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切開後の乳腺炎

[管理番号:11778]
性別:女性
年齢:33
病名:
症状:
投稿日:2024年05月07日

断乳してから一年半程経ちます。
二ヶ月前に下乳が突然痛くなり、しこりと痛みがある部分が少し赤くなり、固く張っている状態でした。
すぐに病院でマンモとエコーをし、乳腺炎との診断を受けました。
(マンモの時、どろっとした膿が出た為そちらを細菌検査に回しておりました)
その後抗生剤を飲みましたが症状は良くならず、一ヶ月前に切開処置とドレーンを入れられ、
ドレーンは二週間程で取れましたが、現在も開きっぱなしの傷口から膿が出続けて通院しております。
なかなか膿が出切らないようで、このまま治らない場合は違う原因も考えて生検すると言われました。
癌だったらという不安と、Q&Aを拝見させて頂き肉芽種性乳腺炎の可能性も考えております。
膿を排出する為傷口を抑えて出す事を推奨されましたが、あまりにも激痛でなかなか何度も出来ません。
この間種類を変えながらも現在までほぼ抗生剤を飲み続けています。
乳腺炎の切開は経過としてはこれが通常なのでしょうか。
ご意見伺えましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

無論、肉芽腫性乳腺炎のようです。

切開は無意味、抗生剤も無効です。
そもそも肉芽腫性乳腺炎は(細菌が原因である)化膿性炎症ではないのだから「切開も抗生剤も無効」なのは当然なのですが、肉芽腫性乳腺炎を知らない乳腺外科医は
「切開+抗生剤」に固執して、いままで様々な苦痛で苦しんでいる患者さんが溢れているのは、この乳がんプラザの「今週のコラム」をいくつか見れば『あぁ、自分と同じだ。同じことをされて(無駄に)苦しんでいる!』と気付くことでしょう。

この間種類を変えながらも現在までほぼ抗生剤を飲み続けています。
⇒無駄どころか、身体に余計な負担を与えるだけで「有害」です。
私なら「即刻」中止します。

乳腺炎の切開は経過としてはこれが通常なのでしょうか。
⇒切開自体、全く無意味ですよ。

★ご本人がお気づきのように、(経過からみて)まず間違いなく「肉芽腫性乳腺炎」であり、そして「それを知らない乳腺外科医が多い」ことも寧ろ「典型的」と言えるでしょう。
そのような「肉芽腫性乳腺炎を知らない」乳腺外科医は(通常の細菌感染による感染性化膿症と同様に考え)馬鹿の一つ覚えのように「切開+抗生剤」を繰り返し患者さんに多大な迷惑をかけるのです。

ためしに『肉芽腫性乳腺炎だと思うのでステロイドで治療してください』と、主治医に言ってみましょう。
その時の反応により転院も考慮しましょう。

今週のコラム 291回目 肉芽腫性乳腺炎のまとめ 

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/15
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