乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:2003]
性別:女性
年齢:42歳
今年の夏に乳がん宣告されましたが、先生のブログを拝見させていただき前向きな気持ちになり、とても感謝しています。
先日乳房温存手術を受けました。
術後の病理結果がでたのですが、その見方についてお伺いしたい事があります。
【所見】
A領域
腫瘍径(浸潤部) 0.5×0.5×0.4cm
腫瘍の広がり(ducspreadを含める)  0.5×0.6×0.6cm
組織型 invasive ductal carcinoma scirrhous carcinoma
浸潤度 g +  f +
娘結節 -
切除断端 cut surface+ 標本番号 2・3(内側)
※アーチファクトのため判定に苦慮しますが、免疫学的に2層性が確認できないことから断端陽性と判定しました。
約5㎜以内+ 標本番号4(内側)
リンパ管浸潤 -
intraductal spreading + :EIC -
壊死comedo - :punctuate -
組織学的異型度 
Tubular formation 2(10%to75%)
Mitosis score 1(0-7/10HPF)
Nuclear atypia 3
Total score 6 Tumor grade 2
リンパ節転移 senntinel 0/2
免疫組織標本番号 4
ホルモン受容体 
ER 約70%
PGR 約60%
ki-67 1-9%
hercep test 2+
以上になります。
お伺いしたいことが、断端陽性についてです。
断端陽性の場合、追加切除をすることがあるとの事ですが主治医は追加切除はせずに放射線とホルモン療法で対応するとの事でした。
断端陽性にあるコメントも自分なりに調べてみましたがよく理解できず、どんな状況での断片陽性なのか?教えていただけますか?
また、断端陽性の場合はそこから局所再発の可能性があるという事も聞き、初期で治療できた安心感とは別に不安も残ります。
というのは、実母が8年前に乳がんは見つかり発見時は8ミリの初期、主治医も完治するとおっしゃっていて周りも安心していたのですが、一年半後に再発、6年後に亡くなってしまったからです。
なので、初期治療を行っても再発してしまうことがあると実感しているため少しの事でも敏感になってしまっています。
あと、ホルモン治療についてです。
主治医はタモキシフェンのみ5年間の服薬と考えられていたようですが、上記のような体験があるために今のうちにできることはやっておきたいと思い、リュープリンを追加してほしいとお願いしました。
主治医はリュープリンを追加してもいいけど年齢等を考慮するとあまり意味がないのでは?それより更年期症状などの副作用が心配との回答でした。
ホルモン療法について、先生はリュープリン追加についてはどう思われますか?
タモキシフェン単独とリュープリン併用との治療の違いは年齢なんでしょうか?
ホルモン療法と放射線治療で断端陽性に関しては95%大丈夫と言われました。
もちろん私も100%の治療がないのは理解していますが、追加切除という選択はしなくてもいいのでしょうか?
母の事があるので、数年後に後悔しないためにも今できる治療はどんなことでもやりたいと思っています。
お忙しい中恐縮ですが、先生のお考えを教えていただきたいと思います。
よろしくお願します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
メール内容は了解しました。
「腫瘍径(浸潤部) 0.5×0.5×0.4cm
腫瘍の広がり(ducspreadを含める)  0.5×0.6×0.6cm
組織型 invasive ductal carcinoma scirrhous carcinoma
浸潤度 g +  f +
娘結節 -
切除断端 cut surface+ 標本番号 2・3(内側)
     ※アーチファクトのため判定に苦慮しますが、免疫学的に2
      層性が確認できないことから断端陽性と判定しました。
      約5㎜以内+ 標本番号4(内側)」
⇒ただ、この病理レポートを見て「疑問」に思うのは
   「浸潤径が5mmで(非浸潤癌としての拡がりを含めても)6mm」なのに、「断端陽性となるかな?」ということです。
 普通に考えれば、5mmの腫瘍に対して「乳房温存術」を行えば「十分なマージン」となる筈です。
 ○断端陽性の原因は,普通「メインの腫瘍と比して、予想外の拡がり」が有った場合となります。
 
  5mm(非浸潤部も含め6mm)では、『どう考えても、予想外の拡がり』にはあたらないのでは?
  その辺を「担当医に確認」すべきです。
 ○僅か「6mmの拡がり」を断端陽性となるということは(腫瘍とは)「的外れの部分を切除した」と言えます。
 その意味では(せっかくの)「手術の意味がない」ことにもなりかねません。
 今回の病理レポートでは「内側断端陽性」ということですから「腫瘍の中心部を完全に外して腫瘍の外側ばかりを大きく切除した」と考えざるをえません。
 ただ、これはあくまでも「病理レポートを見ただけの感想」ですから、実際に手術した「執刀医」に、その点を確認することをお勧めします。
 
「ホルモン療法について、先生はリュープリン追加についてはどう思われますか?タモキシフェン単独とリュープリン併用との治療の違いは年齢なんでしょうか?」
⇒これについては「臨床試験による回答」があります。
 「SOFT試験」ではタモキシフェンに「LH-RHagonistを追加する事に寄る利益を受けるグループ」は
 ①35歳未満
 ②化学療法閉経後に、月経が回復したもの
 だけであり、それ以外は「上乗せ効果が無かった」のです。
 ○結論として、私も(質問者の担当医同様)「タモキシフェン単剤」とします。
 
「ホルモン療法と放射線治療で断端陽性に関しては95%大丈夫と言われました。もちろん私も100%の治療がないのは理解していますが、追加切除という選択はしなくてもいいのでしょうか?」
⇒選択はあると思います。
 執刀医に「腫瘍の拡がりが狭いのに、断端陽性となった理由」について聞いてみるべきです(聞きにくいかもしれませんが…)それが鍵となります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

突然の私の質問に対して迅速に回答していただき、ありがとうございます。
“腫瘍の広がりが狭いのに、断端陽性となった理由”ですが
普通乳がんは乳頭の方に向かって“根”をのばすから、乳頭部の方を少し多めに切除しますと術前に説明がありました。
その他のマージンについては最小限にするとの事でした。
それが術後の結果で、私の場合、乳頭とは反対方向に根を伸ばしていた為に結果的に切除した全体の端にガンが来てしまっていた、という説明を受けました。
術後の主治医の説明によるとガンそのものというより、根だから放射線で大丈夫という考えのようでした。
根というのは、説明の部分で私たち素人にもわかりやすいように話してくださった言い回しだと思います。
追加切除もありうるという先生のご意見で、すぐにセカンドオピニオンの準備をしようと考えています。
来年早々から放射線治療予定のため、その前にセカンドオピニオンを受けて再手術も含めた選択をしていきたいのですが、先生にセカンドオピニオンをお願いしてもよろしいでしょうか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
拘ってしまって申し訳ありませんが、もしかして質問者の記載した数値
腫瘍径(浸潤部) 0.5×0.5×0.4cm
 腫瘍の広がり(ducspreadを含める)  0.5×0.6×0.6cm⇒この部分の数値に『誤り』がありますか?本当は「5x6x6cm」?
 「腫瘍径が5mm」で、「腫瘍の拡がりが5cm」ならば、「執刀医のいうこと」も解ります。
 ただ、「腫瘍の拡がりが僅か6mm」では「反対方向に根を伸ばす」こともできません。
 
「先生にセカンドオピニオンをお願いしてもよろしいでしょうか?」
⇒大丈夫です。
 ただ「年内」はさすがに日程的に厳しいかもしれません。
 小平秘書に一度相談してみてください。 secretarya@edogawa.or.jp

江戸川病院 乳腺外科 小平秘書
電話:070-6977-7527
メール:secretarya@edogawa.or.jp
メールには①Q&A管理番号(ある方のみ) ②現在の症状 ③氏名 ④生年月日 ⑤電話番号 を記載してください。
 
*ドメイン設定(受信拒否設定)をされている方の場合、江戸川病院 乳腺外科 秘書室から送るメールを確認することができません。
 ドメイン設定を解除して頂いただくか、又はドメイン edogawa.or.jp を受信リストに加えてください。

 
 
 
 

 

質問者様から 【質問3】

先生に数値の誤りについて指摘をされて病理結果で病院からいただいた書類を確認しましたが、やはり数値に誤りはありませんでした。
私の乳がんは“普通はこうである!”みたいな状況ではなく例外的な状況なのかと悶々としています。
経験豊富な先生でも疑問が残る状況なのでしょうか?
断端陽性の場合、放射線治療で断端陰性と同様の状態になるのは6割という文書を読み、もし私が残りの4割の場合は数年後に再発や転移するのではないかというように考えてしまいます。
セカンドオピニオンについて、先生からの回答がある前に直接江戸川病院に連絡をしてみましたが、やはり急いでも今年中には難しいというお返事をいただき、来年早々からの放射線治療の前に受けたいと考えていたので今回は残念ですが諦めました。
詳しい病理結果がこれ以上ない中での判断は難しいかもしれませんが、今の状況で全体的に見て先生はどのように考えますか?
何度も申し訳ありませんがよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「5mmの腫瘍で拡がりが6mm」で断端陽性とすることは、かなり難しく思います。
数値に誤りがないとすれば、「腫瘍の中心を見誤った」ということなのでしょう。

回答

「今の状況で全体的に見て先生はどのように考えますか?」
⇒腫瘍の部位が解りにくかったのでしょう。
 5mmということは「超音波でしか解らない=触知しない」ものであり、(おそらく)「超音波を用いてマーキングした」けれど、「ズレテしまった」と言う解釈です。





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