[管理番号:2805]
性別:女性
年齢:61歳
こんにちは。
よろしくお願いします。
温存手術後約ひと月経ちした。
今後の治療についてご相談します。
わかっている状況をお伝えします。
浸潤がん
しこりの大きさ
2.3センチメートル
リンパ節転移の数 なし
核グレード 2
HER2 FISH マイナス
ER Alled PS5IS3 TS8
PgR AlledPS5IS3TS8
Ki-67 29%
治療に抗癌剤を使うべきかどうか悩んでいます。
どうかご意見をよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT2(23mm), pN0, luminal(Ki67=29%), NG2
「治療に抗癌剤を使うべきかどうか悩んでいます」
⇒luminal typeなので、まさに「そこが焦点」となります。
Ki67=29%は「グレーゾーン」となります。
NG2も「正に中間」です。
ここで「統計」を用いると質問者の場合の化学療法による「上乗せは、僅か2%」
となります。
私であれば、勧めません。
質問者様から 【質問2】
こんにちは。
毎日お忙しい中、先日はお返事ありがとうございます。
思い切って伺って良かったと思っています。
今回も、術後治療を決定するにあたって、再度ご意見をお願いします。
私の状態がグレーなので、仮に、もしの話ですが、、、
仮にオンコタイプDXをして、もし結果が高リスクとなった場合、前回の先生のお返事で私の場合、上乗せが2%ということなので、抗癌剤をした場合としない場合とでは2%の差であると理解していいのでしょうか?
また、再発率を教えて頂けるでしょうか?
十分納得した上で治療にのぞみたいと思っています。
どうぞ、よろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「仮にオンコタイプDXをして、もし結果が高リスクとなった場合、前回の先生のお返事で私の場合、上乗せが2%ということなので、抗癌剤をした場合としない場合とでは2%の差であると理解していいのでしょうか?」
⇒違います。
オンコタイプDHは「有る特定遺伝子変異のパターン」による統計です。
NewAdjuvant.comなどの統計は(遺伝子パターンではなく)「浸潤径やグレード、リンパ節転移、サブタイプなどのステージと臨床因子」からの統計です。
全くアプローチが異なるのです。
同じ回答が出る訳ではありません。
もしもOncotypeDXで「高リスクとなった場合」(それ自体の可能性が低いとは思いますが)逆に「上乗せは(2%どころではなく)もっと高いと出る筈です。(そうでなくては高リスクとして化学療法を勧めるわけがないからです)
「また、再発率を教えて頂けるでしょうか?」
⇒無治療 32%
ホルモン療法単独 18%
ホルモン療法+化学療法 16%