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乳がんのホルモン治療の方法について他

[管理番号:7105]
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳がん
症状:

性別:女性
年齢:44歳(閉経前)

乳がんで全摘しました。
(2018年12月(中旬)日)
腋窩リンパ節を郭清はしていません
が、腫れがあるなど、数個のリンパは取りました。

ステージ:Ⅱ~ⅢA
リンパ節の転移:3個
ER:陽性
PgR:陽性
HER2:陰性
Ki67:10~20(言われた時はそのまま聞き流しましたが、具体的な数値が分からないものなのか、疑問に思っています)

ルミナールAタイプという診断です。

ただし、ルミナールタイプはBに近いという言われ方をしています。

リンパ節の転移も1~3個に入っているがその中でも一番多い3個であること。

そのため、抗がん剤をした方が良いと言われました。
(ACで)

ただ、ルミナールAの範疇に入っているのであれば、ホルモン治療のみで、
抗がん剤は避けたいと思っています。

田澤先生なら、どう判断されますか?

オンコタイプDXの検査も考えています。

ただ、閉経前で、リンパ節の転移が3個あるのですが、オンコタイプDXによる検査は可能でしょうか?

また、手術の日から間が空きすぎということはありますか?
現在、手術から1ヵ月が経ち、そこからオンコタイプDXの検査をするとなると、結果が出るまで2ヵ月という期間が過ぎてしまうので、少し気になっています。

次に、ホルモン治療の方法で質問です。

先生からは、5年から10年の抗エストロゲン薬の服用が良いと言われています。

今後、子供を作る予定はありません。

なので、卵巣に放射線を照射して卵巣機能を断つという方法を考えています。

今受診している病院ではやっていない方法なので、やるとしたら別の病院を
紹介するとは言われましたが
『古いやり方で、今はあんまりやっていない』
『治療成績はそんなに変わらないけど、あまり勧められない』
という話でした。

放射線の照射の方法で何か問題はありますでしょうか?
また、副作用は薬の服用と違いはありますでしょうか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「ただし、ルミナールタイプはBに近いという言われ方をしています。」
→?
 どう見ても、普通にAです。

「リンパ節の転移も1~3個に入っているがその中でも一番多い3個である」
「そのため、抗がん剤をした方が良いと」
「田澤先生なら、どう判断されますか?」

→全くナンセンス!

 「リンパ節転移」と「抗がん剤の効果があるのか?」は全く無関係です。

「閉経前で、リンパ節の転移が3個あるのですが、オンコタイプDXによる検査は可能でしょうか?」
→勿論、普通に行われています。

「また、手術の日から間が空きすぎということはありますか? 」
→ありません。

「卵巣に放射線を照射して卵巣機能を断つという方法」
「放射線の照射の方法で何か問題はありますでしょうか?」

→普通はやりません。

 もしも薬物療法以外で行うなら(手術的に)「卵巣摘出」となるでしょう。

「また、副作用は薬の服用と違いはありますでしょうか?」
→骨盤内臓器の癒着などにより腸管の癒着や穿孔など、リスクはありそうです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 術後の治療方針について】

性別:女性
年齢:44歳
病名:乳癌
症状:

以前【管理番号7105】で質問させていただきました。

その時は、田澤先生からも
『明らかなルミナールA』で『抗癌剤はナンセンス』
と回答いただいて、ホルモン療法だけで行こうと考えていました。
?

ところが先日、病理検査の結果が出て、術前と術後の数値が、かなり変わってきていると主治医から話がありました。
?

【術前】
ER:陽性(50≧)
PgR:陽性(50≧)
HER2:陰性(0)
Ki67:10~30%
【術後】
ER:陽性(10%以上)
PgR:境界域(1~5%)
HER2:陰性(1+)
Ki67:10~20%?

リンパ節の転移は同じで、3個(3/18)でした。

このように、確かにPgRの数値が非常に低いです。

①1~5%で、境界域というものを、どう判断すれば良いのか悩んでいます。

教えていただけますでしょうか?
(またERの数値も、術前よりも明らかに小さくなっています)

?
また気になる点として、以下の表記のことについて指摘されました。

Scirrhous?carcinoma?of?the?l
eft?breast?with?marked?lymph
atic?permeation?and?moderate
?fat?infiltration.?

この中の、
lymphatic?permeation(リンパの
管内のまん延?)が【marked】である点著しいとか際立ったという意味と解釈しています。

②この点は化学療法をするべきかどうかに影響しますでしょうか???

前回の質問で
「リンパ節転移」と「抗がん剤の効果があるのか?」は全く無関係です。

と田澤先生からコメントをいただいているので、気にしないでも良いのでは?
と考えていますが…

ただ、以前【管理番号401 ホルモン陽性】の中で、
PgRの値について、田澤先生の以下のような回答を見ました。

──────────
ホルモン療法は「低値でも必ず行います」
ただ、「ホルモン感受性の数値で問題となるのは」むしろ「化学療法を追加するか?」の判断材料となります。

PgRが20%以下の場合にはluminal?Bとして「化学療法の適応」も出てくるのです。

St.Gallen?2013
※但し、PgRは偽陰性(本来染色性があっても、上手く染まらない)事もあるので評価が難しいですが…
──────────
この回答を読んで、ますます迷っております。

2月20日に田澤先生にセカンドオピニオンを予約させていただいています。

詳しくは、持ち込ませていただくデータを見てからでないと分からないのかもしれませんが

それまでに
③ホルモン療法だけは開始しておいた方が良いのでは?
と思っておりますが、いかがでしょうか?

④術後のERとPgR数値の変化を見て、
化学療法を加えた方が良いと思われますか?
(化学療法は、出来れば避けたいと思っております)

⑤悩ましいと思いながら書いていますが、化学療法をするかどうか、オンコタイプDXの検査をした方が良いでしょうか?

これからオンコタイプDXを依頼するとなると、結果が出るのが3月上旬?

仮にそこから化学療法をすることを検討した場合、手術(12月中旬)から約3ヶ月という日にちが経過してしまうことも悩んでいます。

3ヶ月以内であれば、という先生の回答をどこかで見た記憶があるのですが、それで合っていますでしょうか?

色々多岐にわたる質問で申し訳ありません。

宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「①1~5%で、境界域というものを、どう判断すれば良いのか悩んでいます。」
→PgRは気にしなくてもOK

「②この点は化学療法をするべきかどうかに影響しますでしょうか???」
→無関係

「2月20日に田澤先生にセカンドオピニオンを予約させていただいています。」
→このQandAで十分では?
 特に新しいことはありません。

「③ホルモン療法だけは開始しておいた方が良いのでは?」
→それは構いません。

「④術後のERとPgR数値の変化を見て、化学療法を加えた方が良いと思われますか?」
→不要。

「化学療法をするかどうか、オンコタイプDXの検査をした方が良いでしょうか?」
→悩むくらいなら、OncotypeDXをするといいでしょう。