[管理番号:1972]
性別:女性
年齢:30歳
こんにちは。
昨日針生検をしていただいた、○○在住の者です。
とても丁寧に診察していただき、怖かった検査も痛くなく、田澤先生にみていただいて本当に良かったと、感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、検査結果まで2週間、どうあがいても待つしかないのですが、一晩たって、数点お聞きしたいことができ、質問させていただきたく思います。
よろしくお願いいたします。
・昨日のエコーでは、「境界線があいまいな部分があり、悪性の可能性がある」とのことでした。
これは、ほぼ悪性と考えて、先のことなど、心の準備や覚悟をしておいた方がよいでしょうか。。
・1ヶ月半前に自宅近くでエコーしていただいたときと、形が変わっているように見えました。
(丸い影が新たに加わって瓢箪型になっていたような。。)
また、境界線のあいまいさも、そのときは指摘されなかったので1ヶ月半という期間で、しこりが大きく変化したのかと、大変不安に思っています。
大変失礼ながら、他病院での話を出してしまい、また昨日の今日で、質問をしてしまい心苦しいのですが、どうか田澤先生のご意見をお聞かせいただけますと、有り難く思います。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
遠方から来ていただいてご苦労様でした。
あの日は診療が大変混雑しており、「当日受付(予約外)の方には申し訳ないが、針生検が必要な場合には『後日』とさせてもらおう」と思いながら診療していました。
(基本的に、その日に針生検をする事を是としているのですが…)
質問者にも「申し訳ないけど、後日に…」と言いかけて、住所の○○を見て「もう一度来てもらうのは申し訳ない」と急遽、そのまま針生検することにしたのでした。
このように感謝いただくと、「混雑に冷や冷やしながら」診療をしていた私にも励みになります。
さて、本題ですが
回答
『「境界線があいまいな部分があり、悪性の可能性がある」とのことでした。これは、ほぼ悪性と考えて、先のことなど、心の準備や覚悟をしておいた方がよいでしょうか』
⇒それは違います。(別に、気休めで言っているのではありません)
乳腺外科医の中には「悪性を疑わない限り、組織診をしたがらない」医師がいることは解っています。
ただ私が育ってきた仙台の「東北公○病院」はそれとは全く正反対で(一見、良性と思えるしこりでも癌であることが有る以上)「良性と確定できない限り、可能な限り細胞診で決着をつける」(当時は細胞診が全盛でした)というスタンスでした。
だから、私が「針生検」したからといっても「悪性を積極的に疑っている」わけではないのです。
実際のところ「質問者の超音波像」はカテゴリー判定するとカテゴリー3「良性、しかし悪性を否定できず」という範疇です。
「境界が一部あいまい」というのは「線維腺腫にも良くある所見」です。
ちなみに線維腺腫の中でも「乳腺症型」というタイプは「境界線が曖昧であるケースが多い」ことも事実です。
「20%前後」と思います。
「境界線のあいまいさも、そのときは指摘されなかったので1ヶ月半という期間で、しこりが大きく変化したのか」
⇒(私は前医のエコー像を見ていないので、想像にすぎませんが…)
1カ月半で「劇的に変化する」しこりなど(例え癌であっても)見た事がありません。
たんに「超音波の所見の取り方」だと思います。
○私が「境界が一部不明瞭な部分がある」と指摘したのは「癌が疑わしい」というのではなく、「100%良性とは言い切れない所見。だから組織診すべき」という意味なのです。
★それと「遠方」なので、結果報告につき相談したいので秘書へメールしてください。