[管理番号:2831]
性別:女性
年齢:36歳
1年前「嚢胞内腫瘍」で手術。
その結果「嚢胞内乳頭腫」と診断されました。
その後、術後検査を何度か受けていたのですが、先日、その手術をしたあたりに新たな「嚢胞内腫瘍」がある、と言われました。
腫瘍の大きさは6ミリ~8ミリ。
半年間、経過観察をして必要であれば摘出しましょう、とのことでした。
私が妊娠を希望していると『妊娠すると2年間何も手出しできなくなるので3ヶ月にしましょうか』ということで3ヶ月後の再検査になりました。
以前の「嚢胞内乳頭腫」 のように手術しないと確定診断がでないのか?確認すると『いや、画像をみる限りでは良性でしょう』と。
入院になるのか?聞いたところ『(腫瘍の位置や大きさ?から)日帰りで充分です』と極めて明るい方向で言われました。
ただ、前の時も「良性でしょう→悪性の可能性が高い」に変わったり、エコーを見ながら
「うん、変わりないですね」と言っていたのが「新たな腫瘍ができている」と言われたり。
安心していたのが一気に不安に襲われる…といったことが何度かあったので、今回もあまり鵜呑みにしないでおこう、と思っています。
そこで質問なのですが。
2年間手出しできないと問題があるものを半年間も様子をみよう、というのはどういうことなのでしょうか?
まだ「嚢胞内乳頭腫」と確信がもてないのでしょうか?
もしそうなら細胞診などで早く確定診断できる方法はないのでしょうか?(別の質問者さま
が同じような状況で細胞診をされたと書かれていたのを拝見しました)
現在、大学病院を受診しているのですが、検査~結果まで1週間。
さらに次の検査まで
◯◯ヶ月の繰り返しで正直精神的にしんどいです。
この「待っている時間」が一番不安でつらく、1日でもはやくスッキリしたい?というのが一番の願いです。
この時間が必要なものなら大人しく待っていようと思うのですが…
あと、このように何度もなるのは体質ですか?
何か予防法はあるのでしょうか?
質問ばかりすみません。
先生のご意見をお聞かせください。
お忙しい中恐縮ですがよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「乳頭状病変」については注意が必要です。
間違ってもMRIのような画像診断に頼らないようにだけはしてください。
「2年間手出しできないと問題があるものを半年間も様子をみよう、というのはどういうことなのでしょうか?」
⇒もしも「結局は癌だった」としても、「半年であれば」それ程支障がないからということでしょう。
これが、「半年後に癌と解った」としても「妊娠中だとすると簡単には治療ができなくなる」のです。
「まだ「嚢胞内乳頭腫」と確信がもてないのでしょうか?」
⇒勿論です。
画像診断だけで「嚢胞内の乳頭状病変の診断を確定する」ことは不可能です。
「もしそうなら細胞診などで早く確定診断できる方法はないのでしょうか?(別の質問者さまが同じような状況で細胞診をされたと書かれていたのを拝見しました)」
⇒細胞診は確定診断にはなりませんが、嚢胞内腫瘍の場合には「針生検では内容をぶちまける」事になるので、「嚢胞内腫瘍の場合には細胞診は有効」となります。
ただし、「確定診断にはならない」ので、その結果「摘出生検にすすむ」可能性も高くなります。(良性と断定できない限りは、「組織診断=この場合には摘出生検しかない」とすべきなのです。)
「1日でもはやくスッキリしたい?というのが一番の願い」
⇒摘出生検しかありません。
嚢胞内腫瘍である以上(針生検が使えないので)確定診断は「摘出生検」となるのです。
「あと、このように何度もなるのは体質ですか?」
⇒体質ではありません。
ただし、「乳管内病変」は同一乳管には多発しやすいことは解っています。
「何か予防法はあるのでしょうか?」
⇒ありません。