[管理番号:8286]
性別:女性
年齢:45歳
病名:右乳癌
症状:右側全摘手術後
投稿日:2020年2月14日
R1.12.(中旬)右乳房全摘、R2.1.(下旬)病理で浸潤性乳管癌硬性型、浸潤径10×6mm、センチネルリンパ、リンパ転移無し、脈管侵襲無し、グレード2、ステージ1、Her2 2+、ホルモン ER 3b+、Pgr 3b+ ki67 60%です。
血管細くR2.1.(下旬)上腕にCVポート留置しましたが、
針を刺す箇所の皮膚が薄くなり白くなって周りが赤く、感染を起こしたらいけないので回復を待ってる状態です。
R2.3.(中旬)で術後90日です。
R2.2.(下旬)にTC初回投与予定
ですが、延びる可能性も有ります。
このまま傷口の回復を待つか、看側の血管からTC投与か、ホルモン治療のみにするか、悩んでいます。
傷口の回復時期はわからないと医師に言われています。
医師はどちらでもとの考えです。
オンコタイプは出来ない病院と言われしていません。
田澤先生のご意見をお聞かせください。
よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
そもそも当院では基本的に(ポートは入れずに)腕の血管から抗がん剤をしています。(例外はご本人が希望した場合の2人だけです)
「田澤先生のご意見をお聞かせください」
→末梢血管から行いましょう。
TCは4回くらいだから、問題ないと思います。
質問者様から 【質問2 】
抗がん剤の開始時期について
性別:女性
年齢:45歳
病名:右乳癌
症状:右側全摘手術後
投稿日:2020年2月15日
田澤先生、お世話になります。
ポートの傷口の回復を待たずに腕の血管からTCを投与した場合、抗がん剤の影響でポートの傷口の治りが悪化する可能性はありますか?
また看側の腕、又は健側の肘から下の血管からの投与という事でしょうか?(ポートは上腕に留置)
来週からひとまずホルモン内服薬を飲み、来月あたりにポートの傷口が落ち着き次第にTC投与、又はポートを抜去し、抜糸してからTC投与、又はホルモン治療のみ、等の選択肢も考えられますでしょうか?
右乳房全摘後、R2.3.11で術後90日です。
投与時期が遅れているのも気がかりです。
抗がん剤、ホルモン治療、術後何日以内に治療すべきでしょうか?
またひとまずホルモン内服薬を飲み、その後抗がん剤、という選択肢についてはいかがでしょうか?
また抗がん剤投与後24時間以上72時間以内に骨髄抑制予防の考えでジーラスタ注射をする病院もあるようですが、私の主治医は初回は様子を見て白血球低下の場合はグラン注射との考えです。
新型コロナウィルスやインフルエンザも流行しているのとポートの傷口が悪化しないために予防の考えでジーラスタを希望する事は可能でしょうか?それとも医師の考えに従った方がよろしいでしょうか?
よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「ポートの傷口の回復を待たずに腕の血管からTCを投与した場合、抗がん剤の影響でポートの傷口の治りが悪化する可能性はありますか?」
→それは、その「ポートの傷口」の感染状況次第でしょう。
「また看側の腕、又は健側の肘から下の血管からの投与という事でしょうか?(ポートは上腕に留置)」
→通常は健側の腕となりますが、(血管炎などとなれば)患側の腕から行います。
「来週からひとまずホルモン内服薬を飲み、来月あたりにポートの傷口が落ち着き次第にTC投与、又はポートを抜去し、抜糸してからTC投与、又はホルモン治療のみ、等の選択肢も考えられますでしょうか?」
→そもそも「ポートは異物」なので感染した場合には抜去も当然考えるべきでしょう。(主治医と相談しましょう)
「抗がん剤、ホルモン治療、術後何日以内に治療すべきでしょうか?」
→特に「決まり」はありません。
ただ、抗がん剤は「ポートありき」である必要はないのでは?(腕からでも普通にしてますよ) という意味で前回回答したのです。
「またひとまずホルモン内服薬を飲み、その後抗がん剤、という選択肢についてはいかがでしょうか?」
→選択肢の一つだとは思います。
「予防の考えでジーラスタを希望する事は可能でしょうか?」
→勿論OKです。
TCは(最初から)適応ありますよ。
質問者様から 【質問3 】
抗がん剤の中止について
性別:女性
年齢:45歳
病名:右乳癌
症状:右側全摘手術後
投稿日:2020年3月6日
田澤先生、いつもありがとうございます。
その後、CVポートの傷口は落ち着き、予定より1ケ月遅れて、全摘手術の約2ケ月半後にあたる2月末にTC初回をポートより投与しました。
投与の72時間後に白血球低下予防でジーラスタ注射。
TC投与3日~8日後頃が辛
く、頭痛、腹痛、倦怠感、関節痛、喉痛、
味覚障害、胃重、食欲不振、心臓の傷み、、等、薬で改善されないものもあり、
寝込み、食事が普段の1割程しかとれず、
癌告知時より体重5kg減となりました。
手足に湿疹も出来ました。
持病で心臓にWPW症候群、高血圧等もあります。
心も不安で過呼吸症候群になり、生食や抗不安薬の点滴をしてもらいました。
心療内科に行く予定です。
ルミナルB,ステージ1,浸潤10mm,グレード2,ki67 60%,リンパ転移無し,脈管侵襲無し,ホルモン陽性で、抗がん剤の上乗せは3~4%程度なのかもしれないから、どうしても無理なら、抗がん剤を中止してホルモン治療のみにするか考えてと言われました。
①今のままTC4回→ホルモン治療 ②90%程度に減薬してTC→ホルモン治療 ③TCを1回で中止→ホルモン治療のみ で悩んでいます。
減薬や、抗がん剤を1回で中止は意味が無いでしょうか?
田澤先生ならどうお考えか、是非教えてください。
宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
ポートの感染が落ち着いて何よりです。
ただし、再燃しないか?の注意は必要です。(再燃するなら抜去して末梢から行いましょう。そこまでポートに拘る必要なし)
「①今のままTC4回→ホルモン治療 ②90%程度に減薬してTC→ホルモン治療 ③TCを1回で中止→ホルモン治療のみ で悩んでいます。
減薬や、抗がん剤を1回で中止は意味が無いでしょうか?田澤先生ならどうお考えか、是非教えてください。」
⇒選択肢は以下になります。
1.TCの減量 80%程度 「量」が問題と考えた場合
2.TCの(ECへの)変更 量ではなく「質(薬剤)」が問題と考えた場合(アレルギーなど)
3.中止
質問者の場合には1でもいいような気がします。(ただし早期だし本当に大変なら3でしょう)
2はWPWがあるので循環器内科に確認が必要