［管理番号:5410］
性別:女性
年齢:48歳
はじめまして。
このような場を設けて頂き、ありがとうございます。
48歳　女性　出産経験ありです。
判断がつかないことがあり、質問させて頂きます。
【これまでの経緯】
①８年前に小さなしこりを発見し、大きな病院でマンモと針検査するも良性でした。
切除をすすめられましたが、様子見することにしました。
②７年前に一人出産。
両乳で母乳オンリーで約１年授乳。
③しこりは残った状態で、年々大きくなってきています。
（しこりの大きさは現在10ｃｍ位です。）
小さな病院で２年１度の割合でマンモと針検査するも良性です。
他、年に１度 健康診断を受けております。
④今年の夏、大きな病院で思い切ってしこりだけ切除しようかと検査しましたが、
乳癌の硬癌と診断されました。
ER90% 、PgR90% 、HER２－、MIB-1
低数値で見るといつも通り良性でしたが、先生いわく顔つきはいいが、癌は癌とのことです。
大きく切除してしまうので、抗がん剤で小さくし→手術→ホルモン剤の治療をすすめられました。
乳腺ＭＲ検査をしましたが、特に何もでませんでした。
次に肺、骨、肝、脳への転移の可能性があるので、全身のＭＲ検査をすすめられましたが、一旦キャンセルしました。
⑤造影剤が体に合わず、抗がん剤治療も抵抗がありますし、現在入院できる生活状況でもないので、
悪性ではないならしばらくは様子見し、定期的にマンモと針検査し、またホルモン治療も検討しています。
病院側から切除→ホルモン治療の選択もあるが、とりあえずは、転移の可能性があるから早期に全身の検査をすすめられています。
先生にご質問ですが、
Ａ.悪性の腫瘍＝癌の認識でおりましたが、針検査の数値が良くても、癌と呼ぶものですか？
Ｂ.8年間良性であったしこりが突然悪性になり、転移する可能性はありますか？
私自身、あまり楽観視せず、かといって悲観になりすぎず冷静に判断したいところですが…。
お忙しいところ恐縮ですが、回答宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
メール読みました。
愕然としました。（正直な感想です）
とても驚くべき内容です。
癌なのに8年間も正しく診断されなかった。しかも数回針生検をしているのですよね？（「信じられないほどの精度の酷さ」に、ただただ驚くばかりです）
しかも最初の時点で「切除を勧められた」とあることから、（その医師は）「画像が怪しい＝（実際は癌なのに、自分の針生検で上手く採れていないのでは？」と感じていることが伺えます。
その後も「小さな病院で2年に1回針生検をしている」のに正しく診断されずに１０ｃｍまでなるとは！（正直、あってはならない医療レベルといえます）
○このような（とんでもない）経過が、おそらく質問者を「とんでもない誤った判断」へ導いているようで、非常な危機をおぼえます。
　「癌」と診断されたのに、「経過をみる」など、非常識極まりない。
　今からでも遅くはありません。
　8年も放っておかれて、今更「全身検索」もないと思いますが、とにかく「癌と診断」された以上、手術して摘出しなくてはなりません。
　「抗癌剤はしたくない」のは解りますが、「最低限手術で取り去る」これは絶対に必要なのです。
　
「Ａ.悪性の腫瘍＝癌の認識でおりましたが、針検査の数値が良くても、癌と呼ぶものですか？」
⇒とんでもない誤りです。
　針生検の結果は「乳癌の硬癌と診断」とありますよ？？？
　（何処から、どう見ても）「癌そのもの」です。
　ここがターニングポイントとなります。
　（8年間のとんでもない）経緯は忘れて、『現実を直視』しましょう。
「Ｂ.8年間良性であったしこりが突然悪性になり、」
⇒完全な誤解です。
　良性が癌にはなりません。
　「最初から（8年前から）癌だった」わけです。
　（とても残念なことに）「診断精度がとんでもなく低く、正しい診断がなされなかった」というのが事実です。
　
「転移する可能性はありますか？」
⇒勿論、（癌である以上）転移の可能性は常にあります。
　ただ（幸いなことに）「大人しい」癌であることは事実のようです。
　現段階では「転移していない」可能性も十分にありそうですが、（今までの8年間転移しなかったとしても）「これからの8年間も、その幸運を試す」ことは絶対にしてはいけません。

「私自身、あまり楽観視せず、かといって悲観になりすぎず冷静に判断」
⇒全く、冷静な判断から「程遠い」判断です。
　本当に冷静になってください。
　○癌（と解った以上）経過観察など、『全くありえない』選択です。
「現在入院できる生活状況でもない」
⇒乳がんの手術は（例え全摘でも）2泊3日で十分なのです。（自分の命のことなのだから、その程度の負担は受け入れなくてはなりません）
　今後半年も放置したら、「それどころではなくなる」その瀬戸際に立っている様に思います。
「悪性ではないならしばらくは様子見し、定期的にマンモと針検査し、またホルモン治療も検討」
⇒とんでもない「誤った選択」をしようとしていることに、是非気づいてください。
　そんなことをしたら、今度こそ「取り返しのつかない」ことになります。
　（大人しいとはいえ）「癌は癌」なのです。
　「癌を経過をみる」など、全く常識外の選択をしようとしています。（ここがターニングポイントです。　冷静になることです）
★私の感じている「危機感」が質問者に伝わることを願っています。
 
 

 

質問者様から　【質問２】

長年のしこり
性別:女性
年齢:48歳
先生、ご親切にご回答頂きありがとうございます。
先生の助言と現実を重く受け止め、毎日どんよりした気持ちで過ごしております。
７カ月前に小さな病院Ａで針生検査した時には良性で、
「出来物みたいなものだから、大きくなってきているし取った方がいいんじゃないか」
というお話で、その病院では出来ないのでいくつかリストがある中、
家の近くで便利かな？という理由で総合病院Ｂを選び紹介状を頂きました。
総合病院Ｂの外科で、「良性ですが大きくなっているので切ろうかと思っています。」と最初に伝えました。
前回小さな病院での針検査のサンプル？も持参しました。
「前回の針検査では何も出ていないけど、念のため再度します。」ということでまた針生検査をしました。
後日「乳癌の硬癌です。」と言われたのがどうにも信じられず戸惑いました。
針のさす場所によって結果が違っていたのでしょうか？わかりませんが。
小さな病院の時はクラスの説明がありましたが、大きな病院ではありませんでした。
もし素人でも数値で癌と判断できる場合、どこをみればいいですか？
（素人質問ですみません。）
前回お知らせした数値は先生がＰＣ画面の数値を手書きで書いてくれたもので、それ以外の数値はわかりません。
家族に説明するので診断書を下さいといいましたら、看護婦さんと先生が「料金もかかることなので、とりあえずその手書きの数値で説明したらどうですか？」とおっしゃられました。
抗がん剤治療を強くすすめれら、「治療によって小さくなるのですか？」と聞くと、「１回で効く人もいるし、悪いのは消える」とおっしゃいました。
しかし数値からも腫瘍は悪い状態ではないのに効果があるのでしょうか？？？疑問だらけでした。
個人的な印象になってしまうかもしれませんが、
Ａは小さな病院といえでも乳腺外来ですし、エコー検査も先生がしますが、
Ｂの総合病院の外科の先生は、お忙しいのか先生はエコー検査をしません。
（そんなものでしょうか？）
針生検査は先生がされましたが、麻酔注射を最初１本にしたのですが、
「もうこれで検査終わりますからね。」と言ったあと「もう１本だけ麻酔打たせてね。」
といって、最後にもう１本麻酔を打って終了しました。
あれは何の意味があったのでしょうか？
その時は動揺していて聞けませんでしたが、これは自然なことですか？
（私に痛みのことは聞きませんでした。
ちなみに痛みはありませんでした。）
そんな事もあり、（先生は悪い人ではないのですが、）大きな病院に対して疑問だらけです。
小さい病院Ａでは、「増殖性があるみたいなので、細胞を細かく調べてくれる病院Ｃ」としておすすめしてくれて
いた病院がありましたので、そこでもう１度診てもらう予定です。
 

田澤先生から　【回答２】

こんにちは。田澤です。
今回のメールに対する直接の回答はありません。
☆前回の回答を以下に掲載するので、後悔のないようにきちんとした治療をすることを切に願うばかりです。（今までの経緯は、とても残念だとは思いますが、それは忘れて「前を向いていかなくてはならない」ということです）
　（以下、前回の回答分）
とんでもない「誤った選択」をしようとしていることに、是非気づいてください。
　そんなことをしたら、今度こそ「取り返しのつかない」ことになります。
　（大人しいとはいえ）「癌は癌」なのです。
　「癌を経過をみる」など、全く常識外の選択をしようとしています。（ここがターニングポイントです。　冷静になることです）
★私の感じている「危機感」が質問者に伝わることを願っています。