[管理番号:8387]
性別:女性
年齢:41歳
病名:
症状:乳頭分泌、脇下リンパの腫れ
投稿日:2020年3月17日
もともと、体質的なものか気づいた33歳のころから両方の乳首から透明分泌液が複数の孔から出ていました。
その後、右乳首から一つの孔だけ薄い茶色~黄色の若干他より粘りけのある分泌物が出る時期が2ヶ月ほど33歳の頃にあり、エコー、マンモは問題なく、分泌液の細胞診で癌ではないといわれました。
その後、34歳で出産もして産後も特に問題はありませんでした。
それから6~7年経ち昨年2019年10月に昔、色のついた右乳首の分泌液がでた孔(か、その付近)から、昔と同じ様に、絞ると以前より濃い茶色~うすピンクの分泌液が2週間ほどでていました。
心配になり受診したのですが、マンモもエコー、乳房と脇のリンパ節どちらもも問題はありませんでした。(その時は分泌液は調べていません)
先生は乳管の傷(鼻血)みたいなものだろうといわれました。
それから4ヶ月経ち、先月2月(下旬)日に脇が熱をもって圧痛もあり痛くなり受診しました。
すると、右脇下リンパが1.8センチに腫れていることがわかりました。
その時もマンモとエコー検査をしました。
結果、どちらも乳がんの所見はなく、更に、右だけでなく、左脇下リンパも1.5センチに腫れていることがわかりました。
リンパは大きいが形は転移を疑うような形ではないこともあり、その時は首に乾燥性湿疹、両手に酷い主婦湿疹がでておりそれによるバイ菌が原因だろう。
との診断で念のため小さくなりるか1か月後見てみましょうと経過観察になりました。
そして、1か月後の3月(中旬)日に再診。
左のリンパは数ミリで肥大は全くなくなっていましたが、やはり右リンパは1.5センチでまだまだ大きいままでした。
首の湿疹や手の主婦湿疹は3週間前からステロイドで綺麗に消えているのですが、リンパは大きいが形が転移や悪性を疑う形ではやはりないので、やはりバイ菌による腫れで大丈夫だろう。
ということで診断は終了しました。
しかしなんとなく不安が消えず、
●なぜ3週間ほど前から皮膚炎症がないのに、右だけなかなかリンパが小さくならないのか
●主婦湿疹は1年前からずっとあったのに昨年10月に右乳首に茶色分泌が心配で受診した際、リンパの腫れは全くなかったのに、今は右だけがなかなか小さくならないのか
●右脇下リンパは前回2月21日より1ヶ月で3ミリは小さくなっているが、3ミリは単に皮膚炎症による腫れが引いただけで、残りの1.5センチの腫れは他の原因も考えられないのか
●以前は腫れていなかったリンパが1.5センチに腫れていても、形が正常に見えれば心配する必要は全くないのか
●以前でていた絞ると出る茶色い分泌液が
実は癌で、10月以降にリンパが腫れてきたということはないのか
など不安に感じメールをさせていただきました。
お忙しい中大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
また、このような不安な気持ちにお答えくださる場を作っていただいていることに本当に感謝いたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
いろいろ関連付けて心配されるのも理解はできますが、結論から言えば「全く問題なし」です。
「●なぜ3週間ほど前から皮膚炎症がないのに、右だけなかなかリンパが小さくならないのか」
⇒「脇が熱をもって圧痛もあり痛くなり」ということからも実際に炎症があった可能性が高く(これだけで「癌が原因ではない」ことの動かぬ証拠となります)
単に「時間がかかっているだけ」でしょう。
「●主婦湿疹は1年前からずっとあったのに昨年10月に右乳首に茶色分泌が心配で受診した際、リンパの腫れは全くなかったのに、今は右だけがなかなか小さくならないのか」
⇒そもそも以前から両側性多孔性だったのだから分泌のことは忘れて大丈夫です。
リンパ節は時間の問題でしょう。
そもそも、分泌の原因が乳管内病変(癌)と仮定しても(実際は違うと思いますが)、その程度の病変でリンパ節転移は起こりません。ご安心を。
「●右脇下リンパは前回2月21日より1ヶ月で3ミリは小さくなっているが、3ミリは単に皮膚炎症による腫れが引いただけで、残りの1.5センチの腫れは他の原因も考えられないのか」
⇒炎症(反応性)以外に考える必要は全くありません。
皆さん、どうしても「脇のリンパ節を心配する」傾向がありますが、我々から見れば無用な心配です。
「●以前は腫れていなかったリンパが1.5センチに腫れていても、形が正常に見えれば心配する必要は全くないのか」
⇒その通り。
「●以前でていた絞ると出る茶色い分泌液が実は癌で、10月以降にリンパが腫れてきたということはないのか」
⇒絶対にありません。(上記コメントのとおり)
ご安心を。