[管理番号:7134]
性別:女性
年齢:54歳
病名:左乳がん
症状:
はじめまして、いつもご愛読させていただいております。
先生からの適切な助言により、私も自分の体調に現れる不調についてどれだけ助けられたことか・・こちらで勉強させていただき、いろんなことを乗り越えられてきました。
感謝しております。
質問宜しくお願い致します。
2017年10月乳がん確定
同12月左全摘
ステージ1、大きさ 1.6×0.8
エトロゲン 6 プロゲストロン- HAR2- Ki 70%
グレード2
2018年1月より FEC+ドセタキセル 8回
同9月よりタモキシフェン服用
同12月婦人科受診 内膜1cmに肥大。
エストロゲンはでていないが
その他の数値が完璧な閉経とはいえないとのことでした。
最終月経2017年10月でした。
2019年1月少量ではありますが、不正出血あり1回だけでその後ありません。
主治医に電話しましたら、「婦人科を受診してみて、様子をみましょう」とのこと。
「リュープリンはしなくてもいいのか?」と尋ねたら「しない」とのことでした。
質問ですが、タモキシフェンによる不正出血と思われますが
私の場合、化学治療を行っておりますので、
生理再開もしくは、タモの影響による不正出血の場合は
どちらもリュープリンをしなければいけないのではないでしょうか?
年齢的なことも考えて必要ないということなのでしょうか?
どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
物事を複雑に考えると、「どうでもいい迷路」に無駄にはまり込むだけでよくありません。
考え方を以下にコメントするので、理論的に考えましょう。
1.化学療法により起こる「化学療法閉経」は(通常の自然閉経とは異なり)本当の閉経ではないので、タモキシフェンとすべきである。
2.化学療法閉経から「本物の閉経」となっているかどうかの判断は難しい。(化学療法閉経後、最低1年以上経ってからエストラジオールなど測定しつつ慎重に判断すべき)
3.化学療法閉経から(卵巣が)回復した兆候があれば、(ホルモン感受性乳癌の場合には)LH-RHagonist併用して卵巣機能を抑えるべきである。(SOFT試験)
「生理再開もしくは、タモの影響による不正出血の場合はどちらもリュープリンをしなければいけないのではないでしょうか?」
→まさに「その通り」です。
★当院では「化学療法閉経」の方には、タモキシフェンを処方していますが、経過中に「月経」があったら、電話連絡してもらいLH-RHagonistを開始するようにしてます。