[管理番号:8087]
性別:女性
年齢:56歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
こんにちは。
乳癌と診断されてから、このサイトに出会い日々勉強させていただいております。
お忙しい中このような場を設けていただき感謝申し上げます。
(経過)
昨年の乳癌検診では異常なしだったが、今年3月のマンモでしこり発覚。
エコー検査、MRI、針生検の結果、浸潤性乳管癌と診断される。
その後のPET検査では遠隔転移なし。
・腫瘍径:48mm×38mm
・ER PgR マイナス
・HER2 マイナス
・Ki67 90%
・リンパ転移なし 遠隔転移なし
・HG2 NG3
・トリプルネガティブ ステージⅡa
術前化学療法でしこりを小さくしての温存手術を目指して、6月から抗がん剤治療(EC⇒ドセタキセル)開始。
EC療法が良く効いて1/4の容積に縮小しましたが、ドセタキセル3回目の後から急にしこりが増大してきました。
エコー検査はこれからですが、残念ですが明らかに固く大きくなってきています。
手術は来週乳房全摘術になりました。
急なしこりの増大に動揺しましたが、手術の予定が決まっているので、後は待つしかないのですが…。
自分の身体の癌のことを詳しく知りたい、今後の覚悟のために質問させてください。
(質問①)
Ki67が90%、NG3、腫瘍径48mm。
急速に増大した癌だと実感しております。
診断されてから治療が始まるまでの2か月でゴリゴリと固くなるのがわかりました。
PET検査結果のSUVMAXは25.3と高値で、画像は赤く光ってました。
増殖能の高い、悪性度の高い癌であると理解しておりますが、1年前の画像では確認できなかった癌なので、早期発見と考えてもよいのでしょうか?癌が長期間乳房に滞在しているわけではないことが、転移リスクの軽減になりますか?
(質問②)
抗がん剤治療でECは良く効いて、ドセタキセルは効かなかったということだと思いますが、今後再発・転移した場合、再度ECの抗がん剤は選択できるのでしょうか。
再発・転移は何年くらい気にしていればよろしいでしょうか。
質問は以上です。
乳癌になってしまったことは残念ですが、新しい出会いや気づきもあり、何とか仕事も続けながら治療してきました。
来週の手術でひと段落ですが、「乳がんプラザ」はこれからも拝見させていただきます。
正しい知識を身に着けることで、漠然とした不安感から解放されると思いますので。
田澤先生、ご多忙のことと思いますが、どうぞお身体ご自愛ください。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「、早期発見と考えてもよいのでしょうか?」
→一般論として「早期発見」とは2cm以下となります。
「癌が長期間乳房に滞在しているわけではないことが、転移リスクの軽減になりますか?」
→経験的にそのケースはあります。
ステージの割に予後が良いケースです。
「今後再発・転移した場合、再度ECの抗がん剤は選択できるのでしょうか。」
→勿論その通りです。
第1選択となります。
「再発・転移は何年くらい気にしていればよろしいでしょうか。」
→5年です。(増殖スピードが高いことを考慮すると2年が重要と言えるかもしれませんが)