Site Overlay

術前化学療法 効果 完全奏効か?

[管理番号:7448]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳ガン
症状:胸のしこり

こんにちは 質問させて頂きありがとうございます。

去年9月にトリプルネガティブ 腫瘍3.5センチ ステージ2との診断にて、
10月からddACからウィークリーパクリタキセルと治療し、3月に全摘手術及びセンチネル生検を受けました。

病理組織検査の結果、軽く拡張した乳管内に泡沫細胞を伴い、種々の程度の変性異型乳管上皮細胞がみられます。
間質は線維増加がみられますが、腫瘍細胞は見られません。
との事で、ステージ0の非浸潤状態になりました。

リンパにも転移がなかったので(術前には怪しかったですが、細胞診では陰性でした)今後経過観察になりました。

しかしながら、トリプルネガティブとの事で再発転移が気になります。

このような状態では、無再発率はどれくらいになりますでしょうか?
また、完全奏効した場合は予後が良いと言われていますが、先生の感覚でもそのように思われますか?
完全奏効した場合としなかった場合では、何パーセントの違いになりますか?
またステージ0で残った場合でも、完全奏効と思われますか?
以上宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「トリプルネガティブだから(無条件に)術前化学療法」という考え方には、賛成できません。
「何のための抗がん剤なのか?」よく考えましょう。

「全摘している」ことからは、(抗がん剤の)目的が「生存率の改善」のためにあるようですね?
それであれば、「抗がん剤は術前に行っても、術後に行っても同じ」なのです。

結果的に術前に行ったので「完全緩解」したことが可視化されましたが、(普通に)術後に行っていれば「完全緩解する程の効果がある」ことが可視化されないだけで同じ効果があるのです。

★完全緩解したということは「抗がん剤の効果が高い」ことを可視化しているので、「抗がん剤の効果が高い=(抗がん剤の効果が高くない者に比較して)予後はいいだろう」という予測はできます。
 ただ、それ以上は解らないのです。