［管理番号:3776］
性別:女性
年齢:40歳
今から8ヵ月前に乳がんの全摘、再建手術を受けました。
病理結果は、しこり25mm、ホルモン強陽性のルミナールA、リンパ節転移なし。
術後、ホルモン治療を予定していましたが、年齢的なこともあり先に妊娠出産することを希望し、現在妊娠中です。
ところが最近の検診時に、術側乳房に1cmほどのできものが
あることに気づき、主治医に診てもらったところ、すぐに手術で取り除き生検となりました。
超音波検査でも、術側の脇のリンパに2つ、鎖骨リンパに1つの腫れがみられ、恐らく再発しているとのこと。
まだ病理結果は出ていないのですが、毎日不安で仕方ありません。
妊娠中で全身の検査はできないのですが、
この短期間で再発し、鎖骨リンパまでいってしまうということは、進行度が高くもう全身に転移してしまっている可能性もも高いのでしょうか？
ルミナールAはおとなしいタイプと聞いていたので、こんなに早く再発したことに驚き、前回の結果が違っていたのではと思うほどです。
主治医の話では、出産前にリンパの手術を受けることもできるとのことなのですが、妊娠中に手術を受けることでお腹の子供子供に影響がないのかも心配です。
再発の場合、化学療法も必要になるのでしょうか？
田澤先生でしたらどのような治療をされるのかお聞きしたく質問させていただきました。
お忙しいなか恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「この短期間で再発し、鎖骨リンパまでいってしまうということは、進行度が高くもう全身に転移してしまっている可能性もも高いのでしょうか？」
⇒これは純粋に局所再発です。
術中センチネルリンパ節転移陰性となっていますが、腋窩リンパ節転移ということは「術中に取り損ねた」リンパ節が（ゆっくり）増大したと考えられます。
○あくまでも局所再発なので遠隔転移（血行性転移）とは切り離して考えましょう。
「妊娠中に手術を受けることでお腹の子供に影響がないのかも心配です。」
⇒それは「妊娠のどの時期」かによります。
「再発の場合、化学療法も必要になるのでしょうか？」
⇒純粋な局所再発であれば「局所治療＝手術＋放射線」が重要です。
ルミナールＡだから化学療法は有効では無いでしょう。
「田澤先生でしたらどのような治療をされるのかお聞きしたく質問質問させていただきました。」
⇒局所療法（手術＋放射線）です。
局所再発と全身再発を分けて考えるようにしましょう。
質問者様から 【質問２】
先日はお忙しいなかご回答いただきありがとうございました。
局所再発について理解が深まりました。
前回の検査結果が出たのですが、やはり再発転移とのことでした。
術側乳房にできた腫瘍は9mmになっており、こちらは取り除いたので
今は問題ないそうなのですが、
腋窩リンパが大きいもので17㎜、鎖骨リンパが7mmになっており、初発手術の8ヵ月前には見えなかったものがここまで大きくなるのは早い気がしてなりません。
前回の手術で残ったものか、違うものなのか経路はわからないとのことです。
なるべく早く、妊娠中(もうすぐ7ヵ月です)にリンパ節郭清手術を受けるべきでしょうか？
主治医のところでは妊娠中の手術が受けられないので、
やるとしたら出産後に、手術＋抗がん剤＋放射線と言われています。
早めに手術を選ぶなら他の病院を探す予定です。
それともすでに全身転移している可能性はどのくらいあるのでしょうか？
リンパのみに局所再発する確率は低いと何かで見たのですが、そうなのでしょうか？
子供のためにも将来のためにも最良の選択をしたいのですが、
今後どのようにしたらよいのかかなり混乱しております。
先生のご経験からどのような所見かお聞かせいただければと思い、度々の質問で申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答２】
こんにちは。田澤です。
「前回の手術で残ったものか、違うものなのか経路はわからないとのこと」
⇒今更、何を言っているのでしょうか？
どう考えても「前回の手術で残った者」です。
純粋な局所再発です。
「すでに全身転移している可能性はどのくらいあるのでしょうか？」
⇒ありません（前回、回答した筈ですが…）
純粋な局所再発です。
○局所再発と全身再発は分けて考えましょう。
「リンパのみに局所再発する確率は低いと何かで見たのですが、そうなのでしょうか？」
⇒？？
胸壁とリンパ節ですよね？
局所再発としては通常のものです。
「先生のご経験からどのような所見かお聞かせいただければと思い、度々の質問で申し訳ありません。」
⇒何度も同じことを言うようで恐縮ですが…
純粋な局所再発です。
手術時に残っていたものが「ゆっくり」増大してきたのです。
遠隔転移は無関係です。物事はシンプルに考えましょう。