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乳がん手術後の病理検査不安

[管理番号:8917]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年10月5日

初めまして。
お忙しいところ申し訳ありません。

乳がん手術後に悩みネット情報を見ている最中に、田澤先生の乳がんプラザを拝見しました。

田澤先生に相談させて頂きたくメールしました。

先月9月の(中旬)日、ステージ1、湿潤性で右乳房全摘+センチネルリンパ節生検の手術を受けました。

温存も勧められましたが、近くに石灰化がある事、乳頭の近くだったので少しでもと思い全摘にしました。

根治的手術にチェックもしたので、これで大丈夫と言う思いが強かった為、その後の病理検査はショックで悩んでいます。

結果です。

浸潤部の大きさ 1.2cm
乳管内伸展巣を含めた全体の大きさ 1.5cm
湿潤性乳管ガン(乳頭腺ガン)
組織学的波及度 乳腺外脂肪に及ぶもの
ガンの乳管内伸展 +
リンパ管の侵襲 +
静脈侵襲 ー
切除断端へのガン波及の有無 ー
グレード Ⅲ
センチネルリンパ節 0/1
ER陽性 100%
PgR陽性 70%
HER2 1+
MIB-1 35%
リンパ管侵襲、グレード、MIBにチェックされ、
抗癌剤(TC療法)ドセタキセル、シクロホスファミド
3週間ごとに4回
後、ホルモン療法 タモキシフェン10年
と言われました。

少しでも再発しないためにも治療はするつもりです。

しかし、この話をしている先生の深刻さ、手術前には勧めなかったセカンドオピニオンの話もされ、かなり悪い状態なのではと毎日考えてしまいます。

治療中からに再発の可能性もある。
とも言われ泣けてきます、
私の状態は悪い物なのでしょうか?
職場に(病院勤務)グレードを伝えたら、退職の話も出ました。

長文になり申し訳ありません。

よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

せっかくの早期発見、1期ですよ。
それでショックを受けるような医療とは、どんな医療なのでしょうか?

「私の状態は悪い物なのでしょうか?
職場に(病院勤務)グレードを伝えたら、退職の話も出ました。」

⇒全くナンセンス。

余りにも余計な情報に振り回されて本質(早期であること)を見失ってしまっている
(主治医にその責任の一端あり)

単純に…
①予後 ステージ1なのだから予後良好
②治療 ルミナールAなのかBなのかで治療法は異なります。
    質問者はKi67=35%なのだからグレーゾーンです。是非OncotypeDXしてみましょう。
   ★OncotypeDXすると、「抗がん剤の必要性」と同時に「再発率」も記載されるので、その「低さ」を確認することが「何よりの薬」のようですね。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

今後の治療について
性別:女性
年齢:49
病名:乳がん
症状:TC療法
投稿日:2020年10月13日

田澤先生こんにちは。

1週間程前に質問させて頂きました。
お忙しい中、お返事ありがとうごさいました。

田澤先生が病理検査後の診察後、再発に不安を抱く私にOncotypeDXで再発の低さを確認する事が何よりの薬と勧めてくださいましたが、お恥ずかしい話し、金銭的に難しく…
しかし、私にとっては、田澤先生のメールが何よりの薬になりました!!不安でネットで調べたりということも止めました。

悪い顔つき、グレードが悪いなど言われましたが、田澤先生の予後良好の一言で吹き飛びました。
今は抗がん剤の副作用の不安はありますが、病理検査に対しては落ち着きました。

本当にありがとうございました。

昨日今後の話しを落ち着いて聞ける事も出来ました。

今後の治療も決まり、田澤先生に治療連絡させていただきました。
あと質問もお願いします。

以前、言われていたルミナールはBでした。

TC療法 3週ごとに4回
    ドセタキセル75
シクロホスファシド600
(その後の説明プリントに今回使用する薬にタキソテール、エンドキサンと書いてあります。
同じものでしょうか?)
一回目終了24時間後くらいに、白血球を増やす注射?を勧められました。
発熱、入院も怖いので受けようかと思いますが、受けて間違いではないでしょうか?
副作用、特に治らないかもしれないと言われた痺れ、100%脱毛に不安があります。
仕方ないですよね…
田澤先生に頼り甘えてしまい、いつもメールで申し訳ありません。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

「以前、言われていたルミナールはBでした。」
⇒誤り!
 それは主治医が勝手に「グレード」とか「Ki67]を参考に想像しているだけにすぎません。
 それを知るためのOncotypeDXなのです。

「発熱、入院も怖いので受けようかと思いますが、受けて間違いではないでしょうか?」
⇒勿論!
 『今週のコラム 171回目 乳癌診療の基本9 high risk regimenとしてPegfilgrastim(ペグフィルグラスチム)注 26 )の適応があります。』をご参照ください。