[管理番号:2573]
性別:女性
年齢:42歳
はじめまして。
質問お願いします。
1週間前に右の乳頭の痒みがあり、そこから、両胸のチリチリした痛み、両乳頭が、大きくなったまま、下着の擦れで過敏になり、痛みがあります。
パジェットや炎症性乳ガンを心配しています。
乳頭を今までよくみたことは、なかったのですが、よく見ると、色がまだらになっています。
痛みと不安で家事もままならない状態です。
痛みは、我慢できる程度で、小康状態です。
秋に、マンモと触診のみ受けています。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
このメールを見て一番に感じた事は、「炎症性乳癌について誤解を与える様な、誤った情報が出回っているのでは?(ネットで?)」というものです。
質問者は「どう考えても、炎症性乳癌」ではなく、しかし一方で「質問者に誤解を与えるような情報」がどこかに(ネット?)あるのだと想像します。
○炎症性乳癌
炎症性乳癌は(素人とか玄人とかに関係無く)誰が見ても一目で『これは只事では無い』と感じるものです。
『皮膚全体が真っ赤になり、皮膚が硬くゴワゴワ』してきます。
ちなみに「炎症性乳癌に炎症なし」は有名な言葉です。
本物の「炎症」とは異なり「発熱や痛みは無い」のです。
癌細胞による「皮下のリンパ管の広範(片側乳房全体にわたる)な閉塞」により(あたかも、炎症でもあるように)「片側乳房全体の皮膚が赤く厚くなる」のです。
一度でも見る機会があれば(一般の人にはその機会が無いわけですが)決して忘れられないような強烈な印象が残ります。
「1週間前に右の乳頭の痒みがあり、そこから、両胸のチリチリした痛み、両乳頭が、大きくなったまま、下着の擦れで過敏になり、痛みがあります。」
⇒これは典型的な「女性ホルモンによる刺激症状」です。
「パジェットや炎症性乳ガンを心配しています。」
⇒どちらでも無いと思います。
まず「炎症性乳癌を何故疑ったのか?」私には理解できないでいます。
このメール内容から「炎症性乳癌を少しでも疑う要素」はありません。
冒頭のコメントを読んでいただければ、「全く心配無い」ことがお解りいただけた筈です。
次に「パジェット」ですが、これも違うようです。
パジェットは乳頭正面にある「乳管開口部」にできる癌です。
「痒い」などの症状はなく、乳管開口部(乳頭正面)に「ビラン」ができるのです。