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抗がん剤治療について

[管理番号:2488]
性別:女性
年齢:48歳
田澤先生 初めまして。
お世話になります。
昨年11月に左乳腺原発巣のため乳房温存術を受けました。
現在抗がん剤治療(AC×4回)を実施しているところですが、終了後追加で
T系療法も実施すべきかどうか判断を迷っているところです。
抗がん剤が終了後、放射線25回(もしくは20回)とホルモン治療(5~10年)を同時に始めることは決めています。
(48歳 閉経)
[病理結果]
・組織型 浸潤がん、硬がん
・センチネルリンパ節生検 リンパ転移あり 2/4
・浸潤径 1.5×1.2cm
・手術断端 + 正常乳管内にがん細胞浮遊
・脈管侵襲 中
・NG 2  ・波及度 ly(++)、f(++)
・ホルモン感受性 ER+(PS5、IS3)PR+(PS5、IS3)
・組織学的異形成 グレード2
・Ki-67 18.9~23.1%(平均21.2%)
・HER2 陰性
 タイプはLuminal Aでしょうか?追加を実施する場合、どのような効果が得られますか?
 AC治療については、リンパ転移、脈管侵襲もありとのことで受けることに
決めましたが、こちらのQ&Aを拝見させていただき、今後の治療について
田澤先生からアドバイスをいただきたいと思い質問させていただきました。
 正直なところ、抗がん剤治療はACのみで終了し、 ホルモン治療がよく効く
タイプのようなので、確実な効果のあるホルモン治療を早く開始したほうがいいと思っています。
 よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(15mm), pN1, luminal, NG2
「タイプはLuminal Aでしょうか?」
⇒Ki67=21%であれば「luminalA」でいいと思います。
 
「追加を実施する場合、どのような効果が得られますか?」
⇒タキサンを追加することで「3%」の上乗せが見込めます。
 
「抗がん剤治療はACのみで終了し、 ホルモン治療がよく効くタイプのようなので、確実な効果のあるホルモン治療を早く開始したほうがいいと思っています。」
⇒ルミナールタイプなので、「3%の上乗せ」しかないことも考え合わせると「タキサンはしなくても良い」とは思います。