Site Overlay

HER2 浸潤性乳管癌 今後の治療について

[管理番号:3764]
性別:女性
年齢:44歳
はじめまして。
40歳で初産、現在4歳の娘がいます。
右胸乳癌の告知をされてからこのQ&Aばかり見ていました。。
私はここ数年は定期的に診察を受けていました。
2015年の1月にマンモとエコーで異常なし、
2015年の11月にエコーで異常なし。
先月5日自分でしこりを発見し同じ病院でマンモとエコー検査したところ、マンモでは点状の石灰化がありましたが、離れているので問題ないでしょうと。
エコーでは自分が指摘したしこりと違う箇所に怪しいところがあるのでと針生検をしました。
後になって自分が指摘したしこりはどうなのか?と疑問に思いましたが、針生検=癌か?と頭が真っ白になり、この時は状況を受け止めきれず、質問できませんでした。
(中旬)日に結果が出て「浸潤性乳管癌」と診断結果出て(針生検した箇所1.6mm×8.6mmです)、仙台在住なので東北○済病院へ紹介状を書いていただきました。
今月に入りやっと紹介先の病院へ行けました。
こちらでエコ-を見ていただいたら、3か所あるとこと。
生検した他に自分で気が付いたシコリ(10mm)他にも(10mm程度)主治医は乳房内で多発していると思われますとの事でした。
最初に見た医師には指摘されなかったので、この1か月で新たにでてきたのでしょうか?
だとしたらかなり進行が速いのでしょうか?またHER2タイプで放射線が効かない。
全摘、術前抗がん剤とハーセプチンでの治療になりますと言われています。
最初に行った病院では早期ですと言われてきましたが、紹介先の病院では早期ではありませんと言われてます。
今年に入り体調が悪く、背中の痛みや脇腹の痛みで夜起きてしますことがあり、胃炎持ちの為胃からきているのだろうと7月に内視鏡をしたりしました。
今でも背中の鈍痛で目が覚めます。
主治医に話したら、それは今わからないのでこれから色々検査するんです!と言われました。
ct、腹部エコー、レントゲンが終わり、担当医の指示でMRIと他院でのペット検査予定です。
今心配しては仕方のないことですが、体の鈍痛が続いているので不安仕方ありません。
気持ちの整理ができず、文章にまとまりがなく申し訳ありません。
病理検査の結果は以下です。
●浸潤性乳管癌 HER2タイプ
       (16mm×8.6mm。
10mm。
10mm。)
●エストロゲン受容体 10% 陽性
●プロゲステロン受容体 0% 陰性
●核異型 スコア2
●核分裂像 スコア2
●エコーではリンパへの転移は今のところなさそうだとのこと。
術前抗がん剤に疑問を持ち、手術先行でお願いしました。
手術予定は11月中旬です。
2週間後にすべての結果が出て、主治医と今後の話をする予定です。
手術まで時間がありますがこのタイプの乳がんは進行が速いと聞きます。
大丈夫か不安です。
私の進行度はどの程度のものと考えられますか?
先生なら今後どんな治療をされますか?
4歳の子供がいるので気が気でなりません。
お忙しいことと思いますが、どうぞ宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
cT1c(16mm) multiple, cN0, cStage1
十分な早期です。
多発であることは(温存の適応外という意味で)残念ですが、十分な早期です。
「最初に見た医師には指摘されなかったので、この1か月で新たにでてきたのでしょうか?だとしたらかなり進行が速いのでしょうか?」
⇒違います。
 USで解りにくかったのか、それとも16mmの主病巣に「注意が集中してしまった」ということでしょう。
「またHER2タイプで放射線が効かない。全摘、術前抗がん剤とハーセプチンでの治療になります」
⇒勘違いがあるようです。
 「HER2タイプで放射線が効かない」ことはありません。
 おそらく「多発だから全摘が必要」なので(術後放射線をするとしても)「温存は
できない=全摘が必要」という意味でしょう。
 またERは10%陽性なのだから、ホルモン療法も行うこととなります。
 ○つまり、術後は「ホルモン療法」「抗HER2療法(ハーセプチン+抗癌剤)」が必要となります。
「最初に行った病院では早期ですと言われてきましたが、紹介先の病院では早期ではありませんと言われてます。」
⇒早期です。
 何を持って「早期では無い」としているのか「全く不明」です。
「今年に入り体調が悪く、背中の痛みや脇腹の痛みで夜起きてしますことがあり、胃炎持ちの為胃からきているのだろうと7月に内視鏡をしたりしました。」
⇒少なくとも乳がんは無関係です。
「ct、腹部エコー、レントゲンが終わり、担当医の指示でMRIと他院でのペット検査予定です。」
⇒相変わらず「検査のフルコース」ですね。
 古巣だから、コメントは控えますが、「転移は絶対にない」ので御心配無く。
「今心配しては仕方のないことですが、体の鈍痛が続いているので不安仕方ありません。」
⇒100%無関係です。
 ご安心を。
「手術まで時間がありますがこのタイプの乳がんは進行が速いと聞きます。」
⇒無関係です。
 全く問題ありません。
「私の進行度はどの程度のものと考えられますか?」
⇒1期(早期)です。
「先生なら今後どんな治療をされますか?」
⇒手術(多発だから、全摘が必須)
 術後補助療法として「ホルモン療法」+「抗HER2療法(ハーセプチン+抗癌剤)」となります。