[管理番号:876]
性別:女性
年齢:38歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
お忙しい中回答ありがとうございました。おかげで少し落ち着く事ができました。
一度にたくさん癌ができる事が稀だという事、例え癌があったとしても十分早期だという事で落ち着いて検査にいけそうです。
ただ一つ心配なのは数ヶ月まえから左の背中が痛く、その時は内臓からの痛みも疑いエコーや胃カメラをしましたが異常なしでした。
痛み止めを飲む程でも、我慢できない程の痛みではありません。
数ヶ月まえより酷くなってる訳でもないですが、今回腫瘤が発見され、まさか乳がんの骨転移なのでは?と不安です。早期だと言っていただいたのですが、今まで一度も検診に行ってなかったので、こんなに増えてすでに骨転移してるのでは?と悪い方にばかり考えてしまいます。
考えても仕方ない事はよく分かっているのですが…。
その可能性はどれくらいあるのでしょうか?
また骨転移の痛みとはどのようなものなのでしょうか?人それぞれだとは思いますが、先生の経験から教えて頂ければと思います。
胃カメラした時(1ヶ月程前)に腫瘍マーカーCEAもしたのですが、1.7でした。腫瘍マーカーはあまりあてにならないとは聞きますが、多発性乳癌や骨転移して<ぁw)髀鼾№: 文字化け>ヘ多少なりとも高値になるのでしょうか?来週検査に行きますが、心を落ち着かせる為にもう一度よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
今回の回答は簡単です。
「骨転移の可能性」は全くありません。
回答
「こんなに増えてすでに骨転移してるのでは?」
⇒心配される気持ちは解りますが…
まず「乳腺内に多発する腫瘍」から誤解をときましょう。
前回回答した際に「多発した腫瘍が全て乳癌とは考えられない」とお話しましたがその通りです。
ただ、今回質問者が心配している「癌が、乳腺内に増えたから進行しているのでは?」というところから誤解していることが解ります。
そもそも乳癌が「乳腺内に多発」している状況があると過程した場合
一つの乳癌が、進行して「乳腺内に次々増加」そして「(骨転移を含めた)遠隔転移」のような想像のようですが。
そこには「決定的な誤解」があります。
「乳癌が乳腺内に多発している場合」は「同時期に、全く独立して癌ができた」もしくは「非浸潤癌が乳管沿いに拡がって、同時期に浸潤を始めた」ということであり、「乳癌の進行とは全く無関係」なのです。
乳癌の進行とは「一つの乳癌が浸潤して大きくなっていく過程」で「血管やリンパ管に癌細胞が入り込み転移を起こす」ことにあります。
「乳腺内に多発しているとしても、その一つ一つがちいさければ、早期であり」『進行度は腫瘍の数とは全く無関係』なのです。『進行度と関係するのは、その内で最も大きな腫瘍の最大径のみであり、足し算はしない』のです。
「その可能性はどれくらいあるのでしょうか?」
⇒殆ど「ゼロ」です。
最大径1.3cmですから、「骨転移などありえない」のです。
「骨転移の痛みとはどのようなものなのでしょうか」
⇒痛みに「波」がありません。
例えば「筋肉痛や関節痛」ならば「動かした時に、激痛」のようになりますが、「骨転移は安静時にも疼痛」があります。
また「食事などとも無関係」です。
全く考える必要はありません。