乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:1963]
性別:女性
年齢:47歳
初めて質問いたします。
区のマンモグラフィー検診で要精査となり、大学病院にて検査、11月中旬に、癌と診断が下りました。その後、CT、血液検査、MRIと進みました。腫瘍の針生検では腫瘍径も小さくおとなしいタイプといわれ安心していたのですが、ここにきて、リンパの腫れが見られると言われて動揺しております。来週、リンパの細胞診を行い、明らかに陽性ならば術前抗がん剤を、とすすめられました。
組織所見
右乳腺(A area)
浸潤性小葉癌
ER80%、PgR80%
HER2 score2+
MIB-1 index5%
超音波では腫瘍が2つ。10㎜と11㎜。
質問です。
①術後抗がん剤は必須なのでしょうか(※術前はお断りしてます)リンパ転移あれば必ず行う、との主治医(というか病院)の方針のようです。細胞診の結果だけでそれは決定してしまうものなのでしょうか。細胞診陽性なら、センチネル生検は行わないのでしょうか。
②小葉癌であること、MRI結果広がりもあるとのことで全摘を希望してます。リンパ転移あり、と仮定しての質問ですが、実は手術が3月アタマです。長く空いてしまうことがやはり不安です。転院して、一刻も早く手術した方がいいでしょうか。
こちらのQ&Aで勉強させていただき、それなりの知識を持って主治医と話せておりますが、大病院で混んでいるのか、手術が遅くなるのが不安です。実は同じ区内なので、先生の病院に伺おうかと迷っています。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「来週、リンパの細胞診を行い、明らかに陽性ならば術前抗がん剤を、とすすめられました」
⇒「リンパ節転移があれば術前抗がん剤を勧める」のですか!!!
 全く呆れた話です。その大学病院の医師は「術前抗がん剤の適応をきちんと理解しているのですか?」
明らかな「ルミナールA」なのに、全く話にもなりません。
MIB-1 index 5%だから「ルミナールA」と思いますが、念のために「HER2 FISH」は行うべきです。(HER2 2+であれば必須です)
 
「術後抗がん剤は必須なのでしょうか(※術前はお断りしてます)リンパ転移あれば必ず行う、との主治医(というか病院)の方針のようです。細胞診の結果だけでそれは決定してしまうものなのでしょうか。」
⇒私は「ルミナールAでリンパ節転移1個では化学療法はしません」ので、その大学病院の方針にはコメントを差し控えます。
 
「細胞診陽性なら、センチネル生検は行わないのでしょうか。」
⇒通常は行われません。
 ただし、「細胞診には偽陽性も存在する」ので私であれば「患者さんの希望があれば、当然センチネルリンパ節生検」します。
 センチネルリンパ節生検をする事自体は「何の負担にもならない」からです。
 それで、「納得した治療が遂行」されるのであれば、断る理由は全くありません。
 ♯それよりも(センチネルリンパ節生検をせずに)郭清してみたら「転移がなかった」などとなった際の「患者さんの負担」は計り知れないものとなります。
 
「小葉癌であること、MRI結果広がりもあるとのことで全摘を希望してます。リンパ転移あり、と仮定しての質問ですが、実は手術が3月アタマです。長く空いてしまうことがやはり不安です。転院して、一刻も早く手術した方がいいでしょうか」
⇒「一刻も早く」と言う状況ではないと思いますが、私には「その大学病院の治療方針には問題がある」と思います。
 
「大病院で混んでいるのか、手術が遅くなるのが不安です。実は同じ区内なので、先生の病院に伺おうかと迷っています」
⇒お気持ちは解ります。
 ただ、私は「大学病院の医師と比べられる事自体」屈辱に感じています。
「手術時期が早くできるから」というだけの理由での「転院」は辞めていただきたいと思っています。
 手術枠も混んでおり、できれば「是非とも当院で治療したい」いう方に「手術枠はとっておきたい」のです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

すぐに回答くださり、ありがとうございました。
この2ヶ月、悲観と焦燥に何度も気持ちが押し潰されながらも、田澤先生のQ&Aを拝見することで
少し明るい希望を頂いて、前向きに癌と向き合えるようになってきたのです。
お忙しい診療をしながら、このような場を設けて頂き感謝しております。
手術、術後治療ともに、再発防止の為にやることをやるだけ、という強い気持ちで臨むつもりです。
ただ、まだ弱い自分もおります。
しつこい質問のようで申し訳ありません。
術前抗がん剤は、自分(ルミナールA、全摘希望)には意味が無いと考えて
お断りしたのですが、手術まで2ヶ月は何もしないことになります。
リンパ転移があるとして、このように間があいてしまうとしても、やはり術前抗がん剤は必要ないとお考えになりますか?
手術後に抗がん剤治療をすれば、同じ効果であると考えてよいのでしょうか。
また、先生はリンパの細胞診はなさることはありますか?されるとしたら、どのような場合なのでしょうか。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「術前抗がん剤は、自分(ルミナールA、全摘希望)には意味が無いと考えてお断りしたのですが、手術まで2ヶ月は何もしないことになります。リンパ転移があるとして、このように間があいてしまうとしても、やはり術前抗がん剤は必要ないとお考えになりますか?」
⇒「術前抗がん剤」の唯一の目的は「小さくして温存」です。
 質問者が「小葉癌であること、MRI結果広がりもあるとのことで全摘を希望してます」とあるので、「術前抗がん剤」など全くナンセンスです。
 私の患者さんにもいらっしゃいますが、やはり「2カ月以上、手術待ちが不安」という場合には(ルミナールタイプであれば)「ホルモン療法を(術前に)開始」してしまいます。
 
「手術後に抗がん剤治療をすれば、同じ効果であると考えてよいのでしょうか。」
⇒その通りです。
 
「また、先生はリンパの細胞診はなさることはありますか?されるとしたら、どのような場合なのでしょうか。」
⇒行いません。
 ポイントは「(術前の)リンパ節細胞診」は何のために必要なのか?です。
 本来、画像上「明らかに転移を疑う」ものであれば(最初から)「郭清」すべき、だし、「明らかとはいえない」ものであれば「センチネルリンパ節生検すべき」なのです。
 「細胞診には偽陽性」があります。
 「センチネルリンパ節生検」があるのに(敢えて、わざわざ)「腋窩リンパ節の細胞診をする意味が不明」です。
 ○おそらく、その病院では(腋窩リンパ節に細胞診をすることで)「術前抗がん剤を勧める根拠」とするつもりなのでしょう。
  しかし、実際は「リンパ節転移が陽性であること ≠ 術前抗がん剤の適応」であることを明記いたします。
 以上、『(術前の)治療方針には無意味であり、かつセンチネルリンパ節生検に絶対的な自信』を持っている私にとって、「術前の腋窩リンパ節細胞診」をすることは無くなりました。
  ♯センチネルリンパ節生検の手技が安定する数年前まではやっていましたが…





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