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TS-1の適応について

[管理番号:10755]
性別:女性
年齢:45
病名:浸潤性乳管がん
症状:
投稿日:2022年11月25日

いつもQAを拝見しています。

11月24日に大鵬から経口抗がん剤「ティーエスワン」ホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法の適応追加承認を取得のリリースがあったため、先生にアドバイスいただきたく質問します。

右乳房全摘し、その後にTC4クールし終了後、タモキシフェンの服用をして1ヶ月です。

★術後病理結果
浸潤性乳管がん
ステージⅠ
サブタイプ HER2陰性ルミナールB
浸潤径 1.5cm
脈管浸潤なし リンパ節転移なし 断端(-)
ER (+)PgR (+)
HER2 1+
ki67 50%
核グレード3

★質問
タモキシフェンを5年予定ですが、
TS-1がホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法の適応追加承認となったことから、
Ki67が高く、核グレード3と再発リスクが高いため、今後の遠隔転移予防のために、TS-1の服用を1年行った方がいいでしょうか?
あと、この再発高リスクに適応した状態とみて良いのでしょうか。
通院している病院には次2ヶ月後に行くためその前に先生にアドバイスいただけると有難いです。

よろしくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

昨日今週のコラム369回目で記載していますが…

リンパ節転移陰性の場合には(核グレードではなく)組織学的グレードでの評価となっています。
質問者の場合は核グレードの記載しかないのですが、

リンパ節転移陰性で浸潤径2cm以下及びKi67=50%なので以下のいずれかの条件に当て嵌まれば適応となります。
1.組織学的グレードが2もしくは3の場合
2.組織学的グレードが1であれば、脈管侵襲を伴う場合

上記参考としてください。
ただ、適応となることとTS-1内服を勧めることとは別次元の話
正直私であればリンパ節転移陰性の方には(ご本人からの強い希望が無い限り)こちらから勧めません。
★つまり質問者には(私なら)勧めません。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/12/5
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