[管理番号:1694]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして。
だいぶ前から、右側に透明の分泌液がつまんだ時だけ少量ありました。
その時は、透明なので大丈夫と勝手に思い、病院にも行きませんでした。
9月末頃から、乳癌がテレビで取り上げられるようになり気になって調べたら、分泌液は1ヵ所から出ていて、乳頭の下周辺に、しこりのようなものを感じました。
しばらくして乳腺科の予約をしましたが、1カ月待ちで、あと10日ぐらいでやっと診察です。
分泌液は、最初は1ヵ所だったんですけど、最近は2ヵ所から出てきます。
しこりは、乳頭の下ぐらいでわかりにくく、ゴツゴツしたものや固い丸い感じのものがあったり、乳腺なのかしこりなのかよくわかりません。
最近、右側の胸が痛くなったり脇の下や周辺が痛くなったりするので、癌だとすると進行していないか心配です。
一度も乳癌検診をしたことが無いので、かなり進行している可能性はありますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「乳頭分泌」は「単孔性」ならば「乳管造影すべき」ですが、きっと「受診した病院」では(乳管造影などは行わず…そもそも乳管造影の器具事態があるのかも疑わし
い)「分泌液のCEAとか細胞診」をして「異常無」エコーでも何もないから心配ないとなりそうです。
回答
「分泌液は、最初は1ヵ所だったんですけど、最近は2ヵ所から出てきます」
⇒2箇所であれば、経過をみてもいいでしょう。
「ご本人が1箇所」と言っていたがが、実際に診察時に絞ってみたら「複数だった」というケースは結構多いです。
「乳頭の下ぐらいでわかりにくく、ゴツゴツしたものや固い丸い感じのものがあったり、乳腺なのかしこりなのかよくわかりません」
⇒「乳輪部分」は「乳腺の(山で例えると)頂上部」であり、「そもそもゴツゴツ」しています。
触診では「しこり?」と思われていたものが「実際にエコーしてみると」ただの乳腺ということもよくあります。
○エコーしてもらえば「はっきりする」します。
「右側の胸が痛くなったり脇の下や周辺が痛くなったりするので、癌だとすると進行していないか心配」
⇒全く心配ありません。
女性ホルモン刺激症状です。
○多くの方が「脇の痛み=リンパ節転移=進行」という連想があるのに驚かされます。
重要な事実としては
「乳癌か、どうか本人に確信が持てない程度」では「リンパ節転移が増大して脇が痛くなる」などはあり得ない事です。
♯腋窩リンパ節は「そもそも無症状」です。
腋窩リンパ節が増大して「痛みを伴う」ようになるとしたら、「誰が見ても疑いようの無い巨大な乳癌」でなければあり得ないのです。
「かなり進行している可能性はありますか?」
⇒全くありえません。
多くの方が誤解していることです。
「乳癌は体表面にある」ものです。
これは大事なことで、「体の中の癌(例えば膵癌)」のように「本人が全く気付かないうちに進行する」ことはありえません。
「手で触ってみて明らかなしこり」が無い限り「進行乳癌」などありえません。