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晩期再発後(13年後に再発)の治療について

[管理番号:13490]
性別:女性
年齢:59歳
病名:
症状:
投稿日:2026年02月25日

質問:
1. 以下の状況の患者さんがいた場合、田澤先生が提供する治療方針を教えてください。
2. 現在腫瘍内科から提案されている以外の考え得るレジメンがあれば教えてください(エビデンスは無くても良いです)。
3. AR陽性が寄与する治療方針があれば教えてください。

質問の背景:
[初発] 診断:
右乳癌
2012年4月
でルミナールB(ER:PS 5 IS 3 TS 8, PgR: PS 5 + IS 3 = TS8, Ki67 27.6%, HER2 0, 核グレード 1)
腫瘍の大きさ:9.80×9.30×3.40cm
治療:
右乳房全摘及び腋窩リンパ節(レベルI 12/20、II 1/1)郭清(合計13/21転移)同時乳
房再建(途中で感染症になりエキスパンダ抜去その後は何もせず)

抗がん剤(FEC+パクリタキセル)

放射線

ホルモン治療10年

[再発] 2025年11月
トリプルネガティブ(Er:TS0, PgR:TS0, HER2 1+)
鎖骨上リンパ節、頸部リンパ節(VI 0/2, VII 5/7)、鎖骨下(腋窩レベルIII 1/2)リ
ンパ節 転移
AR陽性
BRCA1, 2 陰性
PDL-1 80%
腫瘍マーカー(CEA, CA15-3, NCC-ST-439)は正常範囲(術前術後ともに)

検査・治療:
12月初旬にPET-CT : 遠隔転移なし
リンパ節に転移した見えるものは全て摘出(鎖骨上リンパ節は消化器外科で行った
が、開けたら頸部リンパ節にも見つかったので摘出)、鎖骨下リンパ節は乳腺外科で
摘出
2月初旬にCT:取り残し、遠隔転移なし

相談背景:
乳腺外科で術後に次は全身治療(キートルーダ+パクリタキセルの可能性が高い)と告げられ、腫瘍内科に移った。
腫瘍内科では、キートルーダでの重篤な副作用が出る可能性と、それにより死に至る可能性が1%未満で発生すること、そのことを加味すると、再々発を待ってから全身治療を行なっても良いと告げられた。
腫瘍内科の視点からは、見えないもののために死の可能性がゼロではない全身治療を受ける必要は無いと言う見方があり、また、全身治療を今行なっても際再発してから行なっても、生存期間に影響が無いと報告されていると説明された。
手術が終わったら全身治療に移ると理解していたこともあり、再々発まで手をこまねいて待つことや、今全身治療を行わないことに抵抗があるものの、死の可能性がある治療を行うかどうかについても恐さが残り、今後の治療について決定できないため、
向こう1ヶ月以内と自身で決めてセカンドオピニオンを受けることにしている(現在スケジュール待ち)。

腫瘍内科からの提案:
1. たまたま見つかった頸部リンパ節の転移は定義上遠隔転移なので
※ パクリタキセル+キートルーダ
見えていた癌は取り切り現在は見える癌は無いため、この治療を今受ける必要は無いとのこと。

2. 効果についてエビデンスは無いが、初発のトリプルネガティブのレジメン
AC (FEC)+パクリタキセル
※ FECは2度目になるので最大量使うことになるため心臓に負担がかかる可能性があるとのこと

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

トリプルネガティブの再発治療(既治療が10年以上も前なので)として、かなりのレジメンが候補となりますが、やはり基本はanthracycline, taxane

病巣を取り除いての治療であれば「3か月」なり「半年」と期間を決めて行うべきでしょう。
anthracycline既治療とは言え10年以上も前なのだから
anthracycline followed by taxane(の再発ver.として)
ECx4→bevacizumab+paclitaxelx4
♯anthracycline(EC, AC)は心毒性の危険域である生涯投与量を考えても、あと4-5回は通常できます。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2026/3/18
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