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抗がん剤は必要性

[管理番号:3241]
性別:女性
年齢:43歳
はじめまして。
乳癌とわかりこちらのQ&Aに出会い勉強させて頂いております。
とても親身なる回答頭が下がる思いです。
6月初旬に温存手術をしました。
いまノルバディックス服用。
放射線が治療が始まりました。
術後病理の結果。
乳管癌(硬癌)
Invasive tumor size 17×9× 7mm
Nuclear grade 3(S 3 . N 2)
ly0 v0 ER+ Pgr+ HER2 1+
リンパ節 転移なし
Ki-67 33.0% ステージ1A
病理の結果からルミナールB なので抗がん剤が適応するとのことでした。
主治医からは
抗がん剤することで再発率5%ぐらい上乗せといわれたのですが、早期だし、5%ぐらいだから抗がん剤の副作用を考えたら無理には勧めないけどどうしますかと言われました。
針生検のときはグレード2(S2N
2)でグレードが3になったのもとてもショックでした。
Ki-67も高めだったのでとても
再発しないかとても心配です。
先生でしたら私の結果の人には
抗がん剤はしたほうがいいでしょうか?上乗せ率は先生の資料でも5%でしょうか?またホルモン剤のみとホルモン剤+抗がん剤の治療の再発率 生存率を教えて頂きたく思います。
母子家庭で子供も小さく、子供の為に抗がん剤をしたらいいのか、
副作用で仕事も生活の質も落としてしまうのではないかと最終的には決めるのは自分なのですが、先生のご意見を頂きたく思います。
お忙しいところ
貴重なお時間を頂戴し申し訳ありません。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(17mm), pN0, luminal
十分な早期癌です。
ただしKi67=33%は(基準としては)luminalBとなり「化学療法推奨」となります。
「先生でしたら私の結果の人には抗がん剤はしたほうがいいでしょうか?」
⇒やはり、(上記基準があるので)抗癌剤を勧めます。
 ただ「抗がん剤の使用にためらう」場合には「Oncotype DXを勧める」ようにしています。
 実際にOncotypeをすると(低リスクや中間リスクとなり)「抗がん剤による上乗せなし」となるケースも多いのです。
 
「上乗せ率は先生の資料でも5%でしょうか?またホルモン剤のみとホルモン剤+抗がん剤の治療の再発率 生存率を教えて頂きたく思います。」
⇒だいたい同じ様な数値です。

再発率 10年生存率
ホルモン療法のみ 19% 90%
ホルモン療法+抗がん剤 13% 92%