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同時性両側非浸潤 リンパ節4-6㎜大複数

[管理番号:2734]
性別:女性
年齢:48歳
田澤先生、はじめまして。
いつもこちらのサイトで正しい知識を深め、わからない、見えないことへの不安を少しずつ解消しながら勉強させていただいております。
本当にありがとうございますにありがとうございます。
2016年1月中旬、両側全摘手術を終え、無治療、経過観察中です。
田澤先生の「DCISでの乳房切除は根治です。再発など、ありえません」という言葉はとても心強く、繰り返し思い出しながら日々過ごしております。
そんななかでもなぜかふっと不安に感じる自分のなかで解消できていないことがいくつかあり、思い切って質問させていただきます。
宜しくお願いいたします。
経過は以下の通りです。
11月初旬、右乳房腫瘤を自覚し総合病院を受診。
マンモグラフィー、エコー検査結果、エコー画像にて右胸入管拡張と境界不明瞭な腫瘤で乳癌疑いにより、乳腺外科へ紹介され受診。
乳腺外科にて、マンモグラフィー、エコー、針生検を施行。
12月上旬右乳房針生検結果「乳頭腫と異形細胞を確認。
サンプル不足により癌確定はできず」よって、12月下旬に右BD領域の区域性病変に対しし摘出生検施行。
摘出生検前に行ったMRIで左A領域の小濃染結節を指摘され、針生検施行。
針生検時、エコー画像上左右乳房に同じようなものがたくさんあり、MRI画像を参考にしながら一番形の悪いものを生検。
あまり悪いものには見えないとのこと。
しかし、結果は1月上旬、右外科生検、左針生検により、両側乳癌0期と診断。
右乳房外科生検後の組織診結果は以下の通りです。
 DCIS, g, pTis,ductal spread (1+, non-comedo type), nuc nuclear grade 1 (
nuclear atypia 2 + mitotic counts 1 =
1 = 3),ly0, v0, fibrocystic change (+).
Surgical margin of medial side is affected by the ca cautarized tumor
cells.
T: 26×14×32, ductal spreading, G
ER: J-score 3, Allred score PS5+IS3=TS8
PgR: J-score 3, Allred score PS5+IS3=TS8
p53(+1)
手術前検査、CT、骨シンチ実施。
CT結果で気になるところが以下のところです。
(主治医はエコー、CT結果ともに心配ないとおっしゃっておりましたので、気持ちを落ち着けて手術を受けることができました)
右術後の液貯留。
右腋窩リンパ節レベルⅠに4-6㎜大の小リンパ節が複数。
レベルⅡ領域にも5mm大の小リンパ節あり、いずれも転移の可能性をを否定できません。
レベルⅢ領域、Rotterリンパ節には有意な所見なし。
左腋窩リンパセルレベルⅠに4-6㎜大の小リンパ節が複数。
こちらも転移の可能性を否定できません。
手術前、右に関してはセンチネル生検をしないという選択もできます、とのおとのお話でしたが、左に見つかった腫瘤に似たものが右にもたくさんあるため、万が一のことを考え、センチネル生検を左右実施していただきました。
1月中旬、両側乳房切除術施行。
その後無治療、経過観察にて現在に至りますります。
手術後の病理検査結果は以下の通りです。
右乳房
Noninvasive ductal carcinoma
State after Bp, residual foci of intraductal carcinoma, g, pTis, ly0, v0,
fibrocystic change(+), ductal spread(2+, non-comedo type), van Nuy’s cl
classification group 1,
左乳房
Noninvasive ductal carcinoma
Intraductal carcinoma, endocrine type, g, pTis, ly0, v0, fibrocystic
change(+), ductal spread(2+, non-comedo type), van Nuy’s classification
group 1.
ER: J
comedo type), van Nuy’s classification group 1.
ER: J-score 3, Allred score PS5+IS3=TS8
PgR: J-score 3, Allred score PS5+IS3=TS8
p53(+1)
T: 30×12×30mm, ductal spreading, type, G
センチネル生検結果、右 0/2、 左 0/4
以下が不安に感じるところです。
・非浸潤でリンパ節転移は考えにくいのとセンチネル生検も実施して転移なしと確認して安心して退院したはずなのですが、今になってまた心配になってきました。
非浸潤癌診断でも微小浸潤の見逃しやセンチネルをすり抜けたまれなケースがあるようですが、記載した検査結果で気になる所見はございますか?リンパ節の腫れは他の原因でも起こるとのことですので、先生方には乳癌転移か別の原因の腫れかが見分けがつくと思思っているのですが正しいですか?今週のコラム9回目「どんな「へぼ医者」でも見間違う事は無いのです。」では、転移のものと、通常のものとのお話しでしたが。
ちなみにアトピーはありません。
針生検前のエコーのときもリンパ節膨大はあったようですが、主治医は「大丈夫です」とおっしゃっていました。
主治医やセンチネル生検結果、術後病理検査結果を信じ安心している自分とリンパ節腫れの理由がわからずがわからず原因究明のため他の科も受診してみようかと不安に思う自分がいますがいます。
・非浸潤の場合、HER2検査は適応外ですが、p53の検査はされているようです。
p53(+1)とは、どのように解釈すればよろしいのでしょうか?陽性率、過剰発現?、リスクファクターなのか?など、少し勉強したいです。
・病理検査結果のendocrine typeとは何でしょうか?
・両側乳癌ということで、遺伝性乳癌のリスクがあると主治医からお話しがありましたしがありました。
ちなみに家族親戚に一人も癌になった人はいませんが突然変異突然変異が起こることもあるとのことで、「遺伝性乳癌かも」程度に理解しております。
遺伝子検査はメリットを今のところ感じないのと高額なためなため予定しておりませんが、子どもや孫のことを考えると将来遺伝子乳癌検査の保険適用や治療、予防に関して進展していくのだろうか?と心配心配しております。
・両側乳癌の何%の人が遺伝性か散発性かの統計はございますか?
同時性両側乳癌非浸潤というのは珍しい印象がありますが、遺伝性の情報などはございますか?
・2015年に子宮筋腫のため、子宮全摘手術を受けております。
卵巣はそのとき異常なかったため残しました。
その手術前の血液検査でエストロゲン分泌が異常に過剰とのことを指摘されましたが、それに対しての治療治療はなにもやっておりません。
乳癌になって無治療の今、非浸潤とはいえエストロゲン過剰が気になります。
何か対処するべきでしょうか?
いまだにいまだに女性ホルモンの影響か?張りのようなときどききりきりとした痛痛みなどがありますが、両乳房全摘後もホルモンの影響を受けるものでしょうか?
お忙しいなか、長々とすみませんでした。
次健診が約1年後ということもあり、どんな質問でもいつもあたたかくわかりやすく説明してくださる田澤先生に相談させていただきました。
治療方針など返事をお急ぎの方方を優先していただいて結構です。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
非浸潤癌での乳房切除は「根治」です。
あまり細かい事に神経質になる事は止めましょう。
「非浸潤癌診断でも微小浸潤の見逃しやセンチネルをすり抜けたまれなケースがある」
⇒そんなことを気にしても「何も意味はありません」
 わかりようが無い事です。
 
「記載した検査結果で気になる所見はございますか?」
⇒ありません。
 
「リンパ節の腫れは他の原因でも起こるとのことですので、先生方には乳癌転移か別の原因の腫れかが見分けがつくと思思っているのですが正しいですか?」
⇒正しいです。
 
「p53(+1)とは、どのように解釈すればよろしいのでしょうか?陽性率、過剰発現?、リスクファクターなのか?など、少し勉強したいです。」
⇒多くの癌で変異を起こしている「がん抑制遺伝子」です。
 何の意味もありません。 
 全く無意味な検査です。
 
「・病理検査結果のendocrine typeとは何でしょうか?」
⇒内分泌系への分化があるということです。
 
「・両側乳癌ということで、遺伝性乳癌のリスクがあると主治医からお話しがありましたしがありました。」
⇒非浸潤だから、全くあてはまりません。
 
「・両側乳癌の何%の人が遺伝性か散発性かの統計はございますか?
同時性両側乳癌非浸潤というのは珍しい印象がありますが、遺伝性の情報などはございますか?」
⇒非浸潤癌は無関係です。
 
「エストロゲン過剰が気になります。」
⇒両側乳房切除しているのだから、「何のリスクにもなりません」
 ご安心を。
 
「何か対処するべきでしょうか?」
⇒無用です。
 
「両乳房全摘後もホルモンの影響を受けるものでしょうか?」
⇒「女性ホルモンを分泌するのは」乳房ではなく「卵巣」です。
 卵巣が機能している間は「影響を受けます」