[管理番号:5600]
性別:女性
年齢:57歳
8月末に乳房内のしこり、ひきつれ、痛みのため受診し、10月初旬に乳房部分切除術とセンチネルリンパ生検を行いました。
術後の病理検査結果は以下のとおりです。
浸潤性小葉癌 (5%の珍しい癌といわれました)
リンパ節転移なし
ステージⅠ
ホルモン受容体 あり エストロゲン90% プロゲステロン10%
HER2蛋白 陰性
核グレード 3
K167 20%
切除した断面の一方向に顕微鏡レベルのガン細胞あり、そのため2週間後に追加切除(部分切除)の予定です。
術後は、抗がん剤治療:TC4クールと、ホルモン療法:アロマターゼ阻害剤で治療する予定です。
田澤先生に質問です、よろしくお願いします。
・再手術の術式は全乳房切除でなく部分切除でよいのでしょうか?
・病理検査の結果、抗がん剤治療は必要でしょうか?
・自費診療でのオンコタイプDXの説明もありましたが、検査を受けたほうが良いのでしょうか?
以上が悩んでいることです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「・再手術の術式は全乳房切除でなく部分切除でよいのでしょうか?」
⇒「切除した断面の一方向」だけに陽性であれば、「そちら側の部分切除」で良さそうです。
「・病理検査の結果、抗がん剤治療は必要でしょうか?」
⇒Ki67=20%であれば…
私であれば(最初から)ホルモン療法単独とします。(抗癌剤の話はしません)
勿論、ご本人の意思で「OncotypeDXで確認したい」というのであれば、大歓迎します。(確認するに越したことはありません)
『今週のコラム101回目 (Ki67が20代はluminal Aの可能性が圧倒的に高く)本当に「Aなのか、Bなのか迷うのは30代以降」と言えるのです。』をご参照のこと
「・自費診療でのオンコタイプDXの説明もありましたが、検査を受けた ほうが良いのでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
「Ki67=20はルミナールAだ」と納得できれば不要だとは思いますが、(主治医から抗癌剤を何故か??勧められている現状としては)「その呪縛を断ち切るためにも(主治医を納得させるためにも)OncotypeDXするに越したことはありません)
♯何故、主治医が抗癌剤を勧めるのか、解り兼ねますが…(いまだにKi67のカットオフを14にしている???)