[管理番号:5010]
性別:女性
年齢:37歳
1年半程前に右胸から茶色の分泌があり、診察をうけました。
分泌液の検査は異常なしでした。
その時のエコーで腫瘍があったので、細胞診→針生検で、線維腺腫と診断されました。
分泌液とは関係がないとのことで、原因は分からないまま経過観察となりました。
先週また赤い分泌液があり、また同じ検査をうけました。
結果に異常がなければ、また経過観察で良いとの事ですが、大丈夫でしょうか?
今回ははっきりと原因を知りたいと思っています。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
単孔性の分泌で継続しているならば「乳管内病変の可能性」があります。
このメールを読んで重要なところは「赤い分泌液」ではなく
『1年半ほ程前からの分泌が継続しているのか?』です。
「先週また赤い分泌液があり、また同じ検査をうけました」
⇒分泌液の検査など「どうでもいい」ことです。(全く無意味)
○重要なのはもしも「今回の分泌が先週から」なのであれば、「2,3カ月継続するのか?経過をみるべき」です。
単孔性で継続した分泌ならば、「乳管内病変の可能性」を考えて乳管造影すべきとなります。(血性だからといって、数日間で止まるようなら気にしない様にしましょう)
「結果に異常がなければ、また経過観察で良いとの事ですが、大丈夫でしょうか?」
⇒全く問題外です。
分泌の意味を理解していれば、「分泌液細胞診などの分泌液の検査は参考程度でしかない」ことが解る筈です。
「今回ははっきりと原因を知りたいと思っています。」
⇒もしも「1年半前からの分泌が(そのまま)継続している」のであれば、乳管造影すべきです。
♯ただし、「直ぐに止まる」ようであれば、「継続するのか3カ月程度は様子をみるべき」なのです。
☆重要なことは(単孔性は大前提として)「血性」ではなく「継続」なのです。