[管理番号:2558]
性別:女性
年齢:68歳
はじめまして。
先日母が乳腺エコーではなく、心エコーや腹部エコーなどで胸も見てもらったのですが、そこで7mmのしこりが発見されました。
見た目にはくぼんだりはしておらず、触ってみてもしこりはわからないそうです。
後日ct検査をすることになったのですが、母の年齢から良性腫瘍とは考えにくく、
やはり癌の可能性が高いのか心配しております。
もし癌だしたら、どのような治療になるのでしょうか。
高齢なので不安です。
お忙しいと思いますが、ご回答のほどよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「7mmのしこりが発見」「後日ct検査をすることになった」
⇒乳腺腫瘍の精査がCTとは非常識です。
きちんと乳腺エコーで「評価」した上で(必要なら)針生検するべきです。
未だに、おかしな診療が憚り通っている現状にいらだちを感じます。(質問者に行っているのでは勿論ありません。 もしも不快に感じたとしたらご容赦願います)
「母の年齢から良性腫瘍とは考えにくくやはり癌の可能性が高いのか心配しております。」
⇒一概には言えません。
重要な事は、今まで「検診などを受けてきたのか?」です。
もしも「今まで一度も乳がん検診を受けた事がない=実は若いころから良性腫瘍(線維腺腫)があり、それを指摘される機会がなかっただけ」と言う可能性も残っています。
ただ、「本当に、60代で新たに出たもの」であれば、質問者のおっしゃるように「悪性の可能性が極めて高い」こととなります。
「もし癌だしたら、どのような治療になるのでしょうか。」
⇒無論、手術です。
術後にはサブタイプに応じた「術後療法」を行います。
盲腸(急性虫垂炎)のように「薬で散らす」ようなことは絶対にありません。
「高齢なので不安です。」
⇒御心配はわかりますが…
乳癌の治療にとって「68歳」は高齢とは言いません。(手術も、術後の薬物療法も
考慮される年齢ではありません)
乳癌治療では
○手術は「90代以上」では考慮 (80代までは全く問題ありません。 乳癌の手術は極めて低侵襲なのです)
○抗がん剤は「80代以上」では考慮 (70代までは問題ありません。 ただ術後の再発予防としての抗がん剤投与は70台後半では省略する事も多いですが)