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血性分泌

[管理番号:626]
性別:女性
年齢:48歳
2ヶ月前に左乳首から血性分泌があり、大学病院を受診しました。
マンモ、エコーの結果、3~4㎜の腫瘍があるという事で、細胞診をしましたが、良性かどうかはグレーという結果でした。
その後MRIと乳管造影をしましたが、やはり乳管内乳頭腫と非浸潤ガンとの区別がつかないという結果となり、このまま経過観察か腺葉区域切除術のどちらかと言われ、分泌物も続いている為、8月に切除をする予定です。
ただ初めは鮮血が出ていたのが、今現在は、乳首を絞ると最初は透明のような物が多く出て、最後に血の混じった薄い茶色の分泌物になっています。
先生にご回答頂きたいのは、このように分泌物に変化が出てきた場合は良性の可能性の方が高いのでしょうか?非浸潤ガンの場合は分泌物に変化はなく、鮮血のままでしょうか?
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「単孔性血性分泌」
 無駄な細胞診やMRIはおいといて、「乳管造影(所見についての記載がありませんが…)」をしている事は大変うれしい限りです。

回答

「乳管造影をしましたが、やはり乳管内乳頭腫と非浸潤ガンとの区別がつかない」
⇒当然です。
 画像診断で「そもそも」区別はつきません。
 「乳管造影」の目的は「乳管内の腫瘍(良性にしろ、悪性にしろ)の存在診断」です。(良悪の区別の為ではありません)
 
「このまま経過観察か腺葉区域切除術のどちらかと言われ、分泌物も続いている為、8月に切除をする予定」
⇒(腺葉)区域切除するべきです。
 『経過観察をしても何も解決しない』ばかりか「数年後に、浸潤癌と診断」されるケースが(このQandAの中でも)複数あります。
 
「分泌物に変化が出てきた場合は良性の可能性の方が高いのでしょうか?非浸潤ガンの場合は分泌物に変化はなく、鮮血のままでしょうか?」
⇒分泌物の変化は全く「良悪に」関係ありません。
 
◎必ず(腺葉)区域切除術をおこなってください。
 単孔性血性分泌で「経過観察」など全く賛成できません。