[管理番号:5574]
性別:女性
年齢:46歳
こんにちは。
教えていただけると嬉しいです。
46歳の、女性です。
2年前に、左胸にしこりがあること、生理前だけではなく胸が張って、痛い期間が多いので乳腺の病院を受診しました。
マンモでは異常なしでしたが、エコーで、1,5cmのしこいがあり、針生検を受けました。
結果、乳腺症と線維腺腫の間のような感じということで、良性でした。
その後、半年ごとの経過観察ということで、3回来院しました。
2回目に1ミリ大きくなっていましたが、誤差の範囲かなということでした。
4回目の時期にちょうど通院ドッグを受け、1,7mでしたが、これまでの経過を話したと所、同じく経過観察でいいと思うとのことでした。
そして、先日、1年ぶりに受診したところ、しこりが、2cmになっていました。
そして、大豆のもう少し平べったいような形のものが2つ上下に重なったような感じになっていました。
先生は、大きくなっているのと、少し不明瞭な境目があるので、針生検したほうがいいと言われ、いま結果待ちです。
私は、経過観察でいいとおもっていたということ、良性が変化することはないと思っていたと話したのですが、細胞は変化するし、ごくまれに、中にがん細胞が入り込むと言われました。
以前の検査のとき、こちらのホームページをよく見ていて、良性は良性だと思っていたのですが。。。
あと、形に関しては、2度目のエコーの時にも、2つになっているように見えました。
イメージでは、ポイフルというグミに、横から針を刺し貫通させて良横がひょうたんのくぼみになったような感じです。
2回も針生検をするという人はいるのでしょうかと聞いてみると、3,4回とする人もいると言われました。
確定診断ではないのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
組織診には数種類あります。
バネ式針生検
CELERO(簡易式吸引式針生検)
マンモトーム(吸引式針生検)
上記を使い分ければ、100%確定診断となります。
(本来マンモトームで隈なく採取すれば、確定診断となり経過観察不要とすべきなのに)あえて「バネ式針生検」を用いて「稀に、良性が悪性に…」的な「言い訳」をして「無駄な経過観察」をするのは、如何なものでしょうか???
「細胞は変化するし、ごくまれに、中にがん細胞が入り込むと言われました。」
⇒これは(万が一、実は癌だったということがあってもいいように)「保険をかけている」だけにすぎません。
つまり(バネ式針生検では)「100%確定診だと(医師自身が)自信をもっていない」という裏返しです。
「以前の検査のとき、こちらのホームページをよく見ていて、良性は良性だと思っていた」
⇒それが「正しい理解」です。
物事は「極めてシンプル」なのです。
「2回も針生検をするという人はいるのでしょうかと聞いてみると、3,4回とする人もいると言われました。」
⇒全く「馬鹿げたこと(言葉が悪くてスミマセン)」です。
100%確定診断をつけて「経過観察は一切不要」というような診療が望まれます。
「確定診断ではないのでしょうか?」
⇒バネ式では確定診断とならないというのならば…
マンモトームしてもらえばいいのです。
質問者様から 【質問2】
針生検
性別:女性
年齢:46歳
Message body
こんにちは。
ありがとうございます。
やはり、変化しないという認識でいいのですね。
乳がんのホームページなどを見ていると、良性は悪性に変化しないと書いてあることが多いですが、私の医師のように細胞が変化するという医師もいるのですが、病院によって違っていいようなものなのでしょうか?これは、とても大事なことのように思うのですが、乳がんの定義として確立されていないのでしょうか?
また針生研後に形が変わった(ひょうたんのくぼみのようなものがあり、2個になったような感じがする)のは、針を刺した後でしょうか?
今回、細胞が変化すると言われ、『ほかの病院では、針生検は確定診断だと書かれてましたが、再検査ということは、誤診かもしれないということですか?』
というのが、言いたいところでしたが、『変化しないとおもっていました』というのが、精一杯でした。
サンプリングエラーという言葉を覚えていたので、たくさんとれば、誤診が防げるのではと思い、しこりが小さくなるようたくさんとってください。
といい、医師も、5回以上はとっていたと思いますが、後で、そういえば、前回針生検後に、形が変わったようだったので、何回もさしてよかったのか不安になりました。
病変を荒らしてしまうことになるのでしょうか?
今回の私のような状態(1,5cmから、2年で2cmの大きさ、形が変わり、
不明瞭な部分あり)でも線維腺腫の診断は、確定だと思われますか?
なお、前回も4,5回は採取していたと思われます。
医師が自身で、採取しました。
このあたりでは、評判の良い乳腺専門のクリニックだったの
ですが。。。
それとも、このような変化があったら、がんの可能性が高いでしょうか?
ちなみに、6年前の40歳検診では、違う病院で、マンモで同じく左でひっかかり、再検診は、エコーで、医師は『こころへんになんかちょっとなんかあるけど、これは乳腺の何かで大丈夫だから。』と言われました。
大きさなどは全く聞いていませんが、左上でした。
ただ、同じものだと確証はありません。
最後に、私は、(関西)在住なのですが、以降、病院を考えたいと思っているのですが、大阪に、先生と同じような考えで診療に臨んでくださる病院をご存知ないでしょうか?できれば、そのような病院で、今後の診療を受けたいなと思っています。
針生検後、良性の診断をもらいつつ、後日乳がんと診断された方があまりにも多いこと、ブログなどで見るにつけ、早く、上記のような定義が確実に確立されてほしいと思います。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
内容的には「前回」と同じですが、(きっと)私が回答を「オブラートに包んだ」ので解りにくかったようですね。
私としては(あまり)言いたくは無いので「察して欲しい」思いだったのですが…
それでは、ズバリと回答します。
良く考えてください。
「最初から上手い」医師が存在すると思いますか?
私が、どれだけの数の組織検査(細胞診、バネ式針生検、CELERO,MMTE,
ST-MMT)していると思いますか?(勿論、質問者には解らないとは思いますが、「それらの製品の業者が驚くほどの数」なのです)
私自身は、(それら)数多くの経験の中で「この画像所見なら、この手技でこれ位採取すれば100%確定診断となる」という確信を持っています。
経験不足の研修医や、「ごくたまにしか、それらの検査をしない(避けている)ような」医師などが、(それらの手技に)「私と同程度の確信を得ている」と思いますか?
実際に、それらの医師達は針生検をしても「上手く採れているかなぁ。」と自信がなかったり、実際に過去に「針生検で良性だったのに、後で癌だった=あの時の針生検は失敗だったか!!」という経験をしていることでしょう。
これは「手技の精度=医師の技術(質)」が違うから起こっていることです。
「適切な手技で100%の精度」で行えば、(本当は)悪性のものは、「きちんと悪性」と診断できます。
ただ、実際には(上手く採れないために)「本当は悪性」なのに「良性」としか診断できない医師が(実際は)大勢いるのです。
♯これに関しては、他院で「良性」と言われて当院で「癌と診断」されるケースを頻繁に経験しているので実感していることです。(医療に限らず、あらゆる職種で差が存在することは仕方がないことです)
「私の医師のように細胞が変化するという医師もいる」
⇒申し訳ありませんが…(言いたくは無いですが)
自分の手技に100%自信を持てていない。(もしくは、過去に針生検でエラーを起こし、良性と診断したが実は癌だったという失敗体験を持っている)レベルなのだと(残念ながら)判断します。
「病院によって違っていいようなものなのでしょう」
⇒お解りですか??
それは「医師個人の持っている技術」の差であり、(大学病院や大病院のように)
「未熟な医師が大勢いる病院」では、当然「そのような言い訳」が横行していることでしょう。
「乳がんの定義として確立されていないのでしょうか?」
⇒個々の医師のレベルの問題であり、(ある種)必要悪とさえ言えます。(下手だからって、診療をさせなければ、いつまでも上手くならないから、精度の低い検査も行われているのが現実なのです。
「今回の私のような状態(1,5cmから、2年で2cmの大きさ、形が変わり、不明瞭な部分あり)でも線維腺腫の診断は、確定だと思われますか?」
⇒私が、その医師の精度を評価することはできませんが…
その医師自身が「100%確定です」と言っていない以上、(線維腺腫の可能性が高いとは思いますが)「確定診断とは言えない」のです。
「それとも、このような変化があったら、がんの可能性が高いでしょうか?」
⇒その可能性は極めて低い筈です。
針生検で「良性」とでているのだから…
「針生検後、良性の診断をもらいつつ、後日乳がんと診断された方があまりにも多いこと」
⇒とても残念なことですが…
「皆が精度の高い乳腺外科医」ではないということです。
「早く、上記のような定義が確実に確立されてほしい」
⇒お解りでしょうか??
「定義」の問題ではなく、「個人のスキル」の問題なのです。