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乳がん治療方針について

[管理番号:3596]
性別:女性
年齢:54歳
こんばんは。
初めて相談させて頂きます。
毎年マンモグラフィの検査はかかさず受けていたのですが、
今年になって乳首の下あたりに違和感を感じ、受診したところ、乳がんが見つかりました、54歳女です。
8月の下旬に左乳房全摘を行い、治療方針を決めている途中ですが、このサイトの田澤先生のサイトを拝見し、とても安心できる投稿、回答が多くあり、私も先生に相談したく、投稿いたしました。
ぜひ解答をよろしくお願い致します。
左乳がん(硬癌)
大きさ?1.1×0.7cm と0.8×0.4cmの2つ
リンパ節転移あり(1/3つ)2.1mm
グレード2
脈管侵襲なし
ER70%陽性
PgR60%陽性
ki67 12.6%
HER2は、細胞診では0の値が術後検査で2
+に。
FISHの結果(-)で陰性。
ステージⅡAの診断。
お聞きしたいことは、
1、治療方針に迷っています。
ホルモン療法に聞く癌だとは分かっているのですが主治医に抗がん剤の話も聞き、するのは本人が決めるものと言われました。
抗がん剤をすることによって、ホルモン療法だけの治療よりホルモン療法+抗がん剤の方が少しは再発率が下がるのならば覚悟もできているのですが、先生は、どうお考えでしょうか?
2、アンスラサイクリン系+タキサン系の抗がん剤まではしなくていいと言われましたが、TC点滴抗がん剤か、UFT内服の抗がん剤をするメリットはありますでしょうか?
3、10年前に子宮を全摘しています。
卵巣は年齢の割には活発だと言われました。
ホルモン療法の種類には何か影響はありますでしょうか?
4.再発リスクをさらに詳しく知るためにオンコタイプディーエックスの検査もすすめられ、しようか悩んでいます。
金額に迷ってるわけではないですが、その結果をどれくらい信じたらいいのか、、中リスクの場合は自分で決めるしかないのか、先生の患者さんであれば、抗がん剤の使用をすすめられすめますか?
抗がん剤を使用した場合、どのくらい再発率が下がるのでしょうか?
ホルモン療法を先に行い、オンコタイプの検査を途中にした場合、ホルモン療法の効果は薄くなるのでしょうか?もし抗がん剤をするならホルモン療法の薬を1度止めると言われたので気になりました・・・。
解答よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
腫瘍径「11mm」でリンパ節転移も「2.1mm ほぼ微小転移」しかも明らかなルミナールA
これで「化学療法を勧める」事自体、如何なものか???
◎私なら「一秒も迷うことなく」ホルモン療法単独です。
「先生は、どうお考えでしょうか?」
⇒ルミナールAでは「上乗せは、殆どゼロ」だと思います。(ためしにOncotypeDXをしてみると、良く解ります)
「TC点滴抗がん剤か、UFT内服の抗がん剤をするメリットはありますでしょうか?」
⇒そもそも「抗ガン剤自体、メリットがない」と思います。
 ♯UFTは標準治療でさえありません。(無意味です)
「卵巣は年齢の割には活発」
⇒E2(エストラジオール)が高い(閉経前値)ということですね。
「ホルモン療法の種類には何か影響はありますでしょうか?」
⇒閉経前のホルモン療法(タモキシフェン)ということです。
「その結果をどれくらい信じたらいいのか、、中リスクの場合は自分で決めるしかないのか」
⇒中リスクの場合でも「抗ガン剤に寄る上乗せはない」ことが解っているので迷う必要はありません。
 そもそも質問者は「低リスク」の可能性がかなり高いです。
「先生の患者さんであれば、抗がん剤の使用をすすめられすめますか?」
⇒抗ガン剤を勧めることは絶対にありません。
「抗がん剤を使用した場合、どのくらい再発率が下がるのでしょうか?」
⇒殆ど上乗せは無いと思います。
「ホルモン療法を先に行い、オンコタイプの検査を途中にした場合、ホルモン療法の効果は薄くなるのでしょうか?」
⇒無関係です。
 考え過ぎです。