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抗がん剤の必要性

[管理番号:8871]
性別:女性
年齢:30歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2020年9月10日

今年の8月上旬に乳がんと診断され、先日左胸全摘+センチネルリンパ節生検を受けました。

術後の病理結果は以下の通りです。

浸潤性乳管癌
浸潤径 1.6×9mm(pT1c、N0、M0)
脈管侵襲 ly0、V0
ホルモンER、PgR共に95%
HER2 0
ki-67 5%
ルミナルA
grade 2

術前の組織診ではルミナルタイプでki-67が27.5%とあったので、ルミナルB扱いとして抗がん剤をする方向ですとの話が主治医よりありましたが、術後の病理では5%でルミナルAになったのでホルモン剤のみかな?と思っていたところ、初期のうちに徹底して治療した方が良いとのことで抗がん剤(2週×8回)を勧められました。

その時に決断出来ず、一週間検討の猶予をいただいています。

そろそろ妊娠を…と考えていた最中での乳がん罹患であった為、化学療法前に受精卵凍結を行う予定をしていますが、ルミナルAとなった今、抗がん剤が本当に私に必要なのか、迷っております。

(主治医によると抗がん剤は15年生存率の3%上乗せになるとの話でした。
predictというソフトを使って調べた結果とのことです。)
田澤先生であれば今後の全身療法について、どのように考えられますか?
Oncotypeなどで上乗せ効果を調べた方がよいのでしょうか?
よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「田澤先生であれば今後の全身療法について、どのように考えられますか?」
⇒ホルモン療法です。
 年齢からtamoxifen + LH-RHagonistとなります。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

抗がん剤の必要性
性別:女性
年齢:30歳
病名:浸潤性乳管がん
症状:しこり
投稿日:2020年9月17日

先日はお忙しい中、質問へのご回答有難うございました。

再度、質問させてください。

(前回の質問の際、浸潤径が間違っておりましたので再度記載します。)

左胸 浸潤性乳管癌
浸潤径 16×9mm(pT1c、N0、M0)stage1
脈管侵襲 ly0、V0
ホルモンER、PgR共に95%
HER2 陰性(0)
ki-67 5%
ルミナルA
核grade 2

田澤先生からの回答を受け、ホルモン治療のみでいこうかと大方考えてはおりますが、上乗せ効果3%とはいえ根治を目指す為に少しでも生存率の上がる抗がん剤をやる方が、後々の後悔も無いのかな、と少し揺らいでおります。

本日診察があったので、抗がん剤をまだ悩んでいると再度主治医へ打ち明けました。

そこで、抗がん剤を勧める理由を尋ねたところ「年齢が若いので…これが50代や60代ならホルモンのみをお勧めするのですが」との回答でした。

また「抗がん剤(2週×8回)をやるならば一番強い薬を使います」
と言われており、身体へのダメージ(副作用)が効果の割に辛いのではないか、また今後妊娠を検討している者としては、卵巣機能への影響も心配です。

でもまだ30歳なのでこれからも長生きしたい…などと色々考えてしまい、まだ決断はできておりません。

①田澤先生は前回ホルモン療法のみの判断をされましたが、どの位の上乗せ効果であれば抗がん剤を薦めますか?
②私の癌のステージ・サブタイプですと、Adjuvant!Onlineでは生存率・再発率はどのようになりますでしょうか?
教えていただけると幸いです。
よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

私の回答は変わりませんので、同じような質問は控えましょう。

「浸潤径が間違っておりました」
⇒勿論(間違いに)気付いていました。
 pT1cなのに1.6mmはないですから…

「上乗せ効果3%」
⇒何を根拠に??

 ルミナールAならば(OncotypeDXなら)<1%となりますよ??

「①田澤先生は前回ホルモン療法のみの判断をされましたが、どの位の上乗せ効果であれば抗がん剤を薦めますか?」
⇒一概には言えません。

「②私の癌のステージ・サブタイプですと、Adjuvant!Onlineでは生存率・再発率はどのようになりますでしょうか?」
⇒今は使えません。

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

ホルモン療法について
性別:女性
年齢:30
病名:浸潤性乳管癌
症状:胸のしこり
投稿日:2020年11月4日

前回、前々回と回答有難うございました。

田澤先生への質問後、Oncotype DXを受けました。

再発スコア 16
9年遠隔再発率 4%
抗がん剤上乗せ効果 ~1.6%(50歳以下)

低リスクの範囲内でしたので、私と主治医ともに納得した上でホルモン療法(タモキシフェンとLH-RHagonist)のみに決めました。

また、手術を受けた病院は地域連携病院の為、今後はかかりつけの乳腺クリニックで治療と経過観察をしていくことになりました。

しかし、クリニックの予約を取ったところ、
予約が詰まっていて受診が3週間後になってしまいました。

タモキシフェンはOncotypeの結果を聞いた際に
病院で処方してもらえたので早速飲み始めていますが、
LH-RHagonistの治療開始が遅れてしまうことが心配です。

開始の時期が遅れてしまっても特に問題はありませんでしょうか?
また今後は手術を受けた病院では年1回の検診を受けることになっていますが、クリニックでは3ヶ月に1度腫瘍マーカーとエコーを受けるのが良いでしょうか?

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。

LOW RISK 良かったですね。

「開始の時期が遅れてしまっても特に問題はありませんでしょうか?」
⇒全く問題ありません。

「また今後は手術を受けた病院では年1回の検診を受けることになっていますが、クリニックでは3ヶ月に1度腫瘍マーカーとエコーを受けるのが良いでしょうか?」
⇒マーカーはそれでいいと思いますが、エコーは半年でもいいのでは?

 
 

 

質問者様から 【質問4 】

肝機能について
性別:女性
年齢:30
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2020年11月17日

田澤先生、たびたび質問失礼致します。

前回の回答後、クリニックを受診し、
採血とリュープリン3ヶ月製剤の投与を開始しました。

その後、クリニックから先日の採血の結果で肝機能の数値が少し良くないのが気になると電話がありました。

比較したいので、1ヶ月後にまた採血させて欲しいとのことで、
改めて受診する予定です。

現在タモキシフェンを服用して約1ヶ月ほど経過していますが、
肝機能に関する副作用などはありますでしょうか。

休薬や薬剤の変更などもあり得ますか?
それとも肝転移など、疑わしいところがあるのでしょうか。

(8月に撮ったPET-CTでは転移は見当たりませんでした)

手術を乗り越え、これからホルモン治療を頑張って5年続けていくつもりで前向きに過ごしていたのですが、気がかりでなりません。

どうか、回答よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは田澤です。

勿論、tamoxifenによる薬剤性肝障害です。
私であれば、2桁まではウルソ併用で経過を見て、3桁になったら(改善するまで)経過を見ます。

★肝転移で肝機能障害は起こりませんのでお間違いの無いように。