Site Overlay

治療方法、遠隔転移の可能性について

[管理番号:10310]
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌 トリプルネガティブ
症状:胸のしこり 腋窩リンパ腫れ
投稿日:2022年5月27日

乳癌の治療方法、遠隔転移の可能性についてご意見を伺いたいです。

自分でしこり発見をした時から、なかなか自分の身に起こったことを受け止めきれず、ネットの情報を見ては、不安になったり、安堵したりの毎日を送っています。
そんな時、こちらのQ&Aの情報を見させてもらい、たくさんの情報を得て、しっかりと治療を受けるために自分も勉強しなくてはと決意をしています。
田澤先生が全国の多くの患者さんに真摯に向き合われている様子にとても勇気をいただいています。

乳癌の診断確定までの経緯
R4.4.(下旬) 右胸乳頭右下にゴムボールのようなしこりを発見(入浴中)
    定期的に触っていましたが、久しぶりに触っている時に確認
4.(下旬) 乳腺外科のあるお医者さんで、エコー しこりの大きさ 1.9cm 
    大きな病院に紹介状を書くので精密検査を受けるように勧められる
後から脇の下のしこり、腫れ?のようなものにも気づく
  4.(下旬) その病院でエコー、マンモグラフィ、しこりの大きさ 2cm
    →しこりの上の方がギザギザしていて上に高いが、血液はそんなにいっていない、
     弾力はあると言われる
    その後、胸のしこりに組織診(針生検)、脇のリンパ(細胞診)
5.(中旬) 針生検と細胞診の結果 病名:右乳癌・右腋窩リンパ節転移
    サブタイプ:ほぼトリプルネガティブ、脇の下のリンパ:陽性 
    ステージⅡ(現段階で)
    40分かけて、乳癌について、サブタイプ、治療方法、ステージについて
    丁寧に説明をしていただきました。

    治療方法については、CT検査後、遠隔転移していなければ、
術前抗がん剤治療(アンスラサイクリン系:3週に1回×4回+タキサン系:3週に1回×4回)、
右胸の全摘出、リンパの郭清手術を提案されました。

5.(下旬) CT検査
5.(下旬) CT検査の結果(予定)
現段階でCTの結果はまだです。
看護師さんに相談したら、手術を先にして、術後治療については先生に相談できますよ。
と言われました。
ただし、手術を先にすると、予定が6月の下旬から7月だそうです。
その後の抗がん剤治療はさらに1ヶ月後ようで、その間に転移してしまったらと不安に思い、どうしたらいいのか分からないでいます。
また、CT検査の結果を月曜日に聞きます。
遠隔転移していないか恐怖心でいっぱいです。
治療方法、遠隔転移の可能性について先生のお考えを伺いたいです。

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

治療方法
⇒術前抗がん剤する理由がありません。

手術先行⇒手術病理に応じた術後療法

遠隔転移の可能性について先生のお考えを伺いたいです。
⇒皆さん、余計な心配をしすぎるのも理解できますが…

 その可能性は「ほぼ」ゼロです。(そもそも私ならCTなど撮影しません)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/6/6
***

質問者様から 【質問2】

胸のしこりの大きさの変化とリンパの画像所見について
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌 トリプルネガティブ
症状:右胸しこり 腋窩リンパ転移
投稿日:2022年6月13日

前回は、忙しい中、丁寧に質問に答えていただきありがとうございました。
乳癌の告知からなかなか冷静に受け止められない中、Q&Aの解答やコラムを見させていただき、たくさん勉強させてもらいました。

2回目の質問をさせていただきます。

CTの検査の結果、遠隔転移はありませんでした。

その後、手術を早く受けられる病院に転院しました。
半日がかりで、エコー、マンモグラフィ等の検査を受け、今月下旬に手術、可能であれば2週間の入院中に抗がん剤治療を始めることができますと言われました。
部分切除でなく、全摘、リンパにもいくつか所見が見られたとのことを検査の診療で聞きました。
先生の患者さん全員をしっかり治していきます(言葉は違うかもしれません)という力強い言葉に励まされ、治療に専念して頑張りたいと思います。

2つ不安な点があるので、聞いていただきたいです。

1つ目は、転院前の病院では、CTの画像で2つ(その前の検査のエコーでは1つ)と言われており、転院先のエコー画像所見での先生の「リンパにもいくつか」という先生の言葉に動揺していることです。
CTで遠隔転移はなかったものの、リンパにいくつかある場合、画像で分かるということは広がりが大きいということでしょうか。
また、今後転移の可能性は大きくなるのでしょうか。

2つ目は、4月に初めて乳腺科でエコーの検査をした時は、1.9cm、その後、紹介先の病院で2cm、今現在、その時よりも大きくなっているような気がしていることです。
転院前の病院でその旨を伝えたところ、
針生検での炎症でそうなることがありますと言われたのですが、4月下旬から今までに大きくなることはあるのでしょうか。
また、乳頭の痒み、左脇よりも右脇の汗がかきやすい、時々しこり付近や脇付近がチクチクと痛む感じがします。

32歳のマンモグラフィの検診以降、乳癌検診を受けずに自分で気づいてからだった
のでそのことも不安の材料となっています。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

術前画像診断(腫瘍の大きさや、リンパ節転移の個数)は、測定仕方で異なります。
そんなことを気にしても「全く」無意味。

手術して病理結果が出るので「それが正解」です。
無意味な心配は辞めましょう。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/6/21
***

質問者様から 【質問3】

トリプルネガティブ 病理結果
性別:女性
年齢:43歳
病名:
症状:
投稿日:2022年7月15日

2回Q&Aで質問させていただきました。
毎日過ごしていくのがやっとという中、田澤先生のQ&Aで希望を見出し生活しています。

6月下旬に手術をし、今週病理結果を受け取ってきましたので、田澤先生のご回答をいただきたく再度質問させていただきました。

病理結果
右乳癌 組織型:充実型(扁平大皮化成)*中心壊死 腫瘍の大きさ:2.5cm リンパ節転移の個数:3個(レベル1)/43個中(レベル3まで郭清) 腫瘍の悪性
度:3 ER PgR HER2: 陰性(トリプルネガティブ) 脈管(リンパ管・血管)への侵襲:なし
参考:中リスク
術後療法:化学療法 EC療法(6クール3週間に1回)、タキソール(1週間に1回)

担当の先生には参考としてのリスク分類上は中リスクですが、トリプルネガティブということで高リスクと考えるようなことを伝えられました。

6つ質問があります。
①腫瘍中心が壊死していることは、増殖率が高いということでしょうか。

②タキソールというのは、パクリタキセルのことでよいでしょうか。
トリプルネガティブの場合、1週間に一度のパクリタキセルがより効果があるとこちらで拝見させていただきました。

③放射線治療は必要ないでしょうか。
リンパ節転移4個以上ということをこちらで拝見させていただきました。
3個、4個もあまり変わらない気がするのですが、レベル3まで郭清しているから大丈夫なのでしょうか。

④遺伝子検査をする必要はあるでしょうか。
(家族、近親者に乳癌、子宮ガンのものはいません。)

⑤左側の胸、子宮、卵巣などの予防切除についてどうお考えでしょうか。

⑥病理結果を受けての再発率はどれくらいでしょうか。
リンパ節については、転院前の病院で受けたCTで2つくっついている所見がありました。
ステージは上がるのでしょうか。

まだまだ勉強不足で的外れな質問をしてしまっていたら申し訳ありません。
今やるべきことをすることに集中したいのですが、色々なことに不安がよぎります。
お忙しい中、たくさん質問させていただきました。
どうぞお考えをお聞かせください。
よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。

担当の先生には参考としてのリスク分類上は中リスクですが、トリプルネガティブということで高リスクと考えるようなことを伝えられました。
⇒無視しましょう!
 トリプルネガティブを悪者扱いすることを私はよしとしません!

①腫瘍中心が壊死していることは、増殖率が高いということでしょうか。
⇒一般的にそうなります。

②タキソールというのは、パクリタキセルのことでよいでしょうか。
⇒その通りpaclitaxelが薬品名で、商品名がtaxolです。

③放射線治療は必要ないでしょうか。
⇒その通りです。

④遺伝子検査をする必要はあるでしょうか。
⇒不要(行うのであれば、目的が必要です。検査を無暗に勧める風潮がありますが私
はそれには断固反対です)

⑤左側の胸、子宮、卵巣などの予防切除についてどうお考えでしょうか。
⇒それを望むのであれば、遺伝子検査の適応はあります。(ただ「知りたいだけ」では適応外ですよ!)

⑥病理結果を受けての再発率はどれくらいでしょうか。
⇒ステージ2Bですね?
 15%前後と思います。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/27
***