乳がんの手術は江戸川病院|乳がんプラザ

[管理番号:5724]
性別:女性
年齢:51才
この場を頂き感謝します。
4年前乳がん検診
右胸に石灰化数個あり
先生に聞くと石灰化だから大丈夫と言われて
検査結果:異常なし
去年から右胸がチクチク痛くなり
右胸にゴリゴリした感じがあり
去年7月検診
マンモ異常なし
先生にしこりの事を聞くと
こんなのがしこりなら
全部しこりになると言われ
2年後の検診で大丈夫と言われ
検診結果:異常なし
痛みが続き
今年9月に検診
マンモにて右胸に白いモヤモヤ
乳腺歪みがある事で
乳がん疑うと言われ
でも触診でしこりは触れないけど
このモヤモヤは乳がん疑うと言われ
結果:要3再検査。
10月中旬再検査
マンモとエコーにて
しこり13㎜
その場で組織診
先生に9月には
しこりはないと言われて
1ヶ月でしこりが出るんですか?と聞いたら
このしこりはわかりづらいとの返事で
11月上旬
造影剤MRI
しこりも一ヵ所で
リンパも何もなく
きれいで
乳管内におさまってるか少し出てるかもしれないが
初期の乳がんと告知ステージ1
手術は12月はじめ
温存で4分の1切除と説明
全摘しなくて大丈夫かと聞くと
全摘なら再発なしと言われました。
病理検査結果をコピーしてもらい
自分が見ても意味がわからなく…
◆臨床診断名◆
右乳腺腫瘍
◆病理組織検査結果◆
Breast,rt,:
-Highiy suggestive of DCIS
E-cadherin陽性であり
乳管内病変である
p63では筋上皮が減少している
ck5/6は周囲の乳管上皮とは異なってすべて陰性である
ki-67は5%~10%程度陽性であり
周囲乳管より高率である
組織像および上記の所見からはDCISが強く示唆される
ただし微小病変であり再検が望まれる
よくみるサブタイプなどの記しがなく
先生に聞いたら
術後の病理検査で調べて
その後治療方針を決めましょうと言われましたが…
不安になり手術前にわかるように
お願いしました。
この結果だけですが…
先生からみて
私の状態は
どんな感じだか
教えていただけないでしょうか?
温存と全摘どちらがいいかも
悩んでます。
また1ヶ月でしこりが触るのは進行が早いんですか?
先生よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
物事は整理して考えましょう。
まず、この文面にでてくる「乳房痛」や「乳房のゴリゴリ」は癌とは全く無関係です。
質問者の年齢から、「女性ホルモンが不安定」となってでてくる典型的な症状です。
今回の癌の発見と「きっちり」分けて考えなくてはいけません。
このQandAを見た(多くの)「40代~50代前半の乳房痛」の方達に余計な心配をしてもらいたくないので、敢えてコメントしました。
「よくみるサブタイプなどの記しがなく」
⇒非浸潤癌だから当然です。
「先生からみて私の状態はどんな感じだか教えていただけないでしょうか?」
⇒超早期癌(非浸潤癌)です。
 たまたま乳房痛があったおかげで(乳房痛とは無関係ですが)「超早期の癌が見つかった」ということです。(極めてシンプルなことです)
「温存と全摘どちらがいいかも悩んでます」
⇒MRI結果からは「温存でも可能」なようです。
「また1ヶ月でしこりが触るのは進行が早いんですか?」
⇒全く「とんでもない」発想です。
 非浸潤癌です。
 早期だから、見つけにくかっただけにすぎません。
 「進行が早いも遅いもありません」
 ご安心を。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

私の乳がんの事で教えて下さい。
性別:女性
年齢:51歳
田澤先生 こんにちは。
この間は 質問に答えて頂き
本当にありがとうございました。
乳房痛←ホルモンの刺激痛で
乳がんと関係ない
他の方を不安にしてしまい…
すみません。
非浸潤がん←
サブタイプ関係ない…
勉強になりました。
また不安になり
田澤先生…
お忙しい所申し訳ないですが
教えて下さい。
お願いいたします。
私の組織診結果で
非浸潤がんと答えて頂きましたが…
10月中旬に組織診をして
結果が出たのが
11月上旬です。
手術予定12月初めてです。
主治医は乳管内におさまってるか
少し出てるかもと言ってました。
乳管より少し出てると浸潤がんって事ですか?
10月中旬から手術までの間に
浸潤する事はありますでしょうか?
また非浸潤がんで
検索したりブログを読むと
シコリがないとか…
シコリがあるのは
非浸潤がんじゃなくて
浸潤がんなのでしょうか?
温存したら局所再発率が
16%~60%と書いてあったり…
全摘してもその後
後遺症とか…
色々不安になる事ばかり書いてあり…
怖いです。
また主治医は
4分の1切除で
お腹の脂肪を入れる術式を提案してきました。
私も胸の形が変わらないならと
喜んでいましたが
主治医は放射線治療はガイドラインで必須だけど…
してもしなくても良いよ。
放射線すると変形するんだよねと言いました。
一瞬????
お腹切って痛い思いして
変形するなら
最初からお腹の脂肪入れない方が
体の負担も少ないのではと思うんですが…
田澤先生はどう思われますか?
また放射線治療しなくてもしても良いと言ったのも気になります。
色々考えると
全摘して非浸潤がんなら根治?
浸潤してたら
病理検査結果後
サブタイプに合わせて
治療した方がいいのかなと思ったりします。
田澤先生のお言葉
『物事は整理してシンプルに』
と思うのですが…
なかなか冷静になれず…情けないです。
また他の方に
不安になるような
質問かもしれませんが…
どうかよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「乳管より少し出てると浸潤がんって事ですか?」
⇒そういうことです。
 画像で解らないレベルでも顕微鏡(手術して全体を調べると)で「微小浸潤」が見つかる可能性は当然あります。
「10月中旬から手術までの間に浸潤する事はありますでしょうか?」
⇒誰にも解らない「ミクロの世界」です。
 確率の問題となりますが…
 その程度は通常「許容範囲」となります。
「また非浸潤がんで検索したりブログを読むとシコリがないとか…」
⇒正しくは、以下の①も②もあるのです。
 ①「シコリのない非浸潤癌(例えば、石灰化だけの所見とか、単孔性乳頭分泌だけの所見など)」もあるし、②「シコリを形成している非浸潤癌もある」のです。
  ここでイメージしてみましょう。
  非浸潤癌とは「乳管内に癌細胞が留まっている」状態です。
  ☆例えるなら…
  非浸潤癌のまま(癌細胞が乳管内に留まったまま)大きくなるのは、(イメージとして風船を膨らませると大きくなりますね?風船を破らないまま大きくなれば、非浸潤癌のまま「シコリとして認識できる程度に大きくなる」ことになります)
  早く破れる(浸潤する)風船もあれば、(なかなか破れずに)風船のまま大きくなる(非浸潤癌のままシコリを形成する)ものもあるのです。(後者が「シコリを形成する非浸潤癌」です)
「シコリがあるのは非浸潤がんじゃなくて浸潤がんなのでしょうか?」
⇒上記でお解りになりましたか?
 「風船が破れた状態(浸潤した)でシコリを形成」することもあれば、「風船が破れない(非浸潤癌のまま)まま大きくなり、シコリを形成」することもあるのです。
「温存したら局所再発率が16%~60%と書いてあったり…」
⇒笑ってしまいますね(失礼!)
 もしも、そんな確率なら「誰も温存しません」よね??
 実際は「温存後の乳房内再発はかなり低頻度」です。
 
 乳房内再発は「手術でのマージンの取り方」によって、かなり違う(術者によって異なるということ)のです。
 いろいろな数字が言われていますが…
 私の感覚に最も近いのは「温存後の乳房内再発は放射線をかけないと10年で10%
⇒術後照射をすることで、それを更に1/3にする」
「全摘してもその後後遺症とか…」
⇒そんなものありません。
「色々不安になる事ばかり書いてあり…怖いです。」
⇒もしも、「そんな出鱈目」ばかり書いてあるなら…
 ネットは見ない方がいいですね。
「また主治医は4分の1切除でお腹の脂肪を入れる術式を提案」「田澤先生はどう思われますか?」
⇒一般的ではありません。
 脂肪は当初はよくても、必ず壊死します。(壊死した脂肪が硬くなって、かえって見難くなる例をしばしば見ています)
 やはり、温存はシンプルに残した乳腺で形が整えるかどうか?です。
 ☆乳房は乳腺だけでなく、皮下脂肪や乳腺後脂肪で構成されているので、(それらの脂肪を上手に残せば)乳腺をかなり切除しても整容性は結構保たれるものです。
(それが技術ですね)
「また放射線治療しなくてもしても良いと言ったのも気になります。」
⇒そんなこと(術後照射するかどうか?)は、術後に(病理結果をみて)考えればいいことです。
 
 術前に悩むことではありません。
 「病理結果によっては(低異型度の非浸潤癌が小範囲で、大きなマージンをとっているなど)省略も考慮する」それでいいのです。(術前の時点で全てを予測することは不可能)
「全摘して非浸潤がんなら根治?」
⇒その通りです。
「浸潤してたら病理検査結果後サブタイプに合わせて治療した方がいいのかな」
⇒そういうことです。
 物事は常にシンプルなのです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

乳がんの事で教えて下さい
性別:女性
年齢:51歳
田澤先生 こんにちは。
この間はわからない自分に理解出来るよう丁寧に教えて下さり
本当にありがとうございました。
田澤先生の言う
『物事はシンプル』に
12月上旬に全摘手術をしました。
『非浸潤がん全摘根治』を願っていたのですが
◆臨床診断名
右乳癌
◆病理組織検査結果
Invasive ducta1 carcinoma; Scirrhous carcinoma of the breast
◆病理組織所見
組織学的には♯3,4,9の標本で多量の腺癌細胞を認めます。
Invasive ducta1 carcinoma,Scirrhous carcinMa(a3)の所見です。
腫瘍のサイズ(浸潤径)は1.5×1.1cm大です。
Fat infi1tration(f)が認められます(♯9)
リンパ管浸潤(1y)があります(♯3,4,9)。
明らかな静脈浸潤(v)は認められません。
皮膚浸潤(s)は認められません。
断片に癌は露出はありません。
核Grade分類は
Nuc1ear atypia:2点
Mitotic counts: 10視野で5ー10個2点
計4点、 Grade2です。
センチネルリンパ節♯15 16:LN Ca(+)
1/1+2fat.
※これはサイトケラチン免疫染色でも確認しました。
占居部位と数 :〔右〕単発,D領域
腫瘍の大きさ :(主たる)浸潤部の大きさ 1.5×1.1cm
(乳管内進展を含めた全体の大きさ 1.5×1.1cm)
組織学的分類:浸潤性乳管癌(硬癌)
組織学的波及度:f(乳腺外脂肪に及ぶもの)
癌の乳管内進展の有無(+)
脈管浸襲:リンパ管浸襲(1y1)
静脈浸襲(v0)
切除断端への癌波及の有無:(-)
浸潤性乳管癌核グレード分類: Grade2(4点)
核異型スコア (2)点+核分裂像スコア(2)点
リンパ節転移 センチネル1/1
この結果から
主治医はステージ2A
1月上旬から
抗がん剤治療(TC療法)
3週間おき4回しましょうと言われ
腋窩リンパ節かくせい追加手術しなくて良いかと聞きましたが
しないで抗がん剤だと。
まだサブタイプは出てません
この結果から
私の今の状態を教えて下さい
硬癌とグレード2も気になります
田澤先生申し訳ありませがよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
○今回の最も重要なポイントは(センチネルリンパ節生検結果の取り扱いの)「術前の同意が、どうだったのか?」です。
 本来、それは術前に話し合われているべきであり、術後に「腋窩リンパ節かくせい追加手術しなくて良いかと聞きました」という事態は無い筈です。
 
☆そもそも(センチネルリンパ節生検は)『迅速病理診断では無かったのですか?』
 つまり、予め(術前に)「センチネルリンパ節転移陽性ならば(後日ではなく、そのまま)術中に郭清する」などの取りきめがあれば、術後の説明の際に「センチネルリンパ節転移陽性だったので追加郭清しました」となるべきものです。
 逆に、(術前に)「センチネルリンパ節転移陽性でも郭清はせずに、術後の薬物療法(抗癌剤など)で対処します」みたいな取りきめがあれば、(今回の件は)「術前の同意に従い追加郭清はせずに、抗癌剤で対処する」となり「質問者が疑問に思う余地なし」となります。
 ♯このように「センチネルリンパ節生検」については、「施設により、取り扱いは異なる」ものですが、それは「事前に」(患者さん側と医師側で)同意がされていないと、「術後のトラブルの素」となるのです。
「リンパ節転移 センチネル1/1」「腋窩リンパ節かくせい追加手術しないで抗がん剤」
⇒私個人の考えでは…
 「局所(リンパ節)の借り(転移)」を「全身(全身療法である抗癌剤で返す」と言う考え方には大変な違和感があります。
 「センチネルリンパ節生検陽性(肉眼的転移)=転移しているリンパ節が(もしかすると)残っているかもしれない⇒(腋窩を)追加郭清するべき」というのが私の考え方です。
 ♯「局所(乳腺とリンパ節)は局所療法(手術及び放射線)」で「全身(遠隔転移再発)は全身療法(ホルモン療法+抗癌剤)」と、分けて考えた方が理解し易い(確実)なのです。
「抗がん剤治療(TC療法)」
⇒サブタイプが出ていないのに…
 「リンパ節転移が陽性=抗癌剤」という理由で抗癌剤を勧めているとしたら(腋窩郭清をしない代わりに、抗癌剤をするという考えも兼ねているのかもしれませんが)それは、全く根拠のない話です。
 「リンパ節転移があることと抗癌剤が効き易い(抗癌剤による上乗せが高い)こと」には何ら関係ないのです。
 ○物事はシンプルに考えましょう。
  治療はサブタイプで決めるべき(適剤適所ということ)
  サブタイプがルミナールAなら(リンパ節転移があっても)「ホルモン療法単独(抗癌剤は不要)」となるし、(サブタイプが)ルミナールBもしくはトリプルネガティブならば「抗癌剤が必要」となるのです。
「この結果から私の今の状態を教えて下さい」
⇒ pT1c, pN1, pStage2A(サブタイプ不明)
  (繰り返しますが)「(センチネルリンパ節転移陽性だから)抗癌剤」というのではなく、「抗癌剤をするべきかは、純粋にサブタイプで決めるべき」であり、
「(センチネルリンパ節転移陽性だけど)腋窩郭清しなかったこととは無関係」なのです。
「硬癌とグレード2も気になります」
⇒???
 私はどちらも「全く気にならない」ですが???
 いまだに「硬癌を気にする」人がいる(ネット?)ことに驚きです。
 グレード2も「中間」ですよ??





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