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乳首のただれ、脇の下の痛み

[管理番号:5407]
性別:女性
年齢:22歳
私は一年程前から乳首のただれがあり
それは二、三度乳腺外科で診察して頂いてます。
その際は、ただのかぶれだと仰ってました。
まだそのかぶれは続いており、治る気配もありません。
(ジュクジュクとしており、黄色い汁が出る)
そしてこの金曜日の夜から、脇の下の方に痛みがありましたが、
その日はそのまま寝たところ夜中から
熱が上がり最高40度超える熱が出ました。
その頃には脇は激痛で、寝返りも出来ないくらいでした。
なのでその次の日、乳腺外科を受診し、
胸や脇を触診、エコーで見ていただきましたところ、
脇のリンパが腫れている。
と。
乳がんとかじゃないですか?
と、聞きましたら乳がんじゃないと思われるけど、原因が分からない。
5日分の抗生剤を出すので5日後また見せてくれ。と言われました。
ただその話をしている際にパソコンのカルテを
書いていらっしゃって、その画面を見てたところ
炎症性←と書いて消しているところでした。
帰って調べると、炎症性乳がんなのではないかと不安で不安で仕方ありません。
また、その日の夜から胸も痛くこの痛みは何かも不安です。
がんだったらどうしようと不安です。
田澤先生はどうお考えですか?
私はがんの可能性はあるのでしょうか。
乱文、大変失礼致しました。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
結論から言います。
全く心配ありません。
「乳輪部の皮膚炎」と「化膿性(腋窩)リンパ節炎」です。
物事をブラックボックスに入れないようにしましょう。(きちんと因果関係で理解するように努めましょう)
「乳首のただれ」とありますが、「ジュクジュクとしており、黄色い汁が出る」ことから、(その乳腺外科の医師のいうように)明らかに『乳輪部の皮膚炎』です。
 それよりも「二、三度乳腺外科で診察」とありますが、そんな無駄なことをせずに『一度、皮膚科を受診』することです。
 ♯ご本人は「Paget」を心配しているのかもしれませんが… 明らかに違います。(炎症性の浸出液など出ません)
「夜中から熱が上がり最高40度超える熱が出ました。」「その頃には脇は激痛で、寝返りも出来ないくらいでした。」
⇒ただの「炎症」です。(抗生物質で改善します)
 ★癌の転移で(熱や痛みがでることは)『絶対(1000%以上)ありません』
「乳がんじゃないと思われるけど、原因が分からない。」
⇒このような(頼りない)乳腺外科医が(質問者のように)患者さんを『無駄に』心配させるのです。
 『ただのリンパ節炎です。 炎症と癌とは全く無関係です。抗生物質の内服すれば良くなりますよ』この一言が言えないのが、とてもとても残念なことです。
「炎症性乳がんなのではないかと不安で不安で仕方ありません。」
⇒10000000%ありえません。
 『炎症性乳がんに炎症なし』
  この言葉を良く覚えておいてください。
  炎症性乳がんとは(見た目が炎症に見えるが、実は炎症は全くなく)「皮膚のリンパ管の閉塞によって、あたかも炎症があるように乳房全体が真っ赤に腫れる」乳がんです。(質問者とは真逆だということが御理解いただけましたか?)
  もしかしてネットか何かでは、「本質的に誤った情報」が流れているのかもしれません(それがネット社会の怖い面とも言えます)
 
「その日の夜から胸も痛くこの痛みは何かも不安」
⇒余計なストレスによる卵巣刺激もしくは(多少は)「腋窩からの炎症による痛み」を乳腺に感じているのかもしれません。(いずれ乳癌とは全く無関係です)
 ご安心を。
「がんだったらどうしようと不安」
⇒全く(1000%)ありえません。
 ご安心を。
「田澤先生はどうお考えですか?私はがんの可能性はあるのでしょうか。」
⇒お解りですか???
 質問者は「全く無駄な心配」をしています。
 炎症なのです。乳がんに炎症はありません。
(感想)
★★今回のメールを読んで、炎症性乳癌と炎症を勘違いされていることに危機感を持ちました。
 世の中には、同様に全く無駄な心配をしている方がいるようで心が痛みます。
 例えば「乳腺炎で熱がでている状態で炎症性乳癌では?」と心配されている人も沢山居そうです。
○いずれ、近いうちに「炎症性乳癌」を今週のコラムでとりあげなくては!! そう決意しました。