[管理番号:6550]
性別:女性
年齢:64歳
2016年2月○日に、家内の右胸全摘手術を行いました。
その時の手術・初見です。
以下宜しくお願い致します。
・腫瘍は右乳房C領域、硬結部位としては4.5CM×4.5CM
NTD3.5CM、INVASIVE LOBULARCAで辺縁が不明瞭。
SN:えきがに3CMの皮切をおき、センチネンタルリンパ節を探探す。
SNが見つけづらかった。
レベル1をほぼ解剖することに
なり、サンプリングとなった。
細い外側胸静脈と肋間上腕神経の1本
本は切離となった。
病理検査報告書ですが、一次報告書として
・腫瘍径:2.5CM×2CM
・組織型:浸潤性乳管癌(狭義の硬癌)または浸潤性小葉癌
・乳管内進展:-
・波及度:g(+)、f(+)、s(-)
・リンパ管侵襲:LYO
・血管侵襲:VO
・異型度分類:核グレード「a+b」:GRADE3
HER2判定結果:境界域(2+)
上記結果に基づき、主治医から抗がん剤4回、終了後ホルモン剤(
剤(フェマーラ)を5年~10年服用といわれ、現在に至っています。
質問ですが
1.ホルモン剤を2016年6月から服用、丸2年経過しましたが
関節の痛み、筋肉・筋の痛み、微熱(36度8分)が続き、つらい思いをしております。
特に微熱が続くので、市販の風邪薬(パブロン細粒)を飲み続け、主治医に相談しても、少しでも本人が楽になるのなら、飲み続けても良いとの事でした。
毎日、毎日市販の風邪薬を飲むのは何か、はたで見てて、他のの薬(微熱を押さえる)も無いものかと思います。
このまま、飲み続けても問題ないのでしょうか?
又、本人がホルモン剤服用して大変辛そうにしていますが、やはり
やはり5年~10年服用しなければいけないのでしょうか?
2.術後の痛みが継続的に続いています。
手術の影響が出ているのでしょうか?手術すれば痛みが消えるものなのでしょうか?
3.主治医から、家内の癌は大変顔つきが悪く、転移するとかなりのスピードで広がる。
したがって、転移の早期発見しても、治療が長引くだけだとの事。
早期発見しても意味がないとの事でした。
本当にそうなのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「このまま、飲み続けても問題ないのでしょうか?」「又、本人がホルモン剤服用して大変辛そうにしていますが、やはり5年~10年服用しなければいけないのでしょうか?」
→いったん休薬して、(改善したら)別の薬剤に変更してみましょう。
「2.術後の痛みが継続的に続いています。手術の影響が出ているのでしょうか?」
→やや長い気がしますが…
それ以外には考えにくい状況といえます。
「転移の早期発見しても、治療が長引くだけだとの事。早期発見しても意味がない」
「本当にそうなのでしょうか?」
→「lead time bias」という考え方です。(このQandAでも過去に登場しました)
ただ、もしもそれを是としてしまうと「再発治療に意味がない」ことに(最終的に)帰結してしまいます。
実際には、抗がん剤が効果的に改善しているケースはしばしば経験するのです。
質問者様から 【質問2 】
ホルモン剤について(管理番号:6550)
性別:女性
年齢:63歳
田澤先生
先日のご回答有難うございました。
その、ご回答の中での質問です。
1.現在(フェマーラー)を服用して、約2年経過しますが様々な症状が1年前から出始めました。
(筋、筋肉の痛み、微熱、むくみ等)→休薬して、別の薬剤に変更してみましょうとの回答を頂きました。
前回では、説明不足で家内はルミナールBで、効果があるホルモン剤はフェマーラのみと主治医からの説明がありました。
他の薬剤があれば、ご指摘して頂きたいです。
又、矛盾する様ですが家内の心の中では、逆に服用する事が辛くても、2年間転移がこのホルモン剤に抑えられた?との思いもあるいもある様です。
先程の症状を訴えてますので、もし何か他のの薬剤があればと思った次第です。
2.主治医の転移が早期に発見できたとしても、治療が長引くだけとのくだけとの考えは、どうも納得出来ず、こちらの主治医が来年3月で退官される様で、今の病院の中で他の先生にお世話になるつもりです。
今後の話ですが、他の先生も主治医の考え方と仮に同様であれば、他の病院に転院は可能なものなのでしょうか?
・紹介状の問題
・今までの治療経過、検査の資料等を問題なく転院先の病院にに提出頂けるものなのでしょうか?
以上、よろしくご指導お願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「効果があるホルモン剤はフェマーラのみと主治医からの説明」
→誤りです。
アロマターゼ阻害剤(アリミデックス/アロマシン/フェマーラ)は横一列です。
「他の薬剤があれば、ご指摘して頂きたい」
→上記どれでもかまいません。
更に「フェアストン」や「タモキシフェン」もあります。
「他の病院に転院は可能なものなのでしょうか?」
→それは可能です。
ただ、事前に「セカンドオピニオン」をして、(その転院先が)自分の考えにあっていることを確認すべきでは?(転院先でも同じ不満を持たずにすむように)
「・紹介状の問題」「・今までの治療経過、検査の資料等を問題なく転院先の病院に提出頂けるものなのでしょうか?」
→「セカンドオピニオン」にしろ、通常の「転院」にしろそれは主治医に要求できます。
☆重要なことは
転院先が、納得できる診療方針であることを確認すること(事前にそれを確認するにはセカンドオピニオンしかありません)
そして転院する際には「正当な理由」があること(「このような治療がしたい」とか「転居する」など)
質問者様から 【質問3 家内の乳がん術後に関して】
性別:女性
年齢:家内64歳
病名:
症状:
田澤先生
大変お世話になります。
その後、先日半年の定期検査があり(血液、肺レントゲン)
CEA:1.7、CA15-3:10.5と経過しております。
総コレステロール:229、中性脂肪:135、LDL-コレステロール:145と高目ですです。
又、クレアチニン:0.96とかなり高目で、こちらについては腎臓専門の先生に以前調べて頂いた所、推算GFR:40.8と腎臓機能も悪い状態が続いております。
(双子を出産した時の後遺症?とも言われました)
主治医の先生からは、以前もお話ししましたが、家内の癌は大変、顔つきが悪く、転移するとかなりのスピードで広がる。
転移の早期発見でも、治療が長引くだけとの持論は変わらず、先日の定期検査の問診でも、もし転移した場合の治療は抗がん剤も出来ず、ホルモン剤のみの治療になるとはっきり、言われました。
これについては、家内もかなり動揺をしました。
①本当に、家内の癌については仮に転移があったとしたら、
治療はホルモン剤のみの治療になるのでしょうか?
②セカンドオピニオンを田澤先生にご依頼したいです。
今後のの治療方針を含めて、ご示唆頂ければと存じます。
現在の主治医のもとでは、仮にその様な現実があったにせよ、患者に対しては何の救いもない様に取れ、疑問が生じてしまいます。
現在田澤先生にセカンドオピニオンをご依頼すべく、主治医の紹介状、画像Dataを依頼しております。
書類が揃うのが11/27以降と聞いておりますので、書類が揃揃った段階で、江戸川病院に直接、電話予約で宜しいでしょうか?何か手続き上、ご示唆頂ければ有難く存じます。
どうぞ、よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
メール内容に違和感を感じてしまうのは、
実際に再発をしていないのに、「再発したら、どうする(抗がん剤はしない)」という話だけが「一人歩き」している点です。
質問者がしようとしているのは「仮定の話に対するセカンドオピニオン」であり、それはセカンドオピニオンとしては不適切です。
〇現実に再発していて、その治療に対して担当医の意見が納得できない→セカンドオピニオンであれば正しいですが、今回はそれに当てはまりません。
「①本当に、家内の癌については仮に転移があったとしたら、治療はホルモン剤のみの治療になるのでしょうか?」
→再発治療にスタンダードはありませんが…
抗がん剤は(時期はどうあれ)使うのが一般的です。
「②セカンドオピニオンを田澤先生にご依頼したい」
→冒頭のコメント通りです。
「仮定の話に対するセカンドオピニオン」は正しくありません。
★現状は「実際の治療に対する不安(疑問)」ではなく、「担当医そのものに対する不安(疑問)」となっています。
将来起こる「かもしれない」ことに対して、セカンドオピニオンはできません。
「仮定の話」に対する現状は「セカンドオピニオン」というよりも何か勘違いされているようにです。
質問者様から 【感想4 家内の乳がん術後の症状について】
性別:女性
年齢:64歳
病名:
症状:
管理番号:6550
田澤先生、お世話になっております。
1週間以内での、メールで申し訳ありません。
私のセカンドオピニオンに対する、考え方が間違っており、大変申し訳ありません。
確かに、ご指摘の通り主治医に対する不安、疑問が根本にあると思います。
しかし、現状で仮定の話しの中で、先生のセカンドオピニオンを受ける事は出来ません。
今後、治療経過を観察し、又ご指導頂く事もあるかと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。