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ホルモン療法について

[管理番号:5854]
性別:女性
年齢:42歳
田澤先生
初めまして
2017年10月に右乳癌が見つかり、11月(下旬)日に皮下乳腺全摘出+同時再建(エキスパンダー挿入)を行いました。
センチネルリンパ節生検で、リンパ節転移なしでした。
現在、タモキシフェンの服用を開始したところなのですが、リュープリンを追加するかどうかで迷っております。
主治医からは、追加によって再発率は少し下げられると思うが、元々がリスクが少ないタイプなので顕著な上乗せ効果はないかもしれないとの説明を受けました。
タモキシフェン単独でもリュープリン併用でもどちらでもいいが、併用するのであれば早く始めた方がよいとのことで年内にお返事をすることになっております。
主治医は具体的な再発率の違いや、併用のメリット、デメリットは個人差があるのではっきしたことは言えないとのことで、正直決めかねているところです。
タモキシフェン開始10日目ですが、肌が乾燥する以外、顕著な副作用は出ておりません。
42歳(来月43歳になります)という年齢からも、
リュープリンの効果が期待できるのかどうか?
迷っております。
そこで、田澤先生でしたらどのような治療法が適しているとお考えになるかお聞かせ願えますでしょうか?
皮下乳腺全摘出は全摘出に比べて再発リスクがあるので併用する方が望ましいのでしょうか。
リュープリンを併用した場合のメリット、デメリット、再発率の違いもお示しいただけると幸いです。
以下、術後の病理結果です。
invasive ductal carcinoma
scirrhous carcinoma
f, ly(-), v(-)
nuclear grade1(nuclear
atypia2, mitotic count1)
histological grade1
浸潤径15×12mm
断端陰性
EIC3+
ER+80%
(intensityscore3=1,
proportion score5)
PgR+90%
(intensityscore3,proportio
n score5)
HER2陰性(score0)
Ki67 陽性細胞率 3.8%
お忙しいところお手数を
おかけしますが、よろしくお願いし申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
タモキシフェンにLH-RHagonistを併用すべきか?という命題に対してSOFT試験が回答をしめしています。
1.35歳未満
2.化学療法閉経から回復した場合
 上記しか「上乗せ」は証明されなかったのです。
 と、いうことで「どちらにも該当しない」質問者はタモキシフェン単独となります。
「リュープリンを併用した場合のメリット、デメリット、再発率の違いもお示しいただけると幸いです。」
⇒上記試験より…
 メリットはない。
 デメリットは副作用、経済的負担
 再発率の違いはありません。