[管理番号:848]
性別:女性
年齢:59歳
母が乳がんになり、病理検査の結果が出ました。
主治医から思ったより悪い癌と言われ、目の前が真っ暗です。
ホルモン陽性90%以上、HER2陰性、核グレード3、ki67 30%以上でした。
しこりは1つで22ミリ、リンパ節転移2個でした。
増殖が早く、抗がん剤治療半年が決定しました。
娘の私が出産間近のため放射線治療から始め、出産後から抗がん剤をする選択をしたようです。ホルモン治療は現在開始しています。
増殖が早いと言われているのに抗がん剤治療が遅くなっても大丈夫なのでしょうか。
主治医はどちらでも良いと言われたそうですが…
このタイプの場合、10年生存率、再発率、やはり悪いのでしょうか。
完治、寛解はあまり望めないですか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT2(22mm), pN1, luminalB, NG3
担当医も、質問者も「核グレード3やKi67≧30%」などの記号に踊らされている様です。
ステージはあくまでも2Bです。
質問者の心配する様な、根治が望めないなどの状況では「全くありません」
回答
「増殖が早いと言われているのに抗がん剤治療が遅くなっても大丈夫なのでしょうか」
⇒大丈夫です。
あくまでも予防です。全く遅くありません。
核グレード3に惑わされているようですが、あくまでも「luminal type」です。
ホルモン療法が主役なのです。
★ホルモン療法による「再発低減効果は27.1%」
化学療法による「上乗せ効果は11.8%」です。 あくまでも「ホルモン療法の貢献度の方が圧倒的に大きい」のです。
「このタイプの場合、10年生存率、再発率、やはり悪いのでしょうか。」
⇒10年生存率は70%(他病死が6%あるので、乳癌で無くなる率は24%となります)
再発率は26.9%となります。
「完治、寛解はあまり望めないですか?」
⇒3/4は根治します。
まるで「再発しない筈がない」と思っていらっしゃるようですが、実態は『根治する確率が再発するよりも3倍も多いのです』
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |