[管理番号:756]
性別:女性
年齢:46歳
初めて質問させていただきます。
よろしくお願いします。
非浸潤性乳管癌で2か月前に乳房温存術を受け、現在放射線治療中です。
術後の病理結果は、腫瘍径1.5cm、ER:100%、PgR:60%、グレード1、HER2:++、Ki-67:5%、ly0、v0、リンパ節転移無です。
①ホルモン療法は必要?(閉経前です)
放射線終了後、ホルモン療法を行うかどうかを決めてください、と主治医から言われていますが、やった方がいいのか、悩むばかりで全く前に進めません。再発も怖いけれど副作用も不安です。どのように考えたらいいでしょうか?
②全身の感覚過敏はよくある症状?
患側の乳頭が最も過敏ですが、対側の上肢や頭部・背部など全身の皮膚がムズムズしてくすぐったい、ミミズが這ったような感覚が術後続いており気持ち悪いです。
何が原因と思われますか。こんな症状を訴える患者さんはいらっしゃいますか?
時間とともにおさまるものでしょうか。御存知でしたら教えて下さい。
お忙しいところ大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「非浸潤癌の診断で温存術を施行された」のですね。
非浸潤癌に対する、術後補助療法(ホルモン療法)は推奨グレードC1となっています。
回答
「①ホルモン療法は必要?(閉経前です)」「再発も怖いけれど副作用も不安です。どのように考えたらいいでしょうか?」
⇒私は勧めてはいません。
非浸潤癌におけるタモキシフェンの効果は
①生存率の改善なし(もともと極めて高い)
②術側の浸潤癌発生予防効果は無い(非浸潤癌の抑制効果はあり)
③対側乳癌(非浸潤癌も浸潤癌も)の予防効果あり
これらに対して「子宮体癌のリスク上昇」があります。
その他に「ホットフラッシュ」などの副作用もあります。
バランスとしては「積極的には勧めない」方針としています。
「②全身の感覚過敏はよくある症状?」
⇒これは「放射線照射」が関係していると思います。
全身の痒みを訴える方もいらっしゃいますし、特に「術側」のみの症状の方もいらっしゃいます。