Site Overlay

非浸潤がんについて

[管理番号:5106]
性別:女性
年齢:45歳
田澤先生の真摯かつご丁寧な回答を拝見し、頭の下がる思いでおります。
大変お忙しいところ恐れ入りますが、是非先生のご意見を伺いたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
 年1回の乳ガン検診(マンモ、超音波、一部分の針生検)を検診専門の個人病院で受診してきており、昨年6月の検診の際は問題ありませんでしたが、今年6月の検診で左胸乳輪周辺に石灰の集積が急激に増えているということでセルブロック?という手法により左胸の非浸潤ガンを指摘されました。
 その後紹介先の大学病院では、以下の通り説明されました。
 ・ おそらく非浸潤だが、石灰化が広範囲のため全摘となる。
 ・ マンモ上では石灰化が散らばっているが、超音波では明確に患部が見つけられない。
念のため超音波技師に後日詳細に検査をしてもらう。
(実際、検診先の病院でもなかなか超音波で特定することが難しい場所?早期発見?のようでした。)
 ・ 入院期間は10日ほど。
・手術は8月中旬以降しか予約は入れられない。
 幼い子どもがいるため、命第一優先で考えており、全摘出は問題ありませんが、それ以外でいくつか疑問があり、ご教示いただければ大変嬉しいです。
・ 検診病院でセルブロックを行いましたが、この際の針から転移の可能性があることを田澤先生もおっしゃっております。
乳腺内は全摘するため問題ないと思われますが、その針の通り道であるそれ以外の組織や血管また皮膚に転移することも考慮しないといけないと考えておりますが、その考えは正しいですか。
その場合、検診医が針を刺した場所を私が覚えておき、大学病院の医師に伝える必要がありますか。
・紹介先の病院で、再度マンモグラフィーを撮影する際、技師さんの不手際?で結果として患部の左側を10枚ほど撮影したのですが、この際の圧迫で乳管が破れてガン細胞が浸潤したり、また押されることで患部がより広がることはありますか。
・全摘すれば問題ないのであれば、超音波技師さんによる患部特定にこだわる必要はないのではないか。
また、今後MRI等の検査を勧められても断って良いでしょうか。
・田澤先生の回答を読み、非浸潤でも結果として浸潤が見つかる可能性もあり得るとのことで心配しております。
また、非浸潤のみであっても、セルブロック跡の取り残しや、先生のご指摘にもある執刀医の取り残しによる再発を恐れておりますが、このようなことは大学病院でよくあることでしょうか。
・現時点では手術は8月中旬以降と言われております。
大学病院での全摘ですので、所謂ドレーンに繋がれることは免れないのでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「・ 検診病院でセルブロックを行いましたが、この際の針から転移の可能性がある」「その針の通り道であるそれ以外の組織や血管また皮膚に転移することも考慮しないといけないと考えておりますが、その考えは正しいですか。」
⇒理屈でそうそうですが…
 実際は「粘液癌」以外では、心配ありません。
「圧迫で乳管が破れてガン細胞が浸潤したり、また押されることで患部がより広がることはありますか。」
⇒ありません。
 無用な心配です。
「・全摘すれば問題ないのであれば、超音波技師さんによる患部特定にこだわる必要はないのではないか。また、今後MRI等の検査を勧められても断って良いでしょうか。」
⇒その通りです。
「執刀医の取り残しによる再発を恐れておりますが、このようなことは大学病院でよくあることでしょうか。」
⇒頻繁には起こりません。
 そのようなことが(もしも頻繁にあったら)(○馬大学病院の事件のように)問題となっているでしょう。
「大学病院での全摘ですので、所謂ドレーンに繋がれることは免れないのでしょうか。」
⇒おそらく、その通りだと思います。
 執刀医に聞いてみましょう。