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断端陽性について

[管理番号:6803]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳癌
症状:

田澤先生、はじめまして。

7月に乳癌の告知を受けてから、こちらのQ&Aでいろいろとお勉強させて頂いております。

8月半ばに無事温存手術を終え、傷、変形もさほどなく綺麗な状態に戻りつつあります。

先日、病理検査の結果が出たのですが、予想もしていなかった内容でした。

簡単に…
腫瘍径 2,4cm
トリプルポジティブ
グレード 3
Ki67 22,5%
腫瘍は綺麗に取れました…との事でしたが、まさかの断端陽性でした。

先生に追加切除ですか?と聞いたところ、術中迅速病理診断では陰性だったので、ガンが残っているかどうか分からない、ぎりぎり陽性になった感じなので、放射線の追加照射で大丈夫でしょう、との事でした。

乳頭方向へ向かっての非浸潤癌だそうです。

来月からフルコースの治療が始まりますが、不安を抱えております。

再発が気になりますのでやはり追加切除した方がいいでしょうか?
田澤先生のご意見を聞かせて頂きたく思います。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「乳頭方向へ向かっての非浸潤癌」
→癌は乳管にできるわけですから、「乳頭方向」と(逆の)「末梢方向」には注意が必要です。(ちなみに江戸川病院では「末梢は完全に(乳腺の)端まで」「乳頭側は完全に(乳腺の)端を超えて」切除しています。)
 それを円状切除のようにすると、どうしても「乳管に沿った方向(特に乳頭側)に
断端陽性」となりがちなのです。(質問者が円状切除だったのかは不明ですが)

「再発が気になりますのでやはり追加切除した方がいいでしょうか?」
→そこは「実際に手術していないし、どの程度の断端陽性なのかも知らない」私がコメントすべきところではありません。

 ただ、「乳頭側だけ」ならば、「追加切除も容易(切除すべき部位の特定がしやすい)」であることは事実です。