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今後の治療方針について

[管理番号:7093]
性別:女性
年齢:41歳
病名:硬がん
症状:

41歳(閉経前)
乳房温存術 腋窩郭清 cT1N1M0 ステージ2A
硬がん 腫瘍の大きさ2.5センチ
センチネルリンパ節転移1個 腋窩レベル1転移0個
ルミナールA
グレード2
脈管浸潤ly2
断端陰性

昨年末手術を行い、病理検査結果が上記となりました。

今後の治療方針として
以下質問、先生でしたらどのようにお考えかお聞かせくださいますか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・担当医から脈管浸潤がly2で、思ったより良くなかったので
抗がん剤もやるかどうしようか、と言われました。

ですがルミナールAなので
わたし自身で、抗がん剤はやらないことに決めましたが、問題ありませ
んでしょうか。

・脈管浸潤ly2で懸念することといえば、どういうことがありますでしょうか?
やはり再発、転移しやすいのでしょうか。

・次は放射線が始まりますが
放射線をあてる場所は乳房だけではなく
鎖骨上もあてる方がいいかもしれないと言われましたが
その通りでしょうか。

・放射線終了後、ホルモン療法ですが
タモキシフェンの服用と、注射を勧められていますが
注射も必要でしょうか。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「ルミナールAなのでわたし自身で、抗がん剤はやらないことに決めましたが、問題ありませんでしょうか。」
→勿論、その通りです。
 ly2を抗がん剤する根拠にする必要がそもそもありません。

「・脈管浸潤ly2で懸念することといえば、どういうことがありますでしょうか?」
→特にありません。

「やはり再発、転移しやすいのでしょうか。」
→無関係

「鎖骨上もあてる方がいいかもしれないと言われましたがその通りでしょうか。」
→不要。

「・放射線終了後、ホルモン療法ですがタモキシフェンの服用と、注射を勧められていますが注射も必要でしょうか。」
→41歳だから、不要です。

 

 
 

 

質問者様から 【質問2 今後の治療方針について】

性別:女性
年齢:41歳
病名:
症状:

先日は回答ありがとうございました。

追加で質問がありますので、検査結果など追記いたします。

術後検査結果にはcT1N1M0ステージ2Aとしか
記載されていませんでしたが
pT2N1M0でステージ2bだと思います。

t : 20×30㎜(20×25)

_____________________

●追加質問
リュープリンの必要性の可否に関して
前回の質問で先生は
[41歳なので不要]と回答してくださいましたが、その判断の詳しい見解を教えてくださいますか。

わたしの41歳という年齢以外の
・ステージ2bであること
・センチネルリンパ節に一つ転移があったこと
・脈管侵襲があったこと
・グレード2であること
そういったのものを考慮しても不要だということでしょうか。

リュープリンの必要性については
過去のQ&Aや[今週のコラム24回目 自分自身をアップデートしなくてはなりません]などを拝読したのですが
ステージ2bであること、リンパ転移があったこと、グレード2であるわたしが
再発リスクが高い集団(高リスク)対象になり併用するべきなのか自分で決断できかねましたので、再度質問させていただきました。

同じような質問になってしまい、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「[41歳なので不要]と回答してくださいましたが、その判断の詳しい見解を教えてくださいますか。」
→SOFT試験の結果、年齢では「35歳未満」しかbenefitが無いからです。

 〇この試験結果では「35歳未満」か「化学療法閉経から回復した人」にしかbenefitが無かったのです。

ステージと治療を結びつける考え方は私はしていません。
つまり「リンパ節転移があるから抗がん剤」とか「リンパ節転移があるからリュープリン」などの考え方は私にはありません。
★『今週のコラム 131回目 「進行しているから」と言う理由で「効かない筈の治療に我慢する」それでいいのですか? (付記)「ホルモン療法と抗癌剤」は全く別の作用であり、「強い、弱い」ではないのです。』をご参照のこと。