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組織診と術後の所見の相違、今後の治療方針について

[管理番号:13461]
性別:女性
年齢:62
病名:
症状:
投稿日:2026年02月13日

はじめまして。こちらでいつも勉強をさせていただいております。
お忙しい中、いつもQ&Aやコラム等の投稿ありがとうございます。母のことについて、この度は先生のご意見を3点ほどお伺いしたく思います。よろしくお願いいたします。

①組織診と術後の所見の相違について。
 組織診(母いわく、バチンと言っていたのでマンモトームだと思うのですが)では3本採取でHER2がScore3だったのですが、術後の所見では同じ区域に3か所の腫瘍が確認され、①、②2+(DISH-)、③3+となりました。術後、1か月程度で検査結果は出ると言われていましたが、1か月後の診察時には検査が出ず、その1週間後に結果がわかりました。主治医自身も1か月で検査が出ないことに少々疑問を持たれていた印象でした。検査結果が出るまで時間がかかったことで術後の病理結果が変わってしまったのではと多少の不安がありますが、一因になり得るのでしょうか?

②治療方針について
 組織診と術後で検査結果に相違が出たため、主治医が乳腺科内で話し合った結果、
術後所見に基づいて治療をすることとなりました。
病院によって対応は異なることと思いますが、HER2を対象とした治療ではない方針で問題はないでしょうか?

③タキサン系の使い方について
 当初、トリプルネガティブの通常方針であるdose-dense AC×4→dose-dense PTX×4で行く予定でしたが、AC3回目終了後にニューモシスチス肺炎に罹患したため、今後の経過が観察しやすいことから残り1回のACとジーラスタを行った後、1か月後に週1回ドセタキセル×12を行うこととなりました。ドセタキセルの添付文書やガイドライン、過去の先生のQ&A等を確認しましたが週1回投与を見つけることができませんでした。主治医からはドセタキセルもパクリタキセルも効果としてはどちらもほとんど変わらないから、病院が慣れている方を使うとおっしゃっていましたが、ドセタキセルもweeklyで使うのは一般的なことなのでしょうか?もし適用外の話でしたら申し訳ございません。

○○病院にて検査、診断となります。

【経過】
2025年6月下旬に組織診、7月上旬に両側乳がんの確定診断ですが、左側の質問となるため、右側は省略いたします。(右側はER、PR+、HER2 score2です。)
組織診結果
乳房(左)CD区域
推定組織型 浸潤性乳管癌(充実型)
ER -、PR –
HER2 score3
Ki-67 LI 60-70%(hot spot)
検体は3本採取。2/3本にhigh-grade cancerを認めます。
Nottingham Histological Grade 3
NSAS-BC Nuclear Grade 3
score: tubule 3、atypia 3、mitosis 3

8月下旬に両側部分切除
術後結果
乳房(左)C区域
①NST、②apocrine differentiation、③DCIS
①Size invasion 10×6×21mm
 Apocrine metaplasisが認められます。
 Invasion:f、Ly:1a、V:0
 Grade:TF:3、NA:3、MC:3、HG:3
②Size invasion 10×6×21mm
 Invasion:f、Ly:0、V:0
 Grade:TF:3、NA:2、MC:1、HG:2
③Size invasion 9×2×30mm
 solid type、NA3、comedo necrosis(+)

Surgical margin:negative
Lymph node:SN(0/3、FP)
それぞれ異形度が異なり、別病変と考えます。

(Invasive carcinoma,markers)
HER2:①2+(DISH -)、②2+(DISH)、③3+
J-score ER、PR:①~③すべて0
A-Score ER:①~③すべて0+0、PR:①1+2、②、③は0+0
Ki67(hot spot):①52.3%、high、②3.0%

11月上旬からdose-dense AC
12月中旬に3回目実施
12月末にニューモシスチス肺炎罹患後、現在まで療養中
2月中旬にAC4回目、2日後ジーラスタ
3月中旬にweekly DTX予定

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

①組織診と術後の所見の相違について。
 組織診(母いわく、バチンと言っていたのでマンモトームだと思うのですが)では3本採取でHER2がScore3だったのですが、術後の所見では同じ区域に3か所の腫瘍が確認され、①、②2+(DISH-)、③3+となりました。術後、1か月程度で検査結果は出ると言われていましたが、1か月後の診察時には検査が出ず、その1週間後に結果がわかりました。主治医自身も1か月で検査が出ないことに少々疑問を持たれていた印象でした。検査結果が出るまで時間がかかったことで術後の病理結果が変わってしまったのではと多少の不安がありますが、一因になり得るのでしょうか?

→それは考えすぎです。

②治療方針について
 組織診と術後で検査結果に相違が出たため、主治医が乳腺科内で話し合った結果、
術後所見に基づいて治療をすることとなりました。病院によって対応は異なることと思いますが、HER2を対象とした治療ではない方針で問題はないでしょうか?

→「①、②2+(DISH-)、③3+となりました」とありますが…

「乳房(左)C区域
①NST、②apocrine differentiation、③DCIS」という記載からは浸潤がん(①及び②)はHER2 negativeなので(③DCISではHER2の検索自体無意味)通常の抗がん剤治療となるのは妥当でしょう。

③タキサン系の使い方について
 当初、トリプルネガティブの通常方針であるdose-dense AC×4→dose-dense PTX×4で行く予定でしたが、AC3回目終了後にニューモシスチス肺炎に罹患したため、今後の経過が観察しやすいことから残り1回のACとジーラスタを行った後、1か月後に週1回ドセタキセル×12を行うこととなりました。ドセタキセルの添付文書やガイドライン、過去の先生のQ&A等を確認しましたが週1回投与を見つけることができませんでした。主治医からはドセタキセルもパクリタキセルも効果としてはどちらもほとんど変わらないから、病院が慣れている方を使うとおっしゃっていましたが、ドセタキセルもweeklyで使うのは一般的なことなのでしょうか?もし適用外の話でしたら申し訳ございません。

→「ドセタキセルの毎週投与は無論」適応外です。

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(回答が公開されてから2週間後)
2026/3/4
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