[管理番号:84]
性別:女性
年齢:47歳
2012年夏、ステージ2Aとの診断を受けました。同年秋に温存手術。術後より、手術した側の脇から5センチ下あたりが痛み、時間がたてばおさまる、と思いながら経過をみていますが、現在まで痛みが続いています。
触らなければ痛みはありません。
骨シンチを受けたほうがよいでしょうか。また、日常生活において、どのようなことに気をつければよろしいでしょうか。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術後の方ですね。ステージ2Aという事は「腫瘍が2cm以上あったか、リンパ節転移があったかのどちらか」となります。
再発のリスクについては、その他にもサブタイプ(内分泌療法が効くタイプなのかHER2がどうなのか?)も関わってくるのでステージだけでは解らないところがあります。
それでは回答します。
回答
術後2年半位ということですが、「術後から続いている痛み」という事であれば、骨転移では無さそうです。
勿論、「たまたま手術した(もともと腫瘍があった)付近の肋骨に転移する可能性」もありますが、「術後から続いている」ことからすると術後疼痛の可能性が高いです。
私も「術後疼痛がしばらく続く患者さん」を、しばしば経験しています。
腫瘍マーカーの測定をされていると思いますが、「腫瘍マーカーが正常であれば」様子をみてもいいでしょう。
勿論、腫瘍マーカーが正常のまま骨転移を起こすこともあるので、術後2年半の「安心のため」に精密検査をするのもいいとは思います。
ただ私であれば、「骨シンチ」ではなくPETを勧めます。(あなたが通院している施設で対応できないかもしれませんが…)PETの方がより有効です。
◎PETは骨だけでなく、ほぼあらゆる臓器の再発検査に有効であるし、「骨に関しても、骨シンチよりも優れている」という見方が一般的です。
「日常生活において、どのようなことに気をつければよろしいでしょうか。」
⇒正直、いい方法はありません。疼痛時に鎮痛剤を内服するとか、温めるとかしかないと思います。