Site Overlay

脈管侵襲の再発リスクによる抗がん剤追加は必要でしょうか?

[管理番号:5195]
性別:女性
年齢:38歳
田澤先生、初めまして。
宜しくお願い致します。
放射線+ホルモン治療に加え、抗がん剤を3ヶ月するかどうか悩んでいます。
温存手術
pT2, pN1 (2/21)
リンパ節転移2個 レベル1郭清
硬癌 シコリなし 21mm×11mm×30mm
核グレード 1 (atypia 2, mitotic,1)
gf, ly3, v0
ER(+)(>95%, score 3b)
PgR(+)(>95%, score 3b)
HER2 score 0
Ki-67 20-25%
E-cadherin(+)
ly3から転移・再発率が高いので、主治医から抗がん剤を勧められています。
しかし、必ずしも必要ではなくホルモン治療単独でも可能なので、抗がん剤を追加するべきか悩んでいます。
主治医は抗がん剤3ヵ月追加を推奨していますが、上乗せ効果は不明で恐らく10%以下だろうとの事でした。
乳がんプラザで田澤先生の回答を見ると、私のタイプはホルモン治療単独でもいいと思っていました。
正直、脈管侵襲は全く気にしていなかったのですが、主治医の指摘から気になっています。
再発や転移のリスクはできるだけ抑えたいですが、抗がん剤の効果があまり期待できないのであれば避けたいです。
Oncotype DXの推奨は特にありませんでした。
抗がん剤を使うかどうかはどちらでも良いとの事ですが、主治医の勧める通りにするべきでしょうか?
回答をお待ちしております。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「ly3から転移・再発率が高いので、主治医から抗がん剤を勧められています。」
⇒全く根拠がありません。
 Lyは局所因子なので(残存)乳腺内のリンパ管に注意が必要です。
 本当に広範にly3であれば、全摘も考慮しますが(断端は陰性ならば全く問題ありません)、遠隔転移とは無関係です。
「Oncotype DXの推奨は特にありませんでした。抗がん剤を使うかどうかはどちらでも良いとの事ですが、主治医の勧める通りにするべきでしょうか?」
⇒ルミナールAの可能性が高いのでホルモン療法単独でいいと思います。