Site Overlay

海外の病院で乳がんの疑いがあると診断されました

[管理番号:5630]
性別:女性
年齢:31歳
田澤先生、初めてご質問いたします。
よろしくお願いいたします。
海外(マレーシア)の病院で乳がんの可能性があると診断されてから、田澤先生のQ&Aを拝見し、勉強させていただいております。
子供一人。
断乳後ちょうど一年です。
()内は、直接関連があるか不明ですが、気になることを記載しています。
4月末、右乳房の腫れと痛みがあったが、数日でなくなる。
(症状の数週間前から8月まで排卵誘発剤服用。
また、
症状の数日前に、母乳が残っていないか確認するために、強めに右乳房を絞りました。)
8/(中旬) 右乳房が腫れて、痛みあり。
寝返りも打てず、車のシートベルトがあたっても痛いレベル。
(2日前に排卵誘発の注射を打ちました。
また、数日前には、右乳房を娘に肘うちされ、とても痛かった記憶があります。)
8/(下旬) 乳腺科で診察。
超音波検査の結果、8.5cmほど硬くなっている部分あり。
抗生物質を5日間飲む
様に進められる。
その後、腫れと痛みは数日でひいたが、外側半分に硬いしこりのようなものは残っている。
9/(中旬) 超音波とマンモを受け、前回の大きな硬いものは5cmほどのサイズになっており、それとは別に2cmほどのしこりを確認。
(触診では見つけられないほど深い部分にあるとのこと。)リンパの腫れもあり。
バネ式の針生検(Biopsy)を行う。
そして、一週間後に「針生検の結果、乳がんではなかった。」と電話をもらいました。
ただ、担当医がヨーロッパ出張のため、詳細の結果は2週間後に直接病院で説明と言われました。
海外での検査ということもあり、不安だったため、2週間待たず、日本に帰国し、検査を受けました。
エコーとマンモの結果、乳がんの所見はなしとのこと。
また、海外で見つかった2cmほどのしこりは、見当たらないとのこと。
また、リンパの腫れはエコーで見ると、明らかに反応性腫大とのことでした。
膿がたまっているようには見えないとのこと。
「肉芽腫性乳腺炎」の可能性はあるか聞きましたが、現段階では特定できないと言われました。
排卵誘発剤の影響や、娘に肘うちされ、内出血していた可能性もあるということでした。
3ヶ月後にまたエコーの予約が入っております。
2cmのしこりをエコーで見落とす可能性はあるのでしょうか。
または、本当に しこりがなくなったのでしょうか。。
誰が触ってもわかる大きな硬いものがまだ残っており、不安です。
この症状で考えられる病名はありますでしょうか?
また、「乳がんではない」という診断を信じてもよいのでしょうか。
以上となりますが、ご回答いただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
症状経過からは(質問者も疑っているように)「肉芽腫性乳腺炎」でいいように思います。
状況的に最も問題となるのは(質問者が心配されているように)「本当に乳癌では無いのか?」ということですが、
1.癌は(治療もしないのに)小さくなることは絶対にない。
2.癌は炎症を伴わない。 
   ♯この乳癌プラザでもしばしば(乳腺外科医でさえ)誤解されている「炎症性乳癌」は、炎症ではありません。「炎症性乳癌に炎症無」を良く理解してください。
肉芽種性乳腺炎か炎症性乳がんか不安です』をご一読のこと。
「「肉芽腫性乳腺炎」の可能性はあるか聞きましたが、現段階では特定できないと言われました。」
⇒肉芽腫性乳腺炎を知っているのかあやしいものです。
「排卵誘発剤の影響」
⇒これはありえます。
 ただし、(むしろ)それで誘発された「肉芽腫性乳腺炎」の方が考えやすいです。
「娘に肘うちされ、内出血していた可能性もある」
⇒酷い発想です(小学生レベル)
「2cmのしこりをエコーで見落とす可能性はあるのでしょうか。」
⇒それはありえません。
「または、本当に しこりがなくなったのでしょうか。」
⇒そう思います。
 肉芽腫性乳腺炎では、十分ありえることです。
「誰が触ってもわかる大きな硬いものがまだ残って」
「この症状で考えられる病名はありますでしょうか?」

⇒肉芽腫性乳腺炎でしょう。
「「乳がんではない」という診断を信じてもよいのでしょうか。」
⇒一番の確定診断は
 マンモトームで広範囲の組織を削り、「肉芽腫性乳腺炎に矛盾しない」という病理組織結果を得る事。
 (更に)ステロイド投与により改善することです。(診断的治療)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

海外の病院で乳がんの疑いがあると診断されました[管理番号:5630]
性別:女性
年齢:31歳
田澤先生、先日は管理番号:5630でのご回答ありがとうございました。
これまで実際に診察していただいた2名の担当医よりも、田澤先生のお言葉の方が信頼・安心でき、大変救われております。
「肉芽腫性乳腺炎」の可能性があることから、このまま12月の再診まで経過観察をしても意味がないと感じ、11月に早速マンモトーム生検をお願いしたいと思っています。
確定診断を得るまでの間、不安な部分を再度質問させてください。
1. 「肉芽腫性乳腺炎」は抗生物質がほぼ効かないと言いますが、私の場合、抗生物質を服用する前から少しずつ症状が改善されていき、抗生物質の服用後は、腫れと痛みはほぼなくなりました。
2. 先生のコラムで、「肉芽腫性乳腺炎」のエコー画像を拝見すると、横長い特徴があります。
私の場合は、右乳房の外側半分にあり、半月形に近い気がします。
3. 「肉芽腫性乳腺炎」の症状で「膿」がありますが、
私は膿がたまっているようには見えないと医師に言われたのと、現在でも膿が出るようなことはありません。
4. マンモトーム生検は「確定診断」だと認識していますが、医師の技量によっては100%の確定診断ができない場合もあるのでしょうか。
可能でしたら田澤先生にマンモトーム生検をして頂くことはできますでしょうか。
「肉芽腫性乳腺炎」をよく知らない医師に診てもらうことに不安を抱えています。
現在海外に滞在しており、帰国できますのが11月20の週になりますので、どうにか予約を取らせていただけないでしょうか。
また日本には数日しか滞在できないため、結果をメールまたは郵送でいただけるとありがたいです。
乳がんの疑いが少しでもある以上、田澤先生のような信頼できる先生に、私の命を助けていただきたいです。
航空券の購入が必要なため、前回の質問から一週間空けずにご質問しますこと、大変申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
臨床所見(及びエコー像)を見れば「ほぼ肉芽腫性乳腺炎の診断」はできます。
「帰国できますのが11月20の週になりますので、どうにか予約を取らせていただけないでしょうか。」
⇒秘書メールしてください。
 可能なら市川(駄目なら江戸川)で予約可能かもしれません。
・「江戸川病院
・「メディカルプラザ市川駅
「また日本には数日しか滞在できないため、結果をメールまたは郵送でいただけるとありがたいです。」
⇒それは全く問題ありません。

秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。