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術後の治療と再発率について

[管理番号:2838]
性別:女性
年齢:48歳
4月(上旬)日に乳ガンの温存手術を行いました。
その後の治療についてご相談させてください。
・半年前(昨年7月)のマンモでは引っかからなかったのに、2月末のマンモで引っかかり、乳ガンと診断されました。
エコーで9mmといわれましたが、最終顕微鏡検査結果は1.2cmでした。
・浸潤性乳管ガン(硬ガン)
・センチネルリンパ転移 なし
・エストロゲン受容体(+)プロゲステロン受容体(+)
・HER2(-)
・悪性度 中くらい(グレード2?)
・細胞分裂に関係している細胞の割合(Ki‐67?) 針 17.9%
                        手術 23.7%
今後放射線療法とホルモン療法は是非お勧めするが、Ki-67の値が気になるので、化学療法をするかどうか考えてみてくださいと言われました。
・半年で1センチぐらいに大きくなったり、2月末から3mmも大きくなったのは進行が速いということでしょうか?
・このような状況での再発・転移されたかたはいらっしゃいますか?
・再発・転移率は、治療なし、ホルモン療法のみ、化学療法+ホルモン療法ではどれぐらいですか?(化学療法の上乗せはどれぐらいですか)・先生ならどれをお勧めしますか?
・決められずオンコタイプDXもうけることにしましたが、19~32ぐらいはまたグレーゾーンになるといわれました。
先生ならこの状況でオンコタイプがどれぐらいまでは化学療法はいらなくて、どれぐらいからは化学療法が必要だと思われますか?
・友人からシイタケ菌糸体の栄養補助食品をいただきましたが、飲んでももんだいありませんか?何か体に良いものなのでしょうか?
ほかに再発率を下げる方法はありますか?
・軽い運動等は再発率を下げるのに少しでも良いものでしょうか。
また、ホルモン療法も化学療法も放射線療法もまだしていない今から、ウォーキング等をしてもよいものなのでしょうか。
・化学療法中の副作用はよく聞きますが、その後の体についてもよくないことがあるのでしょうか。
再発・転移だけはしたくなくて、
主治医の先生は説明もわかりやすく信頼していますが、でも化学療法については自分で決定できずどうしていいのか悩んでいます。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(12mm), pN0, luminal, NG2
十分な早期癌です。
心配無用です。
「・半年で1センチぐらいに大きくなったり、2月末から3mmも大きくなったのは進行が速いということでしょうか?」
⇒これは「完全な誤解」です。
 「エコーでの評価」「MRIでの評価」そして(手術標本での)「顕微鏡的評価」
 単に、「計り方が異なる」だけです。
 
「・このような状況での再発・転移されたかたはいらっしゃいますか?」
⇒私の今までの診ている患者さんの数は(通常とは異なり)膨大なので、残念ながら同様のケースでも「再発」を経験しています。
 ただ、決して多くはないことは確かです。
 
「・再発・転移率は、治療なし、ホルモン療法のみ、化学療法+ホルモン療法ではどれぐらいですか?(化学療法の上乗せはどれぐらいですか)」
⇒治療無し 23%
ホルモン療法のみ 15%
ホルモン療法+化学療法 10%
 
「・先生ならどれをお勧めしますか?」
⇒Ki67もluminalAとして良い値出し、上乗せも「5%」なので「ホルモン療法単独」を勧めます。
 
「・決められずオンコタイプDXもうけることにしましたが、19~32ぐらいはまたグレーゾーンになるといわれました。」
⇒OncotypeDXする前から「グレーゾーン」と決めつける根拠がありません(それならば、無意味となります)
 
「先生ならこの状況でオンコタイプがどれぐらいまでは化学療法はいらなくて、どれぐらいからは化学療法が必要だと思われますか?」
⇒ハイリスク(31以上)ならば、当然するべきでしょう。
(これでやらないというのなら、OncotypeDXをした意味が全くなくなります)
 30以下(中間リスク~低リスク)はやらなくていいと思います。
 
「・友人からシイタケ菌糸体の栄養補助食品をいただきましたが、飲んでももんだいありませんか?」
⇒アガリクスとは違うのですか?
 いずれ、「無意味」と思います。
 
「何か体に良いものなのでしょうか?ほかに再発率を下げる方法はありますか?」
⇒残念ながら、そのようなものはありません。
 変な情報に操作されないように気をつけましょう。
 
「・軽い運動等は再発率を下げるのに少しでも良いものでしょうか。また、ホルモン
療法も化学療法も放射線療法もまだしていない今から、ウォーキング等をしてもよい
ものなのでしょうか。」

⇒健康的な採血が一番です。
 
「・化学療法中の副作用はよく聞きますが、その後の体についてもよくないことがあるのでしょうか。」
⇒そのような考え方では「術後療法自体を否定」することになります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

なかなかつながらず時間がたってしまいましたが、前回はわかりやすくお答えいただきありがとうございます。
ネットをみていると様々な情報が飛び交い不安も多い中、先生のお言葉をみると少し冷静になり治療を頑張ろうという気持ちがわいてきます。
本当に心強く感じています。
ありがとうございます。
 前回、先生の回答を聞いてオンコタイプが中間リスクなら化学療法はやめようと思ってはいたものの、結果が出るまで不安で、やはり少しでもリスクが下がるなら抗ガン剤にも耐えようかと悩んだりもしていました。
自分は本当に弱い人間だなあと改めて感じています。
 結局、オンコタイプのスコア15で、かろうじて低リスク群、タモキシフェンのみの再発リスクは10%、化学療法をしても1,2%しか下がらないということで、主治医の先生も必要ないでしょうとのことで、
化学療法はしないことにしまました。
Ki-67がやや高い私のようなものにとっては、化学療法を希望する人が半分だということでしたので、少し値段は高かったですが、田澤先生のおっしゃる通り、オンコタイプをやってよかったと思います。
(これを書いてからコラムの30回「実際はかなり多くのルミナールAがBと判定され無駄な化学療法をされている」を読みましたが、まさにその通りだと思いました。)
 ER9.4 PR 7.7 HER2 10.5 という値をみながら、「ERがもう少し高ければ、スコアももう少し低かったかもしれないですけどね」
と主治医の先生が話されていました。
今やっと、放射線治療を始めたところです。
 まだまだわからないことや不安も多いので、ご回答やご意見をいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
・オンコタイプの結果を待っていたため、手術が終わって、放射線治療が始まるまでに約60日たってしまいました。
ふつうはどれぐらいで放射線治療を始めるものでしょうか。
やはり、早く始める方がよいものなのでしょうか。
遅く初めてどんな影響があるものですか。
28回という回数はふつうですか?
・ER、PRがそれほど高くないとか、Ki-67がやや高いということがこれからの予後、再発率に影響してくるのでしょうか。
・主治医から進められ、リュープリンの注射の治療を行うことになりました。
私のような年齢で少しでも効果があるものなのでしょうか。
(子宮筋腫がたくさんあり、貧血もあるので、その点で効果があるということなのでしょうか)また、これも手術から3か月以上もたってから始めても問題ないのでしょうか。
・再発予防の体力をつけたり免疫力を高めたりするため、なにかよい漢方薬や食べた方がよいものがありますか。
また、逆にホルモン療法をしている時にとらない方がよいサプリ、食べ物などはありますか。
私は毎日ヨーグルトを食べますが、牛乳や乳製品がよくないという話もありますが。
・処方されているホルモン剤ははじめからジェネリックでした。
安くて経済的には助かりますが、知人から「そのほかの成分が違うと効き目も同じとは限らない」といわれ、ちょっと不安があります。
ジェネリックでも効果は変わらないものですか。
お忙しいところ申し訳ありませんが、先生のお言葉が私の頼りです。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「結局、オンコタイプのスコア15で、かろうじて低リスク群、タモキシフェンのみの再発リスクは10%、化学療法をしても1,2%しか下がらないということで、主治医の先生も必要ないでしょうとのことで、化学療法はしないことにしまました」
⇒良かったですね。
 「かろうじて低リスク」とありますが、「タモキシフェンのみの再発リスクは10%、化学療法をしても1,2%しか下がらない」という結果を「かろうじて」などと表現したら「ばちが当たる」でしょう。
 NeoAdjuant.comでの数値は
⇒治療無し 23%
ホルモン療法のみ 15%
ホルモン療法+化学療法 10%
 でしたから、「5%も低い」のです。
 勿論「化学療法の適応外」です。
 ◎そもそも「中間リスクでも化学療法の上乗せは無い」のですから、「無用な化学療法をしている人が多い」という事実があります。
 
「オンコタイプの結果を待っていたため、手術が終わって、放射線治療が始まるまでに約60日たってしまいました。ふつうはどれぐらいで放射線治療を始めるものでしょうか。
やはり、早く始める方がよいものなのでしょうか。遅く初めてどんな影響があるものですか。28回という回数はふつうですか?」
⇒術後5カ月以内に開始すればいいのです。
 特別遅くはありません。
 
「・ER、PRがそれほど高くないとか、Ki-67がやや高いということがこれからの予後、再発率に影響してくるのでしょうか。」
⇒Oncotypeで「低リスク」と出たのに「何が不満」なのでしょうか?
 再発率はタモキシフェン単剤で10%なのだから「影響も何も」十分に「低リスク」なのです。
 細かい事を気にしても無意味です。
 
「・主治医から進められ、リュープリンの注射の治療を行うことになりました。私のような年齢で少しでも効果があるものなのでしょうか。(子宮筋腫がたくさんあり、
貧血もあるので、その点で効果があるということなのでしょうか)また、これも手術から3か月以上もたってから始めても問題ないのでしょうか。」
⇒LH-RHagonistの併用は適応外です。
 年齢的にもASCO2016のガイドラインからも「全く無意味」です。
 
「・再発予防の体力をつけたり免疫力を高めたりするため、なにかよい漢方薬や食べた方がよいものがありますか。」
⇒特にありません。
 健康的な食生活を送る事です。
 
「また、逆にホルモン療法をしている時にとらない方がよいサプリ、食べ物などはありますか。私は毎日ヨーグルトを食べますが、牛乳や乳製品がよくないという話もありますが。」
⇒「牛乳や乳製品がリスクを減らす」可能性が示唆されています。
 巷の噂にも困ったものです。
 
「ジェネリックでも効果は変わらないものですか。」
⇒かわりません。
 ノルバデックスのジェネリックの歴史は長いのです。



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