[管理番号:8888]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳癌
症状:乳癌肺転移
投稿日:2020年9月15日
はじめまして
ご相談させてください。
10年前に乳がんが見つかり右側乳房を全摘しました。
粘液癌です。
腫瘍は1cmから2cm程の大きさで2個あったと記憶しています。
センチネルリンパ節生検の結果でリンパ郭清はしていません。
ホルモン陽性ということで術後は、リュープリンを2年注射、ノルバデックスを10年服用中の今年3月定期検診で肺に影が見つかりました。
影は5年くらい前から見えていた、小さいので様子見をしていたが、ほんの少し大きくなってきたと説明を受けました。
影は右肺の表面近くに1個、さらに深いところに1個、近くのリンパ節にも1個、全て数ミリの大きさです。
腫瘍マーカーは全く異常ありません。
3月の時点で画像上では転移が原発か判断できないということで、
薬をリュープリンとエキセメスタンに替えてみましたが3ヶ月後のCT検査で薬は効いていないようだ、このまま様子を見るか、分子標的薬を試してみるか、手術で取り出して調べるかと提案されました。
私もはっきりさせたかったので呼吸器外科を受診したところ、検査と治療を兼ねて手術しましょうとおっしゃってくださり、8月に手術を受けました。
結果はやはり全て転移でした。
目に見えるものは全部取れましたよと言っていただきほんの一瞬光が見えたように感じました。
が、これからの治療に先が見えず不安で仕方がないのです。
乳腺外科ではフェソロデックス+イブランス+リュープリンが、
科学的に今一番効果が見込めるからと勧められましたが、今はこれが私にとって本当に最善なのか、せっかく肺の腫瘍が無くなったのに根治に近い状態にもっていく方法はないのか。
主治医は、個人個人違うからイブランスも私に効くかは分からない、けれども科学的に今一番効果のあるであろう治療だとおっしゃいます。
主治医を信じてこのまま治療を受けようと一度は決心しましたが、
田澤先生のように根治に近い状態を目指してくださる先生のご意見をお聞きしたくご相談させていただきました。
先生でしたら、この治療で十分と思われますか?
Her2は陰性です。
ホルモン受容体の感受性みたいなものは原発の時のものより低くなっているそうです。
ご助言どうかよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「先生でしたら、この治療で十分と思われますか?」
⇒palbociclib + Fulvestrant + LH-RHagonist は十分妥当だと思います。
ただし、抗がん剤を3か月ないし6か月行ってから上記治療に移行するという選択肢はあります。
なぜなら、マーカーも正常、画像も正常だと効果が解らないからです。
効果が解らない場合には「MAX(に近い努力=この場合は抗がん剤を行っておくこと)」も選択肢となるのです。