[管理番号:8775]
性別:女性
年齢:37歳
病名:左乳癌(腺管形成型) 最大けい55mm T3 リンパ節転移14時N3ステージ3c 組織グレード2核グレート2 ホルモン感受性ER80%PgR80%HER2蛋白陰性 脈管侵襲リンパ管ly3 静脈v1 切除断端陰性
症状:放射線中なので、放射線の副作用と鑑別がつきませんが、腫瘤周囲の疼痛と左腋窩の疼痛、左前腕のモンドール様の筋と疼痛があります。
投稿日:2020年7月28日
去年の12月に左乳癌の全摘を行い、その後抗がん剤を半年、現在は放射線とホルモン剤を内服中です。
放射線の始めたばかりのときぐらいから、創部の真下ぐらいに5ミリぐらいの腫瘤を発見して、その後ポツポツ周囲にも同じようなものが増えてきたため主治医に伝えたら皮膚転移かなと言われ、放射線をとりあえずこなして、その後抗がん剤をまたやるかもしれないと言われました。
術後半年で、皮膚転移することはありますか?
ちなみにまだ細胞診はしてません。
子供がまだ小さく、成人するまではなんとか生きたいと毎日心が落ち着かず、精神的に辛いです。
放射線は30回に増え、現在はあと残り5回ブーストをする段階です。
腫瘤は少し広がってきた印象で創部の下に沿って3cmぐらいあるように思います。
こんな状況で根治は目指せますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「腫瘤は少し広がってきた印象で創部の下に沿って3cmぐらいあるように思います。
こんな状況で根治は目指せますか?」
⇒3cm程度なら、(皮膚)切除できるのでは?
その後に抗がん剤するにしても、(診断のためにも)「取れるものは取る」でいいのでは?
質問者様から 【質問2 】
江戸川病院での診察依頼
性別:女性
年齢:37歳
病名:浸潤性乳癌
症状:創部下のしこり
投稿日:2020年8月17日
お忙しいところ何度もすみません。
この前質問させていただいてから、放射線治療も終了し、今はホルモン治療だけとなりました。
創部は、放射線の影響で暗赤色になっているため見た目分かりづらいですが、しこりはまだ残存しているように思います。
また一部しこりが結合しているような部分も見受けられます。
直近の診察では、抗がん剤はせずこのまま様子を見ましょうと言われました。
お風呂に入るたびどうしても、胸に何か残っているため気になって気になって、不安になります。
紹介状なしでも、田澤先生に診て頂くことは可能ですか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「放射線治療も終了し、今はホルモン治療だけ」「抗がん剤はせずこのまま様子を見ましょう」
⇒申し訳ないですが…
『主治医に伝えたら皮膚転移かなと言われ(8775から抜粋)』とあるように、(その主治医には)「皮膚転移ではないか?」という認識はあったわけですよね??
それなのに(予定通りの)放射線をしてみたら「効いているみたいだから、(よく解らないけど)まぁ、いいか。」というような診療の流れに(私の目には)映ります。
★ それが最善の治療だと思いますか?
自分自身もしくは自分の家族だったら、(慌てふためいて)「皮膚転移かもしれない、今のうちに取ってくれ!」となるのでは?
(そして取った上で、皮膚転移が確定したら)放射線をかけたうえで全身療法を考えるのでは?
(自分の家族だったら)少なくとも「放射線を(予定通り)かけてみたら、治まっているように見えるから、まぁいいじゃないか」的な発想になるとは到底思えない。
★★ 前回の私の回答が(もしかすると)質問者には完全には伝わっていないかもしれません。
たしかに(皮膚転移だとしても)放射線照射という選択があります。
ただし、(実際に細かく言えば)切除可能な大きさであれば、まずは切除(切除できない広範囲ならば「仕方がなく」放射線)というのが本来の考え方だと思います。
それを(実際には切除可能なのに)「(放射線も選択肢の一つだからと)放射線を選択すること」は「消極的な選択肢」だと(私は)思います。
私見ですが、医師が「消極的な選択肢」を選択するのは以下の2つのどれかだと思っています。
1.他人事だと思っている。
2.患者さん側が積極的な治療を拒んでいる。
★★★ 言葉は悪いですが、
もしもこのまま様子を見て、また出てきたとしても 『標準治療は、キッチリこなした。私には何の落ち度もない』と言い訳さえできればいい。というように(私には)見えます。
後で振り返って、『あの時、あれが最善の診療だった』と胸を張って言えるようにベストを尽くしているようには(私には)到底見えません。
重要なポイントは
そもそも主治医は「皮膚転移を疑った、その部位の切除の提案をしたのか?」もしくは(質問者が切除の提案をしたとして)「(どんな理由をつけて拒み)放射線をそのまましたのか?」
「紹介状なしでも、田澤先生に診て頂くことは可能ですか?」
⇒それは構いません。
切除可能な範疇ならば、切除(手術)を勧めます。