[管理番号:7141]
性別:女性
年齢:48歳
病名:
症状:乳輪直下のしこり
田澤先生
貴重な質問枠を頂戴し、申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
検診(マンモとエコー)を32歳より毎年受診、初回より左胸に8mm位のしこりがありますが良性とのことで経過観察となっています。
今回の検診(前回より1年半経過)の内容で気になる点がありますので質問させて下さい。
・昨年12月中旬触診とマンモ
→触診で右胸乳輪直下にしこりを指摘されるも、マンモでは既存の左胸良性腫瘍しか映らず。
・今年1月下旬技師によるエコー
→右胸乳輪直下に10mm×3mm位の細長く境界不鮮明、分葉状?のしこり有り、悪性の疑いがある為MRIを勧められる
・1月下旬MRI
→右胸乳輪直下のしこりははっきりとは映らず、波形?も悪性の物とは異なる
上記の結果により「1ヶ月後にエコー」とのことでしたが、私の方から組織診を希望し、細胞診をして頂きました。
しこりに針が刺さりづらかったとのことで2回採取し、「しこりが先週の見え方と違う」「判定不能になるかもしれない」「多分乳腺症」と仰られていました。
現在細胞診の結果待ちの状態です。
右胸乳輪直下のしこりは乳頭に向かっては動き、その他の方向へは動きません。
先日右胸からのみ分泌物が出た事がありました。
(薄い黄色?下着に残っていたことで気付きました)
①細胞診の結果、悪性が疑われない場合は経過観察で良いのでしょうか?結果にかかわらず、組織診を行うべきですか?
②1週間でしこりの見え方は変わるものですか?(どのように違うのか聞き漏らしてしまいました‥)
③しこりはマンモやMRIで映りづらい事があるのでしょうか?映っていれば高濃度乳房ではあるが判別は出来ると。
しかし映らない理由は分からないとのことです。
④懸念すべき疾患は何でしょうか?
過去のQ&Aをあまり読み込めておらず、何度も回答されている内容であったら申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
そもそも診断目的でMRIを撮影するような医師の細胞診の精度を私が信頼することはありません。『今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。』をご参照のこと
「①細胞診の結果、悪性が疑われない場合は経過観察で良いのでしょうか?結果にかかわらず、組織診を行うべきですか?」
→組織診しましょう。
「②1週間でしこりの見え方は変わるものですか?(どのように違うのか聞き漏らしてしまいました‥)」
→エコーは術者によって、全然違うので判断材料としは難しい。
ただ、「明瞭な腫瘤ではない」という言い方はできそうです。
「③しこりはマンモやMRIで映りづらい事があるのでしょうか?」
→マンモで映らないことの方が「寧ろ」多い。
MRIを過大評価することは止めましょう。(エコーで映っているのだから、MRIで映る映らないなど、「どうでもいいこと(参考程度)」なのです。
「④懸念すべき疾患は何でしょうか?」
→担当医が細胞診の針が「硬くて入らない」と言っているようだから、「乳腺症」の可能性が高いのでしょう。ただ「硬癌」もfiberが多いので硬いです。(小葉癌も似ています)