［管理番号:853］
性別:女性
年齢:55歳
 
 

 
 
腫瘍の大きさ 1.5㎝
センチネルリンパ節 1/2(0.3㎜微小転移)
グレード3
エストロゲン100%
プロゲステロン50%
HER2 0
断端 陰性
脈管侵襲 無し
10年再発率は
放射線治療のみの場合 20%
ホルモン療法で 10%
＋化学療法(TC)で 7%
との説明を受けています。
ルミナールではあるが、
グレード３、微小とはいえリンパ節転移ありで
中間リスクと言われました。
抗がん剤はできれば避けたいのですが、
やはり受けるべきでしょうか。
上乗せ効果は３%しか望めないのでしょうか。
 

田澤先生からの回答

　こんにちは田澤です。
　pT1c(15mm), pN1(mi), luminal type
　0.3mmの微小転移は「かなり小さい」です。
　0.2mmであれば「ITC：isolated tumour cell clusters」となり規約上pN0(リンパ節転移無）となります。　殆どpN0という状況です。

回答

「グレード３、微小とはいえリンパ節転移ありで中間リスク」
⇒そもそも微小転移は予後的に「リンパ節転移陽性」と同等と考えるべきではありません。
　「微小転移はそもそも、センチネルリンパ節生検を行うようになってからの最近の概念」です。
　しかも0.3mmであればITCと遜色ないのです。
 
「抗がん剤はできれば避けたいのですが、やはり受けるべきでしょうか。」
⇒受けなくてもいいと思います。
　
　「上乗せ効果が僅か3%」であれば、（できれば避けたい状況で）行うべきではないと思います。
 
「上乗せ効果は３%しか望めないのでしょうか」
⇒その通りです。
　ホルモン療法による効果が絶大です。
　是非、ホルモン療法を継続してください。
 
 

 

質問者様から　【感想２】

「ルミナールタイプは抗がん剤が効きにくいと
言われてはいるけれど、
増殖の速いグレード３、できればしたほうがいい。
しないのはもったいない。良く考えて決めて下さい」
上乗せ効果３%… 僅か３%されど３%…
ネットで見聞きする抗がん剤の奏効率や
起こりうるであろう様々な副作用を思うと
できればしたくない。
しなくても大丈夫と言ってもらいたい。
情けないですがこれが今の気持ちです。
エストロゲン100%なんだから
ホルモン療法が絶対効果ある!
そう信じて化学療法をしない選択を
しようと思います。
お忙しい中ご回答ありがとうございました。
これからもQ%Aを参考に
前向きに生きたいと思います。